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【最短80点資産形成-投資編】諸刃の剣iDeCoで老後資金を貯める

こんにちは、よぴです。

「子供が生まれてからの最短80点資産形成」というテーマで執筆しています。

大きくは、以下のような章立てにしており、今回も第2章のお話をします。
 はじめに:子供が生まれてからの最短80点資産形成
 第0章:フル活用したい楽天経済圏
 第1章:スリムな家計づくり
 第2章:迷わない投資
 第3章:幸せを左右するお金の使い道
 第4章:万人に必要な守備力
 第5章:攻撃力を上げて資産形成攻略
 おわりに:子供にとっては親が8割

前回まででつみたてNISA、ジュニアNISAのお話をしました。

今回は、非課税制度の残りの一つ、iDeCoについてお話します。

節税になる反面、注意点も多く攻撃に特化した諸刃の剣のような制度なので、しっかり理解した上で活用するようにしましょう。

iDeCo概要

iDeCoとは「individual-type Defined Contribution pension plan」の略でイデコと呼び、日本語では「個人型確定拠出年金」と言います。

公的年金に加入している60歳未満の全ての方が加入できます。未成年は公的年金に加入していないので加入はできず、ジュニアNISAのような代わりの制度もありません。

非課税枠(掛金)は被保険者の分類によって以下のようになっています。

・自営業者などの第1号被保険者:月額68,000円(年額816,000円)
・会社員、公務員などの第2号被保険者:月額12,000円~23,000円(年額144,000円~276,000円)
・専業主婦(主夫)などの第3号被保険者:月額23,000円(年額276,000円)

雇用されている人は企業年金の有無などによって掛金が変わるので、確認してみてください。
また、掛金は5,000円から1,000円単位で選択できます。

iDeCoのメリット

大きく3つのメリットがあります。

1.節税になる

これがNISAになかった大きなメリットです。投資になるだけでなく投資に回した掛金が所得控除となり、所得税、住民税が抑えられます。

ただ、よくある勘違いなのですが、掛金がまるまる節税になるわけではなく、実際には掛金に対して税率を掛けた額が安くなります。

住民税は約10%、所得税は累進課税で5%~45%なのですが、ここでは20%としましょう。

年で100,000円iDeCoで投資をすると、住民税が10,000円(10%)、所得税が20,000円(20%)抑えられ、トータル30,000円の節税となります。

一部だけではありますが実際に数万単位でお金が残るわけなので、家計にとっては非常に大きいですよね。

11月頃に「国民年金基金連合会」から掛金払込証明書が届くので、年末調整や確定申告で対応するようにしましょう。対応を忘れてしまうと節税にならないので特に注意してください。

2.運用益が非課税となる

これはNISAと同じですね。期間が長い分、複利の効果も絶大です。

3.受給時に所得控除を受けられる

これもよくある勘違いなのですが、受け取る際にも非課税のまま受け取れるわけではありません。

が、非常に優遇された税率では受け取ることができます。これもiDeCoのメリットとされています。

受取時は、一括で受け取るのか、複数回に分けて受け取るのかでも払う税率が変わってくるので、時期が近付いたらシミュレーションをした方が良いかと思います。

iDeCoのデメリット

ここが唯一にして最大のデメリットなのですが、iDeCoは原則60歳まで引き出せません。

そもそもが年金の位置付けであり、目的は老後の資産形成なので目的には合っているのですが、それにしても強力な資金拘束です。

ちなみに50歳以降にiDeCoに加入するとさらに引き出せる時期が遅れます。ただ、遅くとも65歳までには引き出せます。

家計が苦しくなってしまった時も引き出すことはできませんが、掛金を休止することはできます。

その他の留意点

1.手数料がかかる

楽天証券の場合だと、
・開設時に2,829円の手数料(国民年金基金連合会 )
・毎月171円の手数料(うち国民年金基金連合会に105円、信託銀行に66円)
が発生します。

これらは掛金の中で引かれるので、例えば掛金が12,000円だとするとそこから171円が引かれて、残りの11,829円で投資することになります。

とはいってもここは楽天証券が潤っているわけではなく、業界最安値です。(だいたいどこも一緒ですが)

投資信託ではあれだけ「手数料が可能な限り低い銘柄が良い」と言っていましたが、iDeCoの場合は節税効果の方が大きいので相殺してプラスのイメージです。

2.課税所得がない人は控除にならない

そもそもですが、課税所得が控除されて節税になる、というロジックなので、課税所得がない人は節税メリットも得られません。

産休育休中の人や専業主婦(主夫)の人は注意してください。

配偶者の課税所得から控除する、ということもできません。

3.掛金の納付ができなかった場合も追納はできない

銀行口座の残高が不足しており、引き落としされない、ということは珍しくないようです。

しかし、引き落としされなかったので後でその分を払う、ということはできません。

引き落としされない、ということは掛金が0なので節税にもならない、ということです。

銀行口座にはちゃんとお金を入れておくようにしましょう。

4.特別法人税の存在

今は凍結されているのですが、iDeCoは積立金(運用資産)の金額に一律1.173%の特別法人税が課税されます。

国がiDeCoを推進しているのにそこから税を取るのか!ということで「このまま廃止になる派」「復活するのでは派」で議論が割れています。

2020年時点では2023/3/31までは少なくとも課税されませんが、課税が復活するリスクがあることだけは知っておきましょう。

楽天証券のiDeCoで買う銘柄はこれ

iDeCoの場合は、楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))がおススメです。

信託報酬含むファンドの管理費用は0.212%です。

2つのNISAでおススメしたeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は残念ながらラインナップにありませんが、今回の楽天・バンガード・ファンドもほとんど変わりません。

判断軸はつみたてNISAの記事で執筆していますので、気になる方は見てみてください。

実際にiDeCoを始めるまでの手続き

楽天証券のホームページから開設できます。
(開設手続きと、開設した後の操作等で2つリンクを貼り付けておきます)

証券口座からではなく、銀行口座から毎月26日(休業日の場合は翌営業日)に引き落としとなります。銀行口座は楽天銀行がおススメですね。

iDeCoはNISAよりも手続きが面倒で初回買い付けまでに要する期間も長いです。

まず、被保険者であることを証明する必要があるので、申し込みに勤め先の社印が必要になります。これだけで2週間から1ヵ月ぐらいはかかると思います。心理的ハードルも高い・・・。

開設申し込みを提出してからは国民年金基金連合会の審査等のため、手続完了まで1ヵ月~2ヵ月程度かかります。

開設後にようやくWEBから買い付け銘柄を設定できるようになり、その次かさらに次の26日に引き落としがされて、少し経ってWEBに反映されます。

4~5ヵ月は見ておいた方が良いかと思います。

まとめ:iDeCoで楽天・全世界株式インデックス・ファンドを積み立てよう

強力な資金拘束がある一方で節税しながら長期間の複利を活かせるiDeCo。まさに攻撃特化の諸刃の剣です。

本当に将来のお金を回すつもりでないと、生活を切り詰めながら節税する、という本末転倒な状況にもなりかねません。

また、少なくとも子供の教育資金にはならないので、あくまでも自分たちが老後に豊かに生活するための資産形成という位置づけです。

とはいえ、豊かな老後を迎えることも今回いくつかに分けて執筆している目的の一つなので、今までご紹介してきた2つのNISAも活用しながら、上手に資産形成をしていきましょう。

ボクの執筆の目的については以下でお話しています。

今回は留意点が多く長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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