高等教育終わってる:勤務時間内に研究なんてできない

大学の教員って研究して授業して自治体とか企業と協力してなんかやるのがエフォートの70%くらいで就職の面倒や研究指導も含めた学生のお世話が残り30%くらいだと思ってたけど、
現実は、
授業30%
授業の準備とレポートの添削10%
事務仕事30%
学生のお世話25%
自分の研究5% ってかんじだね。

自分の時間まじで少なすぎ。
勤務時間内にはほんとに5%くらいで、勤務時間後にやっと時間を作れるって感じ。
実際研究は17:00以降にやってって上長から言われたし。
でもそれじゃ追いつかないから夏休みとかに一気に片付けてお粗末な研究結果を発表し続けることになってます。

ブラック大学で勤務して手に入れたもの
①反省文や顛末書を早く書く技術
②企画書や稟議書にもっともらしい理由をつけて承認を得る文章力
③毎月あるイベントの準備をすべての仕事と並行して行う超絶マルチタスク能力
④何を言われても何も感じない心

まず、①反省文や顛末書を早く書く技術について。
学生がいろいろやらかすからなんかいろいろ提出を求められる。たとえば、
●履修登録ミスりました。
●事故をおこしました。
●無免許で検挙されました。
●特殊詐欺の学内勧誘してました。
●殴っちゃいました。
●大学来ないと思ったらキャバ嬢になってました。
ほかにもなんかいろいろ。
学生に書けって言っても書けないからつきっきりで書き方教えたり、監督責任者として担任してる教員も書いたり。
学生が捕まろうがなんだろうがどうでもいいのに、学内で丸く収めようとするから"学内的ケジメ"のためにあれこれ書類出させようとするんだよね。
まじどーでもいいから勝手にして?
やっちゃいけないことしたやつはさっさと警察につかまっとけよ。
履修登録のミスなんて自分の不注意でしかないんだからどうにかしてとかお願いしてくんな。あと、大学もどうにかしようとすんな。
退学したいやつはさっさといなくなれ。
これを全部教員の監督責任にしてくるのやめて。

②企画書や稟議書にもっともらしい理由をつけて承認を得る文章力について。
単純に事務の方が権力もってて、「従わないと学科のこの行事やらせないから」みたいなスタンスなので、何かやるときにはまず事務方を納得させないといけないんですよね。
相見積もりとったり、人数や名簿つくったり、タイムスケジュールつくったり、クソみたいなコメントつけて何回も書類返してそのたびに申請書つくりなおして。
コメントは一回で全部書ききってくれよな。

学会の出張期間にも文句つけられるからね。なんで前日に行く必要があるんですか?とか言って。
フツウに考えてさぁ、当日に行くの不安じゃない?朝10:00から始まるとして、新幹線で3時間かかるなら何時に出たらいいのよ?!ってかんじだし、飛行機とばなくて会場行けなくて研究発表できなかったらどうしよとかさぁ。
発表しないやつにはわかんねーよな。クソが。口出ししてくんな。承認だけしとけ。

次、③毎月あるイベントの準備をすべての仕事と並行して行う超絶マルチタスク能力
これそのまんまだから説明いらん。
ブラック大学は人手不足だし、オープンキャンパスの回数多いし、それなりに自治体とのあれこれも普通の大学並みにあるので忙しいです。
なんかするには企画書がいるから、その点は②と同じ。
つまり行事は多いしそれに比例して書類も増えるから仕事が増えてくしおわんないの。

④何を言われても何も感じない心
ニコニコしながら頷いて、だりぃーはよおわれーしか思ってません。
いちいちなんか思ってたら病むし、「なんで??????」ってなったら仕事できないので。

ここに書いたことって助手がやるんじゃないの?って思うかもしれないけど、助手がいる大学なんて一部の恵まれた大学ですよ。
そしてそういう大学で育った人はブラック大学の現状なんて本気で意味わかんないと思う。
でもドクターおわってから最初に勤める大学ってたいがいがこういう意味不明で理解に苦しむ大学だと思うよ。

こんなに教員に責任と事務仕事追わせて、なんか得することってある?
研究もできないしパフォーマンス能力落ちてるよ。


なんでこんなに人手不足なのかは覚えてたら次のエントリーで書こう。





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