世界の中の日本人の英語力 ( ´•ᴗ•ก )💦
日本人の英語力が世界の中でどの位のレベルに位置するのか、そしてその展望について触れてみたいと思います。
英語教育機関(Education First)が世界の英語能力指数(EPI)なるものを発表しました。
英語を母国語としない、世界の88の国と地域で130万人が受験したテスト*をもとに国別に英語能力をランキング化したとのことです。
*受験者の60%が女性、全回答者の86%が35歳未満、また受験者が400人以上の国、地域のみがデータの対象となっているとのことです。
世界の
top3はスウェーデン、オランダ、シンガポール
、またtop10のうちのシンガポール、南アフリカを除く8か国がヨーロッパで占められていました。
その中で日本は88か国中49位、アジア地域では44か国中21位という結果とのことでした。また、5段階評価もされていて、
日本は”低い英語能力”という下から2番目の評価
をされていました。
英語に携わって仕事している身からすると少し残念な結果ですが、まあ結果は結果で受け止め、少しでもこの数字を改善するにはどうすればいいのかを考えてみたいと思います。つまりは日本人のを改善させるにはどうすればいいのかという根本の問題であるわけですが。
社会人の方、学生の方の二つのグループに分けて考えてみようと思います。
社会人
は、英語力アップには自ら英語にアプローチする必要があります。
なにもせずに語学力の改善は見込めません。
ただし、ほとんどの社会人が一度学生時代に英語を学んできているはずです。
かつて学生時代に学んだ知識を頭の中にある引き出しから出すことが出来れば、必ず今よりももっと英語でのコミュニケーション能力が上がるはずです。
多くの日本人はおよそ中学、高校で合計約800時間、大学(英文学部や外国語学部以外)まで英語を学んだ方で約1000時間の学習時間を過ごしてきています。
専門家曰く、それほど多くないそうですが、少ない時間ではありません。
潜在的に日常会話を身につけるだけの学習量はこなしているはずです。
あとはそれを思い起こさせるための学習のきっかけをもう一度作ってみるといいと思います。
スマホやタブレットやPCなどで英語学習サイトにアクセスしてもいいですし、書店や図書館で教材を探してもいいし、手前味噌ですが、英語スクールに立ち寄ってみてもいいと思います。
:ここから私なりに考えた簡単な英語に触れるためのファーストステップをお伝えします。
①学生の頃英語があまり得意ではなかった、苦手だった方。
まずは最初のステップとして、日本語で簡単な文章をつくってみてください。
たとえば「昨日はいそがしかった。」、「明日買い物に行こう。」などでいいと思います。
まずはこのような比較的単純な文章を英語にして独り言のように呟いてみてください。
”I was busy yesterday”や”I will go shopping.”繰り返し耳からとらえることによって定着させます。
自分がすること、したこと知り合い、家族がしたこと、すること、目にとまった出来事をシンプルな文章を作るようにして英文に変えてみることからはじめてみてください。
②学生の頃英語は普通の成績だった方
、好きでもなく嫌いでもなかった方。
関係代名詞という言葉は聞いたことがあるかと思います。
関係代名詞の仕組みがわからず、英語が好きではなくなったという方も多いと思います。
ただ、社会人になってからもう一度やり直せばきっと理解度はもっと深まると思います。
ぜひその関係代名詞を使った文章を作って呟いてみましょう。
「昨日食べたパスタはあまりおいしくなかった。」「あなたの言ったことは理解できる。」
この2つの文章は関係詞(関係代名詞)を使って表現できます。
関係代名詞を駆使することができると表現の幅が広がります。
③学生の頃英語が好きだった方
、得意だった方。
きっと現時点で何かしら行動を起こしていると思います。
独学で学んだり、英会話スクールにいったり、ネットや書店で学習情報を仕入れたりしてるのではないでしょうか。
そのまま継続してください。きっと今も少しずつ、英語に触れているでしょうから。
現役の学生
学生の英語力の評価の目安としてTOEFL (iBT)という英語能力試験の結果があります。
主にアメリカの大学が、母国語が英語ではない学生向けに、英語能力のハードルとして掲げているテストで、世界中の多くの留学希望者が受験しているテストです。
2017年のこのテストの日本人の平均スコアは120点満点中71点、これは対象となったアジア29か国中、下から3番目という結果でした。
ラオス、タジキスタンに次いでアフガニスタンと並んでワースト3という結果だそうです。
ちなみにアジアトップのシンガポールは97点でした。
近隣諸国、地域である韓国は83点、、台湾は82点、中国(大陸)は79点とのことです。
この結果を見ても日本人(学生)の英語力がまだまだ改善の余地があるといえると思います。
現在、日本の多くの中学生、高校生は、ほぼ週に4~6回ほど英語関係の授業があり、週1、2回程度ではあるものの、外国人講師が授業に参加するという形で英語に触れる機会があります。
JETプログラム(The Japan Exchange and Teaching programme)
が創立、日本の学校にALT(Assistant Language Teacher)が派遣されるようになってすでに32年が経過しているとのことですが、果たして日本人の英語がプログラム開始前と比較して上達しているとわかるような証拠やデータはあまりないように思います。
私自身も今までALTを経験したり、実際に現職としてALTをしている外国人とコミュニケーションをとったりする機会がありますが、彼ら一人一人、自分の母国語を日本の学生達に教えようとする熱意はとても感じられます。
なのに残念ながら現時点まででそのプログラムはそのよさを生かしきれていない気がします。
では学生達はどのように英語力を改善させていけばいいのか、あるいは学生達の英語力を改善のためにどのような仕組み、システムを組み込んでいけばいいのかを考えてみたいと思います。
まずは学生の方たちに向けてですが、ぜひALTの先生達に時間外に声をかけてみて下さい。
どんな簡単なことでも、友達に聞くようなことでいいと思います。
週末の予定、好きな俳優、女優、SNSのことなどでも “Excuse me. May I ask you something?” から始めてみましょう。
きっとALTの方たちは快く受け入れてくれます。
また、学生達に関係する先生やご両親、保護者の方たちに向けて、 1つのアイディアとして、あえて課題を強制するのもいいのかもしれません。
ただし、その課題のゴールは誰でも到達できるようなものにすること、楽しめることが大切だと思います。
具体的な、身近な(到達可能な)ゴール(課題)をつくり、それを少しずつ、クリアしていくなどの 1つのアイディアをお伝えすると、例えば1か月の間に何人かの外国人や英語の先生などの英語の堪能な人と英語で会話するという
”トークタスク”を義務付ける
などのスピーキングの実践をさせる課題を設定するなどはどうでしょう。
このアイディアの元は、以前ある海外の語学学校で行われていて、生徒たちに非常に好評だったアクティビティーです。
その学校では、1か月にどれだけ多くの人と授業以外で「いつ」、「どこで」、「「誰と」、「どんな会話をしたか。」を全生徒で競い合う「トーキングコンテスト」というものでした。
このような機会を生徒たちに与えてあげるのもスピーキング能力向上につながるかもしれません。
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