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【今週の注目デビュー馬】セブンサミット

血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで。

第5回
リクエスト血統考察です!
ありがとうございます!!

今回はデビュー前のセブンサミットということで、「今週の注目デビュー馬」とのコラボでお届けします!


セブンサミット 父モーリス
8/30 新潟5レースデビュー予定

父モーリスは2015年の年度代表馬。
国内外で、マイル~2000mの距離のG1を6勝した。
この世代が初年度産駒となる。

母シンハライトは現役時、6戦5勝。主な勝鞍はオークス。
本馬が初仔なので繁殖力は未知数。
血統背景は父ディープインパクト(サンデーサイレンス系)と母父シングスピール(~Sadler’s Wells~ノーザンダンサー系)の組み合わせ。
その母シンハリーズもデルマーオークス(アメリカG1・芝9F)の勝ち馬なので牝系はG1馬の系譜。


父モーリスは本馬が初年度産駒となるので傾向はまだないです。
ということでここからはわしの血統調査員としてのあくまで予想として、読んでもらえたらと思います。

モーリスは大系統ターントゥ系のRoberto系でグラスワンダー→スクリーンヒーローという父系の種牡馬です。
まずグラスワンダーの血統背景はRoberto×Danzig(ノーザンダンサー系)の組み合わせ。

グラスワンダー


グラスワンダーは日本のG1馬なので血統的にまずはここから考えてみましょう。
現役時の主な勝鞍は有馬記念(2500m)と宝塚記念(2200m)。いわゆるグランプリホースですね。
非根幹距離(400mで割れない非主流の距離)を得意とした、「王道」とは真逆の適性の血統と言えます。
そこに日本競馬の大革命血統、サンデーサイレンスを配合したのが次のスクリーンヒーローです。

スクリーンヒーロー

スクリーンヒーローはジャパンカップ(2400m)の勝ち馬で天皇賞・秋(2000m)2着。
サンデーサイレンスを入れることで王道距離を勝てるようになったというイメージです。

そこへ「父カーネギー(Sadler’s Wells~ノーザンダンサー系)×母父モガミ(Lyphard~ノーザンダンサー系)」を持って来てモーリスが爆誕。

モーリス

カーネギーは凱旋門賞(フランスG1・芝2400m)を勝った重厚なSadler’s Wellsで、モガミは素軽いLyphardです。
モーリスの競争馬としての結果を見る限り、この配合ではLyphardがより主張したんかな?と思えます。
とは言え、父系とこの母系の血統表を見る限りここまでの極上のマイラーを想像するの血統表からは難しく、血統調査員としてはマイルもこなせる中距離馬としておきたいです。
そういう意味では現役の最後に天皇賞・秋と香港カップ(共に2000m・G1)を勝ってくれて(使ってくれていて)良かったなと思っています(笑)

これで父系の血統としては、その配合により「非根幹距離→王道2400m→王道2000m」という変化をしながら血脈がここまで流れてきていると結論づけることができます。

さて
ここでようやく本馬の配合へ目を移してみましょう。

セブンサミット

冒頭で述べたように母シンハライトは「父ディープインパクト×母父Sadler’s Wells系」の配合で、東京2400m・オークスの勝ち馬です。
母の血統が全体的に素直に主張すれば2400m、ディープインパクトの主張が強めなら2000m(~1600m)といったところでしょう。
ちなみにディープインパクトが主張した場合は、「仕上がり早」のおまけが付いてきそうで、今後のモーリスを占う意味でもどういう形で出るのか楽しみです。
ただし、Roberto系は自身の主張が強いタイプが多いだけに、モーリスもその血統的特徴を継いでいる可能性は高いです。
そうなれば「適性距離は2000m、完成は古馬になってから」というのが素直な予想かなと思っています。
クロスについては、「サンデーサイレンス、Sadler’s Wells、Lyphard、Halo」とあるのでどの主張が強めなのかは「開けてみて(走ってみて)のお楽しみ!」として今日のところは考察を終えておきたいと思います。
(2020年8月29日現在)


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