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[文字起こし]いんよう! 第6回【理系メガネの話②】(前半)

「理系メガネの話」後編です。まとまった休みが取れたらもっとどかっとやってみたいんですけれども、まあぼちぼちです。ご容赦。

さて実を言えば、私も、ここでのお話、大好きです。田舎の優等生コンプレックスの塊みたいだった小学校のころの自分に、聞かせてあげたかったなあ、とすごく思っています。「ほんとうの知識って『メガネ』になるはずだよね。『学校の勉強は生活とは別世界』みたいに大人はいうけれど、そんなはずない、だって全部、現実のこの世界と地続きの事柄のはずなのに」と、言いたいけれど誰にも言えなかった小学生時代。いま、こんなお話がネットで無料で聞けるなんて。いやあ、いい時代になったもんですね。ありがたや、ありがたや。「いんよう!」のおふたりに感謝感謝です。

※追記:よく見たらこの回も50分ほどありました(^^; ので、長くなりすぎるため、エントリを分けます。このエントリは31分25秒までで終わっています。残りは別途。

(♪)

よう/先週の続きなんだけどさ。
いん/続きね、はい。
よう/あの~……まあ、メガネとかARとか、いろんな話から始まって。
ちょっと、なんていうかさ、一応科学にたずさわっている立場として……医療も含めてね。その……「伝える」ってことに関して、いっちーが今、悩んでいるというか、壁にぶつかっているっていう……
いん/そうですね。
よう/まあ、そういうのがあるとして。……これ、全然関係ない分野の話なんだけど、俺さ、なんか、(「いんよう!」の)第0回目もそうだし、第4回もそうだけど、「日常系」とか「萌え」を熱く語ってたじゃん。
いん/語ってました。
よう/で、なぜあれを熱く語ってたかというと……(真顔)
いん/んふっ……(笑)いや、「好きだから」では?
よう/いやまあそうなんだけどさ。俺ねえ、アニメ見だしたの数年前からなんだよね。
いん/……(あっ、という感じで)そうですよね。だって昔、そんな話してませんでしたもんね。
よう/そうそう。まあ、まったく見ないってこともなかったんだけど……
いん/はいはい。
よう/エンターテイメント全般に対して、結構、距離があって。
いん/ああ、そうかあ。
よう/映画もたまに見に行くくらいだし、本も、ぽつぽつ読むくらいだし。まあ、好きな作家ができると、ババッ!って読んだりはしていたけど。
いん/へえぇ~、はいはい。
よう/特にその中でも、「アニメ」って結構遠かったんだよね。別に、「嫌い」とかじゃなかったんだけど。
いん/うんうん。

よう/それで、先週も出てきたサンキュータツオさんって人が、アニメが好きで。で、俺は『東京ポッド許可局』に出てくる3人に興味を持って、他の活動もいろいろあたってたんだよね。
いん/なぁるほど!
よう/で、彼が、アニメのことを中心に、二次元について語るポッドキャストみたいなのをやっててさ。今もやってるんだけど。
いん/はあはあはあ。(うなずく感じ)
よう/『熱量と文字数』っていうね。
いん/ああー、聞いたことある!なるほど!……ええ、はい。
(01分59秒)

よう/それもね、けっこう後回しになってたんだよ。「ああ、アニメのことか」と思って。で、彼は他の活動もされてるから、いろんなのを聞いていって……それが一通り終わったから、「まあしょうがない、これも聞いてみるか」と思って。それで、そのポッドキャスト自体が面白かったんだよね。
いん/はっはあ……!
よう/で、ちょっと、「彼がこれだけ熱く語っているアニメってやつを、見てみよう」と思って、見だしたら、割とハマったんだよね。
いん/なるほどぉ……!
よう/「ある程度年齢がいってから、まったく知らないジャンルにはまる」っていう経験もそんなになかったし、「それがアニメだった」っていうのも、けっこう自分の中で衝撃だったんだよね。
いん/う~ん……。
よう/よりによってそれか、っていうさあ。
いん/……でも……それって、正直なところ、ありますよね。いや、ハマれちゃうんですよ、実際。
よう/そうなんだよ。で、『許可局』でもけっこう出てくるワードとして、「遠心力」と「求心力」があるんだけどさ。

いん/「遠心力」と「求心力」?
よう/うん。たとえば音楽だったら、音楽が好きな人が、うわーって集まってくるような……
いん/それが「求心力」?
よう/うん、求心力。
いん/はいはい。
よう/「遠心力」っていうのは、もっと……「全然関係がない人たちにも魅力を届けられる」みたいな……
いん/出た!なるほど、「コミュニティ外(がい)」ってやつだ! ああ~……!(感嘆)
よう/だから、カリスマって呼ばれるような、本当にちからのある人は、両方持っていると思うんだよね。
いん/あああ、そうっすね~!
よう/だけど、なかなか両方持っている人っていないからさ、どっちかにターゲットを絞って、やるんだと思うんだけど。ジャンル全体で考えると、求心力を持っている人も必要だし、遠心力を持っている人も必要だと思うんだよ。
いん/確かに。
よう/で、そのサンキュータツオっていう人は、たぶん、もう常に、遠心力について考えているんだよ。
いん/あ? ああ、なるほど! 面白い面白い。
よう/お笑いに関してもそうで……。なんでかっていうと、求心力を持とうとすると、結局、「お笑いが好き」っていう今のパイを、他の人たちと争うことになるわけだよね。
いん/なりますね。
よう/それは、ある意味、ジャンルの中でも共食いだし、不毛だと思っているっぽいんだよね、彼は。
いん/ははあ……。
よう/だから、「お笑いファンじゃない人」「アニメファンじゃない人」に“届くもの”を、彼は考えてる。
いん/ふ~む……!

よう/だから、もともとのモチベーションは違うんだけど、研究者がいつも「やれ」って言われている「アウトリーチ活動」っていうのは、結局「遠心力をもったことをやれ」って言われているんだと思うんだけどさ。
いん/なぁるほど。アウトリーチって、そうですよね。
よう/だいたい、普通に考えると、「分かりやすく、科学のことを説明する」みたいなことに、なるわけじゃん。
いん/なりますね。どうしたって、そうなる。

よう/うん。だけど、もう1つの方法として、「なんだかよく分からないけど、楽しそうにしゃべってるな」みたいなさ……
いん/おおっ!?
よう/そういうのって、「楽しそうだから、内容を理解してみよう」とか、「何なんだろう?と興味をもって、自分で調べていく」っていう人を、いわばアテにしているわけだよね。
いん/なるほど。……ん? それって……ん?遠心……ん?(ちょっと独り言的にフェードアウト)

よう/……なんか、若干、いっちーの声が遠いね?
いん/あ、いや、今、考え込んでいたからかもしれません(笑)
よう/うん?
いん/というのはですね。今、表現として「楽しそうにやってるよ、ほら~♪」みたいな感じって、なんか、「アリ地獄のすそ野が、シャッって広がった」みたいなイメージがあったんですよ。
よう/そうだね。勝手に引きずりこまれてくるのを待つっていうか(笑)
いん/そう。だから「遠心的に、求心力を出している」みたいなのがあるのかな?って、しばらく考えて、ちょっと混乱してしまったんです。それで長期の無言に入ってしまったんですよ。
よう/……そうかもしれないね~。
いん/いやでも、「楽しそうにしゃべってる」ってジャンルがあると、いずれハマるんですよ。確かに時間はかかりますが。


よう/そうだね。で、たぶん大事なのは「内輪ネタにならない」ってこと。
いん/確かに。
よう/「前提知識を必要とする話」をあんまりしない、と。
いん/……それはつまり、サンキュータツオさんの、「ナントカと文字数」ってやつが、コンテンツとして非常に楽しそうにしゃべってるな~ってい魅力があって、結局あなたもアニメ見ちゃって、「面白いぜ」ってなってる、その構造そのものですよね。
よう/そうだね。で、あとは「手加減しない」ってことかな。
いん/……何っスか、その「手加減しない」っちゅうのは(笑)
よう/あまりよく知らない人が聞いてるからといって、「入り口だけ見せておこう」とかやらないってこと。「あんまり深いところまで見せると引いちゃうんじゃないか、分かりにくくなるんじゃないか」と考えて「浅瀬のところだけ紹介する」みたいなマネをしない、というか……
いん/あははははは(笑)
よう/いきなり、「一番濃いところを出す」みたいなさ……
いん/ああ、そりゃすっごい分かるなあ(笑)
よう/で、それを、できるだけ前提知識がなくても分かるように、丁寧にしゃべる。かつ、楽しそうにしゃべる。
いん/なるほど。
(07分18秒)

いん/いや、それでいうとですね。我々ふたりの中では、既に勝手にキーワードになってるんですけど……世間的にはどこまで浸透しているか知りませんが……、それこそ15年くらい前から、我々の間では、『東京ポッド許可局』の話は出てたじゃないですか。
よう/……そもそも、たぶん、俺に一番最初に紹介してくれたのは、いっちーだと思うんだよね。紹介というか、ツイートしてたんだと思うけど。
いん/いや、……ちょっと待ってくださいよ。
よう/でも、いっちーにその記憶がないんだよね?
いん/いや……もし『東京ポッド許可局』が僕から出たんだとすると、それは、弟経由なんですよ。
よう/あ、そうなんだ。
いん/僕じゃないんですよ。どハマリしていた弟がいて、「面白い」っていう話をしていて。
よう/はいはい。
いん/なんか、「マキタスポーツと、プチ鹿島(かしま)と、サンキュータツオっていう3人がいてね」って言われて。僕、当時はメンバー誰も知らなかったんですよ。
よう/うんうん。俺も知らなかった。
いん/で、「その3人がすごく面白くて……そもそも、ポッドキャストって知ってる?」って言われて「知らん。ポッドキャストも知らん」と答えたら「iPodがなくても聞けるから、聞け」って言われて。それで、何度か聞いたんですよ。それで、聞いてみたら確かに面白かった……っていう話を、僕、大学院のときに先輩に既にしているんですよ。
よう/そうだっけ……じゃあ、ツイートじゃないのかなあ?
いん/たぶん、ツイートじゃないんですよ……。
よう/そうか。で、俺、その時1度聞いたんだけど、なんかイマイチ、ハマらなくて……
いん/いや、分かりますよ。で、たぶんなんですけど、その後、彼ら3人はどんどんキャリアを積んで……
よう/そうだね。マキタさんが一番売れてるけど。
いん/そうですね。テレビへの出方は、マキタさんが一番ですね。で、プチ鹿島さんという人は、メディアでも、プロレス論とか野球論とかで大活躍で……
よう/そうだね、うん。テレビにも、ワイドショー的なものとか結構出てるし。
いん/そうですね。
よう/あとは、連載かな……。
いん/そうですね、書くものも結構、面白くて。実は、Twitterも面白いんですよ。
よう/あ、そうだね。

いん/で、サンキュータツオさんは、結局、あれですよね。今、明治大学ですか?
よう/一橋大学かどっか……
いん/一橋か~!
よう/たぶん3つくらい、非常勤講師をやっているらしいんだけど。
いん/やってますよね。だから結局、落語かなんかで、研究か……(音が途切れる)
よう/もしもーし。
いん/……***もして、っていう……(徐々に音が戻る)
あ、はいはい、もしもし? 「お笑い論」も、やってますよね、サンキュータツオさんって。
よう/そうだね。専門が「日本語学」だから……
いん/「日本語学」、へえ~……。
よう/日本語学者で、研究テーマが「笑いの構造の解析」みたいな……。
いん/はあ……。あ、そうだ。何となく今、記憶を掘ってて分かりましたけど、大学院生のときに、先輩とよく飲んでましたよね。「カネサビル」で。
よう/カネサビルぅ……!もう、これがまた内輪ネタだけどね(笑)
いん/ぶふふふ(笑)まあ、場所はいいじゃないですか、カネサビルで(笑)
よう/うん(笑)
いん/よく飲んでたでしょう。で、まああのとき、お笑いか何かの構造の話で、先輩が何か面白い話を何個も言って……
よう/ああ。
いん/うどんを食べに行った四国旅行のときもしましたけど、実は大学院生のときもやってるんですよ、確か……「お笑いがこうで」って話。
よう/うん……大丈夫? それ、俺の黒歴史が、だんだん発掘されていってない?
いん/大丈夫大丈夫。まだ大丈夫(笑)
よう/ああ(笑)
いん/いやそれで(笑)、そのお笑い論が僕は面白いと思って。
「そういえば、そのお笑い論の話を3人でやっているポッドキャストがあるのを知ってますか?」みたいな話になってんですよ、たぶんそこで。
よう/ああ、そういうところからか……(ちょっと検索している雰囲気)
いん/いやあ、そうだと思うけどなあ。だって、これで「『東京ポッド許可局』は10年前です」って言われたら……たぶん、古いですよね?
よう/でもねえ、ポッドキャスト始まったの、2008年だよ。
いん/2008年?……あれ?じゃあ、ウソか……?
よう/だから、俺はもう大学院出てるかな。
いん/出てるのかな。じゃあ大学院時代じゃないのか……。
よう/う~ん……。まあなんかさ、全然関係ない話だけどさ。俺、30代以降の記憶が全く、時系列で並ばなくなっちゃってさ……

いん/ぶっくっく(笑)……あ、ほら、「2008年からポッドキャスト番組の自主製作を始め」って書いてある。
よう/そうでしょ?
いん/あ、10年前か!……じゃあ、大学院じゃねえな。出てからッスね……。
よう/そう。
いん/ほんとだ~……。違うのかあ。でも、先輩とお笑い論を何回か、した記憶があるんですけど。確かに我々、何回か旅行にいってたりしてますから、その時かもしれない……あはははは(笑) 雑ぅ……(笑)確かに、30代以降の記憶が確かにちゃんとしてないっすね(笑)
よう/そうなんだよ。エピソードは分かるんだけど、ちゃんと時系列に並ばないんだよね。学年とかが、なくなったからかもしれないけどね。大学院までは「何年目」っていうのが覚えていられたけど。
いん/確かに……あはははは、そうですね(笑)
よう/うん(笑)
いん/いや失礼しました(笑)僕てっきり、カネサビルの記憶だとばかり思っていましたよ。違うんだ……。
よう/(カネサビルのは)やっっすい飲み屋でね。いい飲み屋さんだったけどね、ぜんぶね。
いん/そう。あれ、変わっちゃいましたよ。おんなじマスターが、隣の店にいますけどね、たぶん。
よう/はいはい、そうみたいだね。
いん/もう何年も行ってないな~……。いや、この話すると泣きそうになるから、やめよう……よくない。
あ、そうだ。それでですね。「理系メガネ」の話と、「遠心力と求心力」の話に、流れていくんだと思うんですけど……
よう/うん。
いん/いやあ、お笑いでもアニメでもいいんですけど……。そう、アニメね。僕も、実はアニメについては「誰かが楽しそうに語ってるな~」っていうので、結局、「最近見てなかったけど見ようかな」っていうぐらいしかないんですよ、つながりが。
よう/なるほどね。
いん/うん。『けものフレンズ』なんて、まさにそれ。
(13分17秒)

(★文字起こし人注:上記は1期へのリンクです。3話に朱鷺がいます)

よう/『けものフレンズ』、見たの?
いん/見ました。ていうか僕、第3話から見たんですよ。
よう/はいはい。
いん/第1話、第2話……と来て、第3話で、トキ(朱鷺)が出てくるんでけど。
よう/あの、金朋(かねとも)さんでしょ? (金朋さん=金田朋子さん)
いん/そうです、金朋さん。さすがに僕も知ってたんで、「ああ、金朋さんだな」と思ったんですけどね。そこから見た、っていうのは間違いないんですけど……
よう/うん。
いん/第2話で、確か、コツメカワウソが出るんですよ。
よう/ほほう。……あ、はいはい。
いん/滑り台みたいなのをすべって、「たーのしー!」って言うんですよ。
よう/はいはいはいはい。
いん/あれが、Twitterのタイムラインにズバーって出たんですよ。
よう/ああ、その時からバズってたんだ。もう。
いん/プチですね、まだ「プチ」。
よう/はいはい。

いん/でも確かに、激しいバズり方っていうか……たまたま僕が「こいつら信用できるな」って思ってフォローしていた人たちが、一斉に「たーのしー!」「たーのしー!」って言いだしたんで……何かが起こった!と思ったんですよ。
よう/(笑)そうだね。なんか、そういうので惹かれて、こう……素直に入って……。でもさ、いっちーはそういうのに関して、比較的ハードル低いような気がするんだよね。
いん/いや~……。
よう/なんか「楽しそうだな」って思ったら、入っていく感じがするんだけど。
いん/それは……。
よう/俺ね、かなり腰が重いんだよ。
いん/僕も、重くて……『まどか☆マギカ』で、失敗してるんですよ。
(14分42秒)

よう/ああ、『まどか☆マギカ』にハマれなかったってこと?
いん/入らなかったんですよ、あの盛り上がっているときに。僕も、見ればよかった。
よう/ああ~、そうか。俺は、すっごい後になってから見たけどね。
いん/見ました? ……僕はまだ見てないんですけど……
よう/はいはい。
いん/理由はハッキリしてて……あまりにも周りが盛り上がったせいで、僕、見てもないのにストーリーほぼ知ってる、っていう状態になっちゃって。
よう/ああ……まあ別にストーリーは……。
いん/皆もう、言っちゃってる、みたいな(笑)
よう/まあなあ……。
いん/あ、もしもし?聞こえてる?……いや、そうそう。それで、見れなくて、その悔しい思いがあって……。もう、犬(たらればさん)なんかも、もう連ツイしてて、腹立つ感じで……。
よう/え、『けものフレンズ』?
いん/あ、いえいえ、『まどか☆マギカ』。
よう/ああ、『まどか☆マギカ』ね。
いん/そう。で、僕、あの時の「一緒に楽しめなかった」感というか「置いて行かれた感」がすごかったので……。
よう/それって、ちょうど、Twitter始めたくらいだよね?
いん/まどマギ?
よう/そう、2011年でしょ?……あれは、冬か春か、どっちかだったと思うんだけど。
いん/それくらいですよね。
よう/ね。
いん/ほんとに、うん……あの時ハマれず……。
よう/うん。

いん/で、けもフレも、2話くらいまでは、そんなに爆発していないんですよ。3話から急に、人が入るんですよ。で、僕もそこなんです。
よう/いやいやまあ、だから……別にね、俺はそのころはもうアニメ見てたから、(けもフレも)第1話から見てたけど……。
いん/(笑)
よう/「なんかえらい、ユルいの出てきたな」って思ってたんだけど……
いん/ぶふふふ(笑)、分かる分かる(笑)
よう/だけど、なんか第1話から、背景に、けっこうSFっぽい設定が見え隠れしてたから……
いん/うあああ……。よく、そこを察しましたね……。
よう/そう……で、なんていうの、サーバルちゃんの演技も、よく言えば、フレッシュ。
いん/よく言えばフレッシュ(笑)
よう/悪く言えば、ん~、若干、新人っぽい感じだなと思ったけど……。でもなんか、あの楽しい感じと合ってるような気がして。それ「込み」でサーバル役なんだろうな、っていうのは、何となく思ってて。
いん/ああ、分かる分かる。
よう/あと、映像に関しても、明らかにお金がかかってないと。
いん/そうですね(笑)
よう/だけど、それが「良い方に出てる」って感じは、あったけどね。
いん/あったんですね……。
よう/うん。
いん/まあ結局、そうだよな……。
よう/で、「第2話も見てみようかな」……って思っているうちに、まあ、すごい盛り上がりになってきたというね……。
いん/うん。
よう/で、俺は、その盛り上がりに途中から置いていかれたけどね(笑)
いん/あはははは(笑)
よう/「なんであんなに盛り上がるんだ」と思って。いや、毎週楽しく見てたけど、「こんなに盛り上がる!?」と思って(笑)びっくりしたけど。


いん/僕、今までTwitterを2回、やめてるんですよ。
よう/ああ、そうなんだ。
いん/1回「やめる」っつって、1ヶ月くらいで戻って来て。
よう/ああ、はいはいはいはい。
いん/で、もう1回に関しては、実は「やめないけど、かなり頻度減るよ」っていう話をして、実際そこでズバーっと減らしたんですけど……周囲から見ると「減ってねえべや」って言われましたが、僕の中では、何時間も減ってたんですけどね。これが2回。
で、その2つは、いろんな人に、すごい怒られるくらいで……「お前、やめてねえべや」っていう話だったんですけど。
よう/うんうん。
いん/それとは別に、もう1回、「皆に許された休止の3日間」っていうのがあって。
よう/ほう。
いん/それが、「けものフレンズの最終回を見るために」。
……僕はドコモの「dアニメストア」で見てたんですよ。リアルタイムのテレビ(地上波)の時間、北海道は実は地上波の放送がないので。
よう/なるほどね。
いん/ネット配信じゃないと見れないという……。あ、ニコニコだったかな? どっちだったかちょっと、忘れちゃったんですけど。配信だと最新話が(地上波に比べて)3日遅れなんですよ。しかも、僕、お金払ってるんですよ。課金して、3日遅れっていう。
よう/そうね。1ヶ月500円払ってるよね、あれ(笑)
いん/そうそう。で、最終話の1コ前を見たときに……あ、今ネタバレが……まあいいや。あの時の気持ちを思い出すならば、「えええっ!」ってなって。
よう/うん。
いん/で、その瞬間に宣言したんです。「来週、『けものフレンズ』が(地上波で)放送される直前から、僕が配信を見るまでは、Twitterをやめます」って。で、本当にタイムライン見るのをやめたんですよ。
よう/結構、好きだったんじゃん。
いん/そう。超・見たかったんです……あははは(笑)
よう/ネタバレしたくないから休む、ってやつね(笑)
いん/そう。これは超・大事なことだと思って。「皆、ネットから離れろ離れろって言うけど、僕は本当に離れるからな」って言って、本当に離れたんですよ。
よう/うん。
いん/そしたらなんか、いない間にだいぶイジられてて。「本当にあいつ、いないぞ(笑)」って、ちょっと笑ってもらったというのもあって、面白かったと……。
よう/なるほどね。
(19分27秒)

いん/でも僕は、それでもアニメに対するハマり方は……その『けものフレンズ』の最終回の時にすごい気合を入れたのと……
よう/うん。
いん/その2年くらい前に、『ルパン三世』の『峰不二子という女』を見たんですよ、たまたま。
よう/あ~、うんうん、はいはい。
いん/あれは、たまたま全シリーズ追えたんですね。たまたま。
よう/ああ、なるほどね。
いん/その前は、『まどか☆マギカ』を追えなくて、悔しい思いをしているっていう……。だから、飛び飛びで、しかも少ないんですよね。
よう/『ポプテピピック』は?
いん/見てないんです……。
よう/いや、まあね。だから……俺が映画を見に行くくらいの頻度なのかな。
いん/うん、もしかしたら、そうかもしれないですね。だから、僕はアニメを語れるほどの人間では全然なくて。その意味でいうと、『アニメメガネ』はかけてないんですよ。あのですね……い……いですよ。(音が切れた?)
よう/何ですか?(笑)
いん/ハマってた時間が一番、楽しかったです。いやあ、アニメ見てる時のTwitterが一番楽しい。
よう/ああ、実況みたいなこと?
いん/実況というか、終わってから、見てない人のためにネタバレを避けながら、ほのかに感想をつぶやいてるオタクが、一番優しい(笑)
よう/あははははは(笑)ほんと、何だろうね、あの行儀のよさ(笑)まあ、全員じゃないだろうけど……
いん/みんな優しい(笑)うはははは(笑)
よう/そうなんだよね(笑)なんか、「自分のせいで、作品の魅力を減らしたくない」みたいなさ、変な責任感あるよね(笑)
いん/そうそう(笑)
(21分00秒)
いん/……いや、何でこの話になったかというと、まさにそういう人たちが楽しそうにしてくれていたから、僕はそこに「求心(力)」されたんですよ。
よう/そうだね。……いやだから、アニメを見はじめてから、アニメ自体の認識具合も変わったし……
いん/ああ。
よう/ある意味、人間自体の見え方も、俺けっこう変わってるけどね。ここ数年で。
いん/あ、マジっすか。
よう/アニメって……まあアニメに限らずマンガも、2次元コンテンツって言われてるものはさ、特に、人間の性格とかを記号化していく文化があるじゃん。
いん/あ、面白い。うんうん、なるほど。
よう/絵に描くときに、たぶん「記号化して描く」というのが最初にあると思うんだけど。ツンデレでも何でもいいんだけどさ。
いん/ああ~……。
よう/ん~、例えば「かけているメガネの種類によって、だいたいキャラクターの性格が分かる」とかさ。
いん/あはははは(笑)ああ、なるほど(笑)分かりますよ。
よう/あと、「髪の毛の色で、性格がだいたい分かる」とかさ。
いん/なるほどね。
よう/熱血なキャラクターは、赤い髪の毛してるでしょ。
いん/(笑)してますね。
よう/で、冷静な人は青色でしょ。
いん/んふふ(笑)
よう/あれ、どうもゴレンジャーあたりからきているらしいんだけどさ。
いん/ああ、まさに……。
よう/そういう、人格ってものを、要素にバラバラに分解して、それをもう一度組み立てるっていうさ。なんか、帰納的な方法と、演繹的な方法を組み合わせてるっていう……論理学っぽいと思うんだよね。
いん/ああ~……その視点って、先輩のオリジナルですか?
よう/いや、オリジナルってわけじゃないと思うけどね。
いん/いやいや、僕、初めて聞きました、それ。
よう/記号化みたいなことをね……押井 守 監督って、いるじゃん。
いん/ああ、はいはいはい。
よう/「アニメにするときは、絶対1回、抽象化が入る」って言ってるみたいだよ。
いん/はっはあ~……。
よう/なるほど、そういうことか~、と思って。
いん/面白いなあ。
よう/うん。だから、アニメーションを見て「リアルと違う」とか言ってる奴は、現実と妄想の区別がついていないんだよね。
いん/ふっ……ふふふふ(笑)うん、ナイスなセリフ(笑)
よう/(笑)

いん/先輩、あのですね。いやアニメの話でもいいんですけど……いくらでもできるっていうか、僕は、もうちょっとアニメ見たいな~と思ってるんですけどね。
よう/うん。
いん/同じニュアンスで、ひとに「ラノベのオススメ教えて」って言ったことがあったんですよ。
よう/ああ、はいはい。
いん/あのね、アイカワっていうのがいて……もう名前出しちゃうけど(笑)僕が好きなツイッタラーのひとりなんですけどね。
よう/うん。
いん/「彼」か「彼女」かもよく知らないけど、まあ「彼」だとしておきましょう。で、彼にラノベのオススメを訊いたことがあるんですよ。
よう/はいはい。オススメをね。
いん/そう。で、いっぱい教えてくれたんですけど、「とりあえず、古典であり、王道のところで『ブギーポップは笑わない』を読みなさい」と。
よう/はいはい。
いん/で、僕、その言葉だけを、い ま だ に 覚えてて、読むタイミングを計ってるんですよ。
よう/なるほどね。

いん/読み始めたら……僕、いま毎日けっこうな量の本を読むんですけど、たぶん、『ブギーポップ』買って読み始めたら、そこからもうラノベしか読まなくなることが分かってるんですよ。なんとなく。
よう/……そうだなあ。面白いラノベはたぶんね、中毒性あるよね。
いん/あります。でも僕、最後に読んだラノベって、たぶん『狼と香辛料』か、あとは西尾維新をラノベって呼んじゃいけないのかもしれないけど……根こそぎ……?首切り……?
よう/『クビキリサイクル』?
いん/そう。ありましたよね、あのシリーズ。僕はあのシリーズ、全部読んだんですけど……
よう/はいはい。
いん/あれと、『狼と香辛料』以降は、ラノベらしいラノベは読んでいないんですよ、たぶん。

よう/そうかあ。……何なんだろうね。いや別に、それは……面白さを知っているけど、他の優先順位との兼ね合いで読んでいないだけであって……
いん/いや、そこが僕は……なんか、自分の心を救うのはそっちじゃないかっていまだに思ってるんですけどね、なんか……「偉そうに小説やエッセイを読んでる場合じゃないなじゃないか?」って(笑)
よう/……救われたいのかい?
いん/救われたいですね(笑)……あははは、腹立つな、宗教家みたいな問いを……(笑)
よう/(笑)


いん/ラノベ読まないっすか?先輩は。
よう/そんなに読まないね。アニメになるの待ってる。
いん/ああ、分かる。それは分かる。
よう/うん。
いん/その意味では、柞刈湯葉は、ラノベじゃないと思ったんですよね。
よう/あ~、そうだね。SFかな……。
いん/僕はあれ、SFだと思ってるんですけど……。
よう/ラノベの定義ってさ、すごい難しいって言うか……はっきりしたものはないんでしょう?
いん/難しい。『重力アルケミック』なんて、「ラノベじゃん」って言われたら、そうかもしれないんですよ。だからあれ、分かんないんですよ、僕は。
よう/だね。
いん/でも、先週のあれで、エーテルの話したでしょ……(音が切れる)
よう/もしもし?……いや、なんかさ、
いん/(音が戻る)もしもし?……先週、エーテルの話したでしょ?そういうとこ、ラノベじゃねえか?って……いや、わかんねえ。


よう/あのね、俺ね、もう「ラノベかどうか」っていうのは難しいから考えないことにして……
いん/あははは(笑)
よう/「面白い小説」と「面白くない小説」があるだけだと思ってるんだけどさ。
いん/ああ……。
よう/「アニメにした方がいいのか、実写にした方がいいのか?」っていうのは、結構考えるね。
いん/はあ……。
よう/もしかしたら、「アニメにした方が映えるほうが多い」のが「ラノベ」で、「実写にしたほうが映える」のが「小説」かもしれないけど、それはまあ、意見が分かれるかもしれないから……。
いん/そもそも実写……って……。実写ですごかったものって、何? 『シン・ゴジラ』?(笑) 最近、僕、実写も見てなくて……(笑)
よう/そうだね……。実写というか……「実写映画の話を、具体例を出して語れ」って言われたら、俺ほんとうに、ボキャブラリーが2コくらいしかないから……。
いん/2コぐらいって……あはははは(笑)
よう/だから無理なんだけど(笑)まあ、何となく頭の中で想像したときに、実写の絵が浮かんでくるか、アニメの絵が浮かんでくるか?……っていうくらいで。
いん/分かります。

よう/そうだねえ、すごく……すっごいハマった映画って、俺、『ゴッドファーザー』くらいだもんね。
いん/あ~、『ゴッドファーザー』いいですか? 僕見てないんですよ。
よう/あれのパート2は、大学生くらいのときに、何回も見た。
いん/ああ……。その話もらっていいですか?映画の話なんだけど。
よう/うん。

★「映画メガネ」の話

いん/Twitterとかで、博識なアカウントで、映画をめちゃくちゃ見てる人の中で、僕が尊敬している人が、何人かいるんですよ。
よう/ほうほう。
いん/「もう昔から、いろんな映画を見てる」みたいな人。
よう/うんうん。
いん/映画の知識がある人。そうすると、理系メガネとか「BLメガネ」じゃないけど、「映画メガネ」で世の中を見ている人は楽しいだろうな、っていうのはあります。
よう/そうだよね。「楽しそうだな」っていうのは大事だよね。
いん/そう。しかも、なんかね……「味わいが深い人生を歩んでる」っぽく、見える感じなんですよ……。
よう/そうだね。何なんだろうね、それは。
いん/悔しいな……悔しい感じがする(笑)
よう/いっちーの、9割くらいは「悔しい」で出来てるよね。
いん/僕それ今、言われるかなって思いました、なぜか(笑)あはははは(笑)
……いやだからね、「メガネ」の話をしてたじゃないですか。先週でしたか?この話したの。
よう/もうメガネからだいぶ、離れてるけれども。
いん/いやいや、僕の中では割と、つながってて。「アニメメガネ」は、「BLメガネ」に比べるとちょっと広いですけど、僕は割とオススメだっていうのと……。それと、「語学メガネ」欲しいなって言ってて。で、先輩は「数学メガネ」の話をしてましたよね。
よう/うん。
(29分07秒)

いん/「映画メガネ」っていうのは確かにあるよね、って思いますもんね。
よう/「映画メガネ」って何なんだろうなあ。う~ん……
いん/何でしょうねえ……。「映画製作者メガネ」なんですかね。
よう/う~ん、だからその……うん、そうだね……。映画を撮った……撮る……写真でもいいんだけどさ。たぶん、写真をやってる人って、道を歩いていたら全部、画角(がかく)に見えるはずだもんね。
いん/そう! カメラマンのあれも、欲しい(笑)あはははは……
よう/映画の人も、「映画ならこういうシーンになるなあ」って思うのかな……。
いん/いやあ……なるんですかねえ……? 切り取り方とかね……。小説家とかも……。
よう/認識が変わってくるのかなあ……だって俺ら……俺は生物科学で、いっちーは医学だけれども。例えばさ、う~ん……。
ハダカデバネズミが、すごい醜い容貌で有名なんだけどね、暮らしてるよね。あれ、年取らないって言われてるよね。

いん/マジですか!?
よう/うん。老化しないらしいよ。
いん/ふ~ん。
よう/あとさ、プラナリアは切っても切っても生えてくるとかさ。
いん/生えてきますね。
よう/だよね。あとさ、魚でよくあるのが、群れからオスがいなくなると、メスがオスになるとか。
いん/ああ、そうですね。
よう/なんかそういう……なんていうの? 人間社会って、男性と女性の役割があって、それがダメだとかさ……。あと、人間は「死ぬ」っていうことが、苦しみの……仏教でいえば「4つの苦しみ」のひとつになってるでしょ。でも(生物によっては)それがもともと「ない」とかさ。「老化して死ぬってことがない」とかさ。クラゲでもいいけどね。
いん/うん。
よう/哲学をするうえで、人間の根本的な条件ってあるわけじゃん。「必ず死ぬ」とかさ。
いん/うんうん。
よう/そういうのが崩れる現象が、結構あるよね。
いん/な~るほどねえ……!
(31分25秒)

※残りは別エントリを立てます。しばらくお待ちください(残り19分くらいです)

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