いま、家を買いたくなったら

今年の8月に家を買いました。
30代のうちにもう一度家でも買っとくかと年初からぼんやり考えていたのですが、結婚したこともあり家族を引きまとめるタイミングで新居を用意したいというのが大きな動機になりました。

改めて家探しをはじめると、私が初めてマンションを購入した2010年前後のように寝てても含み益が出てしまう市況とは全く異なっており、近年の住宅の上げ相場に思わず目をひん剥いてしまいました。特にびっくりしたのは昔の予算だと23区にはほぼ住めない。いま住宅取得を考えているけどプライスタグや坪単価の推移を見てはPCをそっ閉じする日々を送っている方も多いのではないでしょうか。一般庶民が半投半住で儲けようとするのはもうあきらめなさい、と港区在住ブランド人の大声が聞こえてきそうです。

そこで今回は、こんな上げ相場のなかうっかりお家を買ってしまった消費者の1人として、背中を押すような住宅購入記を残しておきたいと思います。#考えるな買え

条件を決める

住宅を探すにあたって準備した条件は次の通りです。

・予算
・希望の面積と間取り
・許容駅距離
・許容通勤時間
・許容築年数
・suumoで気になった物件例
(・車を持てる)

この時点でエリアを絞っておらず、正直あまりよい客とは言えない状況です。

住宅ローンシミュレーションには昔「みかローン」を使っていましたが、今はsuumoについてるローンシミュレーターで十分かなと思いました。
下記のようにざっくり計算してくれます。どの銀行も金利1%を切る条件ばかりでほぼボランティアとしか思えない状態でした。

これに加えて、「いいと思ったらすぐ申し込む」「遅くとも2-3ヶ月以内に決める」というルールを決めました。住宅を買うときにはなんとなくここが重要なんじゃないかと感じています。#考えるな買え

街を歩く

次に気になった物件の周辺を数時間歩きました。駅から物件までの生活利便施設や飲食店、歩道の広さや信号・該当の有無、あたりについてだいたい1物件あたり2-3時間。夜中に歩くことが多かったですが、テンションの下がる雨の日を狙っていくのがよさそうと思いました。なお、大まかな周辺環境の利便施設の分布は google map で雰囲気を掴むことができます。例えばこんな感じ。

仲介さんに相談する

興味をもった物件群についてある程度の相場感と生活感がみえたところで仲介さんに相談しました。幸いなことに、家探しするぞ!とツイートしたところ、不動産クラスタの何人かの方が Twitter経由で家探しのサポートをしてくださいました(ありがとうございます)。Twitter すごい。最終的に今回もはと🐦ようすけさん(以下はとさん)にお世話になりました。

基本的にsuumoで気になった物件を送って内見できるか相談する、候補物件の周辺をさらに歩く、を繰り返していました。物件探しをスタートしたのが8月頭ということもあり、転勤などで人の動きが出るタイミングでないのか即内見可の物件は少なく、興味あるものは居住中だったりとなかなかご縁がないなーと思っていたところ、はとさんからこれは是非見てほしいとポータルに出る前の物件情報をDMいただき、いい感じだったのでその日に現地に直行しました。現地の内見予約もすぐに入れてくださりなんとか内見ニバンテを確保することができました。レスポンスの速さがすごい。

意思決定する

イチバンテの方が見てる間に現地の周辺を徘徊して写真を撮りまくり、周辺環境もよかったので内見して共用部など問題なければその場で申し込み意思を表明することにしました。内見といっても正直素人が見てもよくわからないので、使いやすそうなお部屋と収納があるか、生活動線はいいか、全体を通してなんとなくいい感じに思えるか、みたいなふわっとした内見を済ませ、申し込みますと伝えました。申し込み順ではなくローン審査順で買い主が決まるとの情報をはとさんから頂いていたこと、当時同居前だった奥さんから自分が見てなくても申し込みしてヨシ!と言ってくれたことも幸いして、申し込み順で無事イチバンテを奪取、爆速ローン審査の完了とともに家探しが終わりました。2回目の住宅購入に要した日数は5日間でした。家は一週間で買える。#考えるな買え

意思決定できた要因のひとつに、私にとって住宅購入はこれが2度目であることが挙げられます。数千万のローンを組むのって最初はなんだか怖いもので不安から色々と調べてしまいがちですが、一回買ってしまえばあとは定期的に返済が訪れるだけなのでそれ程怖いものではない、それを知っているのは大きいと思います。うっかり早めに死んだら自分のものだし逆においしい。相続した家屋でもなければ賃貸かローンか選ばなきゃいけなくて、どのみち死ぬまで何処かに住むんでしょう?と言われるとそうだよなーって思います。

加えて、人気の物件はすぐになくなるのが体感的にわかっているのも意思決定を後押ししました。マンションの新築分譲だとパンダ部屋はすぐに蒸発するし、いつかはいいものが出ると思ったところで手に入れられるとは限らない。いま目の前にあるものにしかチャンスはない、ということはなんとなく考えていました。

逆に、前回の住宅取得は今の相場での意思決定を妨げる要因にもなりました。最初に購入したのは湾岸エリアのタワーマンションでした。生活利便施設がまだ揃い切っていなかった頃から住むことで得た含み益を実際に取り出すハメになった経験()をすると、住宅取得でワンチャン儲けたいみたいな思考から逃れるのは結構難しいと感じました。同じ時期に購入して現在住み替えを考えている皆さんは物件選定のハードルが上がって大変なのがよくわかります。今買うならば、何のために家を買うんだっけ、の優先順位付けはかなり大切だと思います。有り体に言えば、大きく損しないならまぁいいや、と割り切ったともいえます。儲けるために家買うんじゃない。

仲介営業さんのこと


今回はと🐦ようすけさんにもその他の方にも助けていただいて共通して感じたのは、レスポンスが早い仲介さんはすごくありがたいなーということです。安心感が違う。次に挙げるのは洞察的なところです。物件選定では、当初スコープになかったものを最終的に購入することになりました。私は賃貸探しのときにも似たような経験をしています。やはり我々素人検討者には本当のニーズが見てえてることが少ないんだろうと思います。

これに加えて、売買の場合は「背中をポンと押す」要素も大きそうだなと感じました。買い主が二択で悩んでる(甲乙つけがたいか丙丁つけがたいかはさておき)みたいなときは仲介さんのワンプッシュが意思決定をめちゃくちゃ左右しそうです。

フローに関していうと、買い主の決定基準、ローン審査、決済の段取りなど、1回買ってるはずなのに全然覚えていない購入童貞をタイムリーにナビゲートしてもらえたので2回目にしてなんとなく流れが掴めてきました。次ははとさんに重説を読んでもらいたいと思います。(仲手もすごく…安くしてくださいました…)逆に、大手デベロッパーで購入したときは段取りも気にしなくていいほどに売主さん側がお膳立てしてくれるしっかりしたフローが確立されているのが事務的な強みなのかなと感じました。

全体を通して、気持ちよく決断をするのを気づかないうちにサポートしてくれて、気持ちよく取引を完遂させてくれる人が優秀な仲介営業さんなのかなーと思いました。※これはPR記事なので3%ください。

最後に

というわけで、今のしんどい住宅相場で住宅を買う場合、誰でもイージーに含み益を得ながら満足度の高い買い物をするのは難しそう。だけれども何のために買いたいのか、それがハッキリしていれば住宅って意外とあっさり買えてしまうものなのかもしれません。おうち探しをしている皆様がいい物件、そしていい仲介さんのご縁に恵まれますように。

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