インドネシア 滞在記 最終part 前編

【お詫び】

インドネシア滞在記なかなか書けなくてごめんなさい。なかなか忙しくて書く時間がありませんでした。ただ最終partは書きたい内容が沢山あるため分けて書きたいと思います!前編では恋の話、中編では前回予告していたリーダーシップについての話、後編では帰国後の話を書きたいと思います。


..........それでは、滞在記スタート!..........


中学1年生になった。毎年のように出会い別れを繰り返した。そして4月、新たな出会いが今年も訪れた。

「おい!弱音!新入生見に行こうぜ!!」

と仲のいい友達に声をかけられた。毎年新入生は1つの部屋に集められる。自分もどんな人が来るのかを楽しみにしていたのでいざ覗きへ!!

覗いてみると女の子が1人座っていた。

「めっちゃ美人やんか!!当たり年や!」

そう友達と叫ぶと先生にバレた。もちろんその後教室に返された。

彼女の名前はKさん。彼女の背はとても高かった。バレー経験者ということだった。そして新学期が始まった。

新学期が始まって数日が経った頃、みんながとある事に気がついた。「あれ?Kさんまた学校来ないね?」そう思い担任の先生に尋ねると「Kさんは体調が悪いらしいの」と言われた。

インドネシアという国は日本と比べて決して衛生面が良いとは言えないのでその時は「まぁ、仕方ないけど1週間くらいしたら戻ってくるよね!」と思っていた。

しかし、彼女は1週間経っても学校には顔を出さなかった。それから数週間経っても彼女は欠席のままだった。

そしてある日先生からこんなことを言われた

「Kさんは日本でのいじめのトラウマがあり、学校に来ることが難しい状態のため学校に来ることが出来ません。ただ彼女は頑張っています。ご両親も行ける日に学校に連れて行くとのことです。」

という話であった。

この学校はいじめというものがほとんど起こらないみんな仲のいい学校であったため教室がざわついた。

僕はこの時あることを決断した。

「Kさんのためにできることをしてあげたい!!」

そう思い周りの仲間達に声をかけて迎え入れる準備に取りかかった。そして数週間が経ちKさんが学校にやってくる日が来た。

仲の良い女の子達に声をかけて一緒に話しかけた。すると彼女は「本当にトラウマがあるのかな?」と思う程凄く明るく話してくれた。

その日は理科の実験があり、理科室へ。Kさんと一緒の班になった。自分は彼女を笑わせてあげるぞ!と息巻いていたためワザと教室に忘れ物をして「あ、やべっ!教室に忘れ物した!内緒に出たらバレないよね?」とワザとらしく言って笑わせた。そしてその日の終わりに連絡先を交換した。

彼女とのメールでの連絡が始まった。彼女はそれから何回か学校に来れるようになったがそれでもペースを上げることは難しかった。ただ自分は欠かさずにメールを送った。「今日はね!こんなことがあったんだよ!」「この学校はこんな行事があるの!」などのことを送り続けた。

そして彼女のことを知れば知るほど彼女のことが好きになった。そしてある日Kさんに告白した。

「僕も貴方のトラウマを克服するお手伝いをしたい!だから付き合ってください!!」

返事はオッケーだった。

ただ日本と違って公園に遊びに行くことは出来ない。だから付き合ったからと言っても何か変わったことがあるかと言われたら無い。だけれども、その時にした恋愛というのは自分にとってはとても印象に残っている。

そしてある日の夜。いつものように家でゴロゴロしているところ父親に呼ばれた。

「今年いっぱいで日本に帰ることになった。」

3年で帰国することが多いとインドネシアに住む前に言われていたので覚悟はしていたが流石に悲しかった。

そしてそこから数ヶ月間、彼女との過ごす時間をとても大切にした。といっても、何かすることは出来ないためいつも通りメールと学校に来たら誰よりも話すことを心がけた。

そして別れの時が来た。

帰国1ヶ月前になり、別れを告げることにした。本当ならば別れたくはなかった。しかし、彼女をサポートすることや彼女を笑わせてあげることも難しくなる。なのでその時した苦渋の決断は「別れる」であった。

その時のことに関しては今でもあまり思い出したく無いためここで書くのはやめる。ただその日死ぬほど泣いたことやその日のことを忘れることはないと思う。

ただ帰国後も連絡は取り合った。

そして帰国してから数ヶ月後Kさんからこんな連絡が来た。

「私、携帯変えるからLINEも変わるの!だからID教えて!」

と言われたので教えた。それ以来、彼女からLINEが届くことも既読がつくことも無かった。

その後も彼女の足取りを探したものの手がかりという手がかりは見つけることは出来なかった。唯一分かっていることは東北方面に帰国したことだけだ。それ以外は何も分かっていない。

あれから数年経つが未だに彼女が何をしているのかを知る人は誰もいない。彼女にもしももう一度会うことが出来るのならば色々と伝えたい。

そして彼女が今幸せに暮らしていることを願っている。





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