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エピローグ【YRAと諭吉達】

血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで。


先週、ついに残り1人の諭吉隊員を奪還し全106人の諭吉達が戻ってきました。
最終話はこちら


どうもYRAです。
結果的にわしは諭吉隊を追われることになった。
わしがやってきたことは間違っていたのだろうか。

3月27日土曜日
中京1レース
⑧ピナ 岩田望

もしわしが今でも諭吉隊の陣頭指揮を執っていたなら、このレースに諭吉隊を送り込んでいただろう。

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やはり、きたか。
だが、当然馬券購入はしていない。
今のわしは一人だから。

いくら分析力があり、正しい予想ができたとしても諭吉がいないわしは成果を上げることができない。

わしは無力だ。

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どうも諭吉隊長です。
皆様、我らの仲間を奪還するにあたり、多くのご声援ありがとうございました。
おかげ様で我ら諭吉隊は全隊員が無事に戻ってきました。
でも・・・

3月27日土曜日
中京1レース
⑧ピナ 岩田望

もしYRAさんならこのレースを勝負レースにしていただろう。
長く傍に仕えてきた私にはわかる。

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やはり当たっていたか。
だが、当然このレースに諭吉隊は送りこんでいない。
諭吉は自分では馬券は買えないのだから。

いくら隊員達を取りまとめることができても馬券が買えない私には成果を上げることができない。

私は無力だ。

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YRA 今ならわかる。
諭吉隊長がわしに言ってくれていたことが。
わしは1人で戦えん。
諭吉あってのわしなんや。

諭吉隊長 今ならわかる。
YRAさんがやってきたことの大きさが。
私たち諭吉だけでは戦えない。
YRAさんあっての諭吉隊だったんだ。

YRA せっかく全員が戻ってきたのに、すぐに散財しようとしたわし。
諭吉隊長が怒るのは当たり前のことや。
でももう遅い。

諭吉隊長 あれだけの戦いの後だったんだ。
少しくらいYRAさんに贅沢させてあげれば良かった。
でももう遅い。

YRA わしが・・・

諭吉隊長 私が・・・

YRA & 諭吉隊長 悪かった。

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YRA あの場所にいるはずだ。

諭吉隊長 必ずあそこにいるはず。

ーそうして2人はある場所に向けて走り始めた。

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YRA わしらのホーム。諭吉隊長は必ずここにおるはず。
あっ!

諭吉隊長 YRAさんには競馬しかない。必ずここだ。
あっ!

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YRA 諭吉隊長・・・。

諭吉隊長 YRAさん・・・。

YRA & 諭吉隊長 先週は本当にごめん(なさい)!

・・・。

YRA & 諭吉隊長 (笑)

YRA なんやねん。気持ち悪いな(笑)

諭吉隊長 YRAさんこそ(笑)

YRA どうやら同じこと考えてたみたいやな。

諭吉隊長 ですね。

YRA 本当にごめん。
先週のわしは舞い上がってたんや。

諭吉隊長 いえ、私が全て悪いのです。

YRA 許してくれるんか?

諭吉隊長 YRAさんの方こそ、私のことを許して頂けるのですか?

YRA 当たり前や。
お前らあってのわしやからな。

諭吉隊長 私も。
YRAさんがいないと何もできないです。

YRA じゃあ早速!

諭吉隊長 えぇ今週も!

YRA & 諭吉隊長 覚悟しろ、JRA!!!

阪神2レース
⑭リッケンバッカー ルメール

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こうしてわしらは今日も戦う。


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決して競馬は1人では勝てん。


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わしがいて諭吉がいて。


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その2つの力が合わさって


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わしらは巨大な組織にも勝つことができる。


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「理論」と「実行」とは
寸分の食い違うことなく
一致させねばならない。

これはかつて福沢諭吉が遺した言葉です。


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わしが正しい「理論(=予想)」を示し、
諭吉達が正しく「実行」する。


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それこそが正しいあるべき姿なんです。


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新人諭吉 はじめまして!この度、JRAからこちらにやってきた新人諭吉です。
初めてのことばかりで右も左もわかりませんが一生懸命諭吉隊の為に頑張ります!
どうぞよろしくお願いします!

YRA ようこそ、諭吉隊へ!
わしらの間には上も下もない。皆1つの目標に向かって戦う1つの集団なんや。
天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず。
新人もベテランも関係ない。
共に一生懸命頑張っていこうで!

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これからもわしは戦う。
107人の諭吉達と共に。
時に仲間を増やしながら、時に仲間を減らしながら。
様々な試練も訪れるやろう。
それでもわしは、
このかけがえのない仲間達と一緒ならどんな困難も必ず乗り越えていけると信じている。

YRA

あとがき
約2カ月に渡り、わしと諭吉達を応援して頂きありがとうございました。
本編で、わしは「諭吉達がいるからこそ戦える」ということに気が付きましたが、もちろんこの作品を応援して頂けたあなたがいたからこそ、わしも諭吉達も最後まで戦い抜くことができたことは言うまでもありません。

よく、わしが100人の諭吉達を引き連れて競馬に行くと、初めて一緒に行った方達から「そんなに賭けるの?」「見てるこっちがひやひやする」などと言われることがあります。
しかし突撃する諭吉の数が多いからと言ってわしの心が揺らぐことはありません。
それはわしがわしの諭吉達を信じ、また諭吉達もわしのことを信じてくれているからです。(もちろん毎回、多少ドキドキはしていますよ。)

多くの方が大金を使うわしを横目に、「よくわからないけど千円ならいっか。」と言って英世さんを無造作に投入されております。
それを見てわしは、きちんと分析・検討をしていないレースに戦いに行かされる英世さんの気持ちになったことがあるのだろうか?といつも疑問に思います。
逆の立場ならどうでしょう。
例えば会社で、アホな上司がよく考えもせず「とにかく売上をあげてこい!」なんて言われてあなたはその上司の為に頑張ろう、売上をあげよう。と思いますか?
本作を通じてわしが一番伝えたかったことです。

よくお金に名前は書けないと言いますが、お金に名前をつけることはできます。
1人1人自分の隊員達と向き合って、この隊員達に頑張ってもらってさらに隊員を増やすにはどうしたらいいか?ということを考え抜くことで、安易な負け馬券は減るのではないでしょうか。
その積み重ねの果てにあなたの隊は大きく成長していくのです。
この作品を読んで、少しでもあなたの競馬ライフが豊かになっていればわしにとってこれ以上の喜びはありません。
さぁ準備が整ったらあなただけの特別な隊を組織して、仲間達と旅に出ましょう!

あなたの隊にはどんな物語が生まれるでしょうか。
いつかわしにあなたの隊の物語を聞かせて下さいね。


最後まで読んで頂きありがとうございました😎✌🏻

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またいつの日にかお会いしましょう(^o^ゞ


2021.3.27 post

いつもご支援ありがとうです! おかげで今日もわしのつまみが一品増えます。 乾杯🍻