真菌感染症

放送大学で学んだことを忘れないように記録しておこう。

真菌感染症とは

具体例: 水虫(足白癬)、たむし(体部白癬)が有名な真菌感染による皮膚病です。フケが多すぎるのも病気ですが、これはマラセチア菌の強い感染によるものです。その他、カンジダ、アスペルギルス、クリプトコックス等の真菌もヒトに感染する。

私たちが自分の真菌感染を疑うきっかけ

いわゆる水虫やいんきんたむしの痒みが巷でも有名で、医療機関を受診して診断のきっかけになる。

白癬

白癬菌(皮膚糸状菌に分類される真菌)による皮膚感染症を総称する。感染の場所によって種々の名称がつけられるが、原因となる白癬菌は1種類ではなく、それぞれ複数の種が知られている。

①頭部白癬(しらくも):頭部に白癬菌が感染

②体部白癬(たむし):体幹部に白癬菌が感染

③股部白癬(いんきん):股部に白癬菌が感染 ※主な原因菌はトリコフィトン・ルブルム・トリコフィトン・メンタグロフィティスの感染症である。

④足白癬(水虫):足底や足指間に白癬菌が感染

⑤爪白癬(爪水虫):手や足の爪に白癬菌が感染


<病理学>なぜ痒い?

痒みの原因物質は、プロアテーゼ(白癬菌および皮膚に集まった炎症細胞が産生する)やサイトカイン(皮膚細胞が炎症に伴って分泌する)などである。

真菌と細菌の違い

真菌として総称されるのは、カビ、酵母、キノコ等である。真菌には人間の細胞と同じように核膜に包まれたところにDNAがあります。

一方で細菌は細胞の中にむき出しになったDNAがあります。種類は大腸菌、乳酸菌、黄色ブドウ球菌などがあります。

真菌感染を防ぐ

①個人衛生対策:皮膚表面に感染する足白癬の感染を防ぐのに最も有効な手段は、皮膚を清潔に保つことである。つまり、風呂に入って石鹸で皮膚を良く洗うことである。また日本人には足白癬の患者が多いので、スリッパの共有やプールの床を裸足で歩くことを避ける。

②公衆衛生対策:個人衛生対策にも共通することだが、スリッパの共有を推奨しないことと、もし共有するならスリッパの消毒を行うことがあげられる。

③院内感染対策:医師、看護師が真菌症の患者に医療を行う場合、標準的予防策で十分である。もし患部を直接触れた場合、またはリネンや医療器具を通して間接的に大量に触れた場合には、直ちに手を洗い、消毒を行う。

真菌症の治療

真菌は真核生物であるため、薬物の標的になる代謝経路が少なく、開発できる薬が限局的となる。 また深在性真菌症の場合、薬を内服で全身投与する必要があり、副作用が多い。そのためDDSが適切に行わる必要がある。

DDS(drug delivery system)

ドラッグデリバリーシステム(drug delivery system:DDS)とは、体内での薬物分布を制御することで、薬物の効果を最大限に高め、副作用を最小限に抑えることを目的とした技術を指します。




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