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YouTube広告の仕組み(フォーマット)

Googleが提供しているYouTube広告の仕組みについて書いています。なるべく説明を複雑にしないよう、部分的に説明を省略している箇所があります。

ユーチューバー向けではなく、広告主向けの内容です。ユーチューバーでも「へー、裏側はそうなのか」と思ってくれると嬉しいです。

YouTube広告とは

みなさんがスキップするあれです(笑)

YouTube上に広告を出すにはGoogle広告を利用する必要がある。複数の広告フォーマットがあり、動画を視聴しているユーザーに動画や画像の広告を表示できます。メインになるのが、下記の2点でしょう。

Trueview(30秒以上視聴で課金/スキップ可)
Bumper  (表示時点で課金/6秒スキップ不可)

Trueview(トゥルービュー)
広告主にとっては成果報酬型として好まれている。用途は、商品やブランドの「認知」「理解」などに使われ、テレビCM同様の使い方が多い。尺はテレビCMを基準にして15-30秒が多く、中には10分を超えるよう動画広告もある。対象のユーザーは比較検討層にアプローチする使い方が多い。

Bumper(バンパー)
6秒のため動画広告を作るコストが抑えられ、スキップ不可な点が好まれている。用途は、リーチ特化型で多くの人に広告を見てもらいブランド想起を狙う用途で使われる。

「なるほどぉ」と思った構成は、6秒動画を5つのシーンで5本作って、それぞれBumperで配信。5本を合わせて1本の30秒動画にしてTrueviewで配信している広告を見たことがある。フォーマットを意識して動画制作すると、同じ本数作ってもコストが抑えられるかもしれない。


プラス1秒

5秒でスキップができるTrueviewに1秒足して、スキップ不可にしたのがBumper。後発で登場したBumperのプラス1秒は、YouTubeの膨大なデータを分析して出した、広告と視聴者の体験の共存に対する最適解なのだろう。



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※広告が割り込まれるタイミングはシークバー上で黄色の点で表示されている。


フォーマットによる違い

Bumper広告が登場してからしばらく経った後、明らかな違いが現れたフォーマット間の数値。Trueviewの視聴率が軒並み上がったのだ。10%台だった視聴率が30%近くまで上がったのだから、異常値ではないかと代理店に問い合わせをしたことがあった。

「他の動画広告でも視聴率が上がっている、Google側でアップデートがあったかもしれない」と返答があり、下記のようなアルゴリズム アップデートがあったのだろうと自分なりに解釈した(憶測)。

Googleは「スキップするユーザー」、「良く視聴するユーザー」を把握している。Bumperの登場で広告を強制視聴させる事ができるようになったので、「スキップするユーザー」にBumper配信を厚くした。

Trueviewの広告効果を高めるため、「よく視聴するユーザー」に配信を厚くするアルゴリズムに変更され、視聴率が上がった。

このような出来事を経て下記のようなフォーマット理解になっている。

Trueview
数円の視聴単価で、視聴率高く、成果報酬で課金が発生

Bumper
1円を切る表示単価で広くリーチし6秒動画を強制視聴

Trueview for Reach
Trueviewにもリーチ特化タイプが加わり表示課金が登場したが、Bumperの表示単価の方が安く単純なリーチ効率においてはBumper有利。通常のTrueviewと比べると視聴率が10-20%台まで落ちる。

まとめ

Google広告を使ってYouTubeに広告を出せる
メインのフォーマットはTrueviewとBumper
Trueview 成果報酬型で視聴率 高(スキップ可)
Bumper 表示課金でリーチ特化(スキップ不可)

次回は「ユーチューバーも知るべき?広告単価の決まり方」の予定

コーヒー奢ってください(笑)