喪失と解放への渇望
こんにちは、シカゴ実業という団体の圧倒的トップ山本プロ野球です。
漫才を主にやっている芸人として生きていまして、中学生の時に見たM-1グランプリに魅了されて今日に至ります。
その過程でM-1が人生の目標になるなんて思ってもいなかったけど、そうなってからの人生はとても刺激的で楽しいですね。
しかしまあ優勝はおろか準決勝にもまだ行けないという感じで、2024年も準々決勝止まりという事になっちまいました。
年末は優勝してるはずやから、これは忙しいぞ!
うひひ!なんて思っていた矢先に全てが白紙になりましたからね。
夢や希望を思い描いていた日々からまた一年懸けて走り続けるレースの振り出しに戻されるんですよ。
そういうポッカリと空いた心の隙間にはネガティブが流れ込んでくるのでかなり厄介でしたね、カラオケとか行けば良かった。
ししし、しんみりなんてさせる気は無かったんだからね!
と僕の中のツンデレツインテール義理の妹が言っていますが、どうしても応援してくれている人は悔しいと感じてくれてしまうので、しんみりさせてしまうのは仕方が無い事です。
僕ももちろん悔しいのですが、僕達のこれまでの成績は
16年2回戦17年3回戦18年3回戦19年準々20年3回戦21年3回戦22年3回戦23年準々24年準々
という感じの9年間でして、最初はユニット的な感じで翌年からはコンビとして挑戦していったという感じになりますね。
まあ今年で3回目の準々決勝で、ヤーレンズさんで言うと5年くらいずっと準々決勝止まりだった事を思えばまだまだ落ち込むには早いですよね。
それに初めて準々決勝に出た時は、こらアカン!無理や!という感じのウケだったし、去年もええ感じやけど審査員が激ハマりしてないと厳しいかもな。という感じでしたので、まあしゃあないって思ってました。
今年は結構良くて、あのお笑いルポライターtakahiro氏がシカゴ実業は準決勝行ってるぞ、と予想する程には僕たちにも手応えが有りました。
その上で進出は出来なかったのですが、多分今年は31位くらいだったはずです。
準決勝行けへんかったけど、この感じは行ける兆しも見えてきたな。
というのがありましてね、ただ行けへんのかい殺すぞ!という気持ちも錯綜しているので、落ちた瞬間は非常に無でした。
あぁ今年もダメか。
というくらいの感じですね、売れない状態を16年過ごしていると負けに慣れてくるんですよ。
それなら来年はどうしてやろうかな、また1年やってきましょか。
という作業に取り掛かる感じですよ。
同じ空間で発表を見ていたケビンスの仁木はすごく悔しそうで、感情を露わにしていました。
僕はそういう人間らしい仁木が好きで、感情を表に出せる事が羨ましくも思いました。
悔しいんだけど、ぶっちぎりで一番ウケたんじゃない事は理解出来ていて、僕の芸風的にウケで凌駕していかないと審査員は通してくれないんやろうな、というのが今までの経験からあります。
見事な台本を書けないので、とにかくウケないとダメなんですよね。
今年の僕たちのネタは非常に評判が良いやつで、2019年の3回戦でやったやつです。
当時は3分で、今年はそれを4分にしてやりました。
自分の中では結構良い出来だったし、面白さは伝わったと思うのでウケの量なのか、内容なのかはわからないですが、審査員の心をグッと掴むには至らなかったというのが事実ですね。
所謂新M-1と呼ばれている今のM-1はすごい独特な空気感で、予選からすごい人が見に来ています。
今は出る側と同じくらいの熱量を見る側が持っているんじゃないかと思わせる程の大会になっていて、これは本当にすごい事だと思っています。
例えばM-1を見てる人にしか伝わらないボケをネタに入れたら爆笑取れるんやろな、という感じの空気感があります。
僕は芸人の名前や人のギャグなんかをネタに入れて勝負の現場に持っていくのに抵抗があるので、それを分かりつつやりたいとは思いませんが、実際にそういうネタをやっている芸人がいてすごいウケ方をしていて、ネットで評価されている実情を見た時に、M-1でやるネタに対する考え方や向きあい方は改めていっても良い様な気がしました。
すごくネットで評判が良いコンビのネタを見た時に、あれ?そんなに?と思った時に、俺のクラスで一番おもろい奴おんねん!って身内ノリで笑い取ってる明るい奴を見た様な気分になり、ある種の疎外感を感じる事もありました。
これがええんか・・・そうなのか・・・
そう思い、自分がやってる事との距離感を感じて悩む訳ですよね。
でも僕はM-1で優勝すると思っていて、その自信があるわけです。
ならある程度今のM-1に迎合していくという事は必須なんだと感じました。
M-1を支えているのは一番はM-1ファンだと思います。
これだけ熱狂している人がいるから大会も力を入れるし、出演者も増え続けます。
今年に至っては1万を超えました。
準々決勝進出でも上位1%という状況です。
そう考えたらすごいよ、という評価はまあそうなんやろうと思いますが、当事者からしたらその先にしか興味が無いのも事実ですよね。
やっぱり勝負ネタに持って行くネタって、このウケ方したら優勝するぞ。
というウケ方をしたネタなんですよね。
あんまウケへんネタを持って行く奴なんて変ですから当然ではありますが、僕達が今年と去年やったやつは優勝くらいウケた事があるやつで、でもそれがM-1の本番準々決勝だと優勝しないくらいのウケになってしまうという事を重く捉える必要があると思います。
重く捉えた事はメンバーと共有していくぜ
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