インドネシア滞在記 part2

時は経ち、小学校6年生になった。

1年間で様々なことを学んだ。常に道は渋滞していること、ゴミをポイ捨てする文化があること、信じられないくらいの貧富の差があること、人がすごく優しいこと、フレンドリーな人が沢山いること、日本人が好かれていることなど...

学校も1年間生活して様々なことに慣れた。嫌いだった水泳も徐々に泳げるようになった。元々自分は物静かな方であったが、この学校のおかげなのか、常夏の国のおかげか分からないけれど、とてもフレンドリーで明るい性格になりつつあった。

学校生活で楽しなイベントが編入生の入学だ。他の学校では味わえない1つのイベントだ。いつもどんな子が来るのか?同じ県出身の人がいるか?なんていうことを考えながらワクワクしながら迎える。そして編入生の中に同じ県の人がいた。なので真っ先に話しかけに行った。またその人は以前にもこの学校に通っていたと言っていた。帰国後に話しかけた人に聞いた人だか、久しぶりに会えた友達もいたけど、自分が話しかけたことに凄く喜んでいて今でも鮮明に覚えているらしい。(残念ながら当時のことは僕は完全に忘れてますw)

そして6年生と言えば修学旅行がある。自分の住む県では京都と奈良に行くのがほとんどだった。ちなみに僕が初めて記憶があるうちに京都と奈良に訪れたのは高校生になってからだ。当たり前の話だが、ここはインドネシア。京都と奈良にバスで行くのは不可能である。そのかわりに訪れたのがバンドンという場所に行くことになった。世界史選択をした人ならこの地名を覚えているかもしれない。そう、1955年アジアアフリカ会議の行われた場所なのである。実際に修学旅行中にこの会議が行われた会議場へと訪れた。そこには世界中の当時の新聞が展示されていて日本の新聞もあった。それ以外にもユネスコの無形文化遺産のアンクルンという竹で出来た楽器も有名である。結果から言うと凄く楽しかった。

小学校6年生は色々とあった年でもあった。というのも、自分たちが学級崩壊を起こした年だったのだ。担任の先生が嫌いで授業サボって体育館で縄跳びをするなんていうことをした。いい思い出ではあるが反省はしている。それ以外にも色々とやらかしているがここで書くのは辞める。ただ、色々なヤンチャをした年なのは間違いない。当時の担任の先生には申し訳ないという気持ちしかない。

ただ、いろんな経験をしたことにより人としてかなり成長した年だと思う。1番成長したのは次回話す中学校編である。詳しいことはまた次回に書こうと思う。

1年間インドネシアに滞在して色んな人を見てきた。お金持ちの人はプール付きの超豪邸に住んでいるけど、貧しい人は排気ガスで溢れる交通量の多い道路で物乞いをする。

こんな話がある。「貧しい人に釣竿か魚のどちらを渡すか?」魚を渡せば飢えなんとか出来るが、魚を渡し続けない限りは死んでしまう。釣竿を渡せば飢えはすぐにはどうにか出来ないが、魚を得る方法を知ることが可能となり自給自足の生活が出来るようになるという。

インドネシアには裕福な人が貧しい人たちに寄付をするという文化がある。これは文化であるため我々が間違っている!ということは出来ない。そのため物を与えることでしか貧しい人を救えない。そのため貧富の差というのはなんとかしたくても縮まらない。ある意味ジレンマである。この経験のおかげでカンボジアで助かったこともある。

日本との違いの1つをあげるなら時間に対しての意識である。日本人は時間に対しての意識は高い。1秒の遅れも許されない。電車のダイヤも時間通りに来る。それは1つの日本の良いところだと思う。だけれども、インドネシアでは時間に対しての意識は日本よりも低い。「何時に集合ね!」と言っても遅れる。だけれども僕はそれくらいで良いかな?とおもう。時間に縛られて生きることによるストレスは無い。それ以外にも日本と違いがあるが故にこの国の人たちは凄く明るい。僕はこの国がとても好きだ。明るい人が多く、大人も子どももずっと笑っている。そんなこの国が好きだ。自分が今楽しいことの方が好きなのも、やるなら楽しくやりたいのもインドネシアのおかげだと思う。

心情の変化としては、発展途上国であるインドネシアで1年間生活して日本では得られなかった価値観を得たと同時にどうしようも出来ない出来事があることを知り深く悩むようになった。1つ言えるのは貧しい子どもでも心から笑っている。嘘偽りなく。そして、やるなら楽しくやろうというスタンスを持つようになった。

次回で最後となるインドネシア。中学1年生になり現在の自分の大事にしている性格の1つ「リーダーシップ」が誕生した出来事の話や日本帰国後の学校生活について書いていきたい。少しだけ書くならば日本人は中学校で凄く変わってしまうなと思う。その理由については次回のインドネシア滞在記で書いていこうと思う。





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