子供に〇〇を見せよう

どうも!
今回は、暇つぶしの読み物。
ぜんぶ無料です〜

皆さんは、人生観が変わる経験って
したことありますか?

私はあります。
5歳の頃の話です。
トラウマです。

今回は、自分の経験をもとに、
子供に見せるべきものについて、
書いておきます。

どの育児書にも絶対かいてないと思う。
だって、ほとんどの人は知らないんだもん。

祖母が所有していた家

私の実家は不動産業で、
複数の借家を所有しています。

それは祖母の代から行ってる事業です。

子供の頃、大人の会話をきいて、
(おばあちゃんは家を貸している)
のは知っていました。

ちなみに、私が当時住んでた家は、
吹き抜けがあり、シャンデリアがぶら下がってて、
螺旋階段で(転げ落ちたことあります)

想像に任せますが、
そんな感じの家ですwww

そういう家が、私の知る「普通の家」でした。

だから、祖母が所有する複数の「家」も、
きっと「普通の家」なんだろうと
勝手に思っていたのです。

予想外の家

あるとき、祖母の所有する家のうち1つを
見にいくことになりました。
(退去後の現状確認かな?)

当時5歳だった私は、内心ウキウキしながら
「おばあちゃんが持ってる家」を
見に行ったのです。

祖母、母、私。
3人で訪れた先にあったのは…


見たことないくらいボロボロの何か。
家と呼んでいいのか分からない建物。

(え?ここに人が住めるの?)
(家なの?これ…)
(おうちに帰りたい)

5歳の私によぎる、恐怖と疑問と拒絶。

みなさんが人生で、
どの程度のボロボロの家を見たか
分からないのですが、

たぶん祖母の家は、
ダントツで優勝できます。

あばら屋を数段ひどくした、
物置のような、なんだろう…なんだろう笑

「中を確認するよ」

おばあちゃんが言いました。
私の気持ちは、お化け屋敷に入るときと
同じかそれ以上の恐怖でした。

お化け屋敷のほうが立派です。
ってか廃墟じゃん。
むしろ廃墟の方が、ちゃんとしてるわwww

中は、あまり細かく覚えてないけど、
とにかく古くて何もかもボロくて、
壁も天井も床も汚いというか、朽ちてました。
何もかもが、「終わってる感じ」でした。

そもそも玄関と中の段差が30cmほどあり、
5歳の私にはガケのようでした。
登りたくないガケ。

皆さんには、私の見たものを
想像するのは難しいので、
とりあえず概要を書いておくと…

・外から見て「入りたくない」
・中に入ると「早く帰りたい」
・いるだけで人生が嫌になる

そんな家?…家なのかな…
木とトタンなどの建材の集合体です。

ほんと皆さんに実物みせたいwww

アニメや漫画ですら、
あの家よりひどい家でてこない。

作家の知識を超えた現実なんだよ…


5歳に決意させる家

とにかく、家のひどさは衝撃的で、
30年近く経った今でもトラウマ級に覚えています。

当時の私は、
(どんなに落ちぶれても、
こんな家に住むことのない人生を送ろう)
と決意したものです。

5歳が決意する内容じゃねぇwwww

生まれてたった5年の人間に、
そこまでの決意をさせる迫力が、
あの家には、あったのです。

あの時点で、私は全国の5歳児たちから
頭ひとつ抜けたと思います。


いま、私も賃貸業を始めまして、
古い家を数十軒ほど内見しましたが、

祖母の物件よりひどい物件は
まだ見たことがありません笑

あらためて、祖母の家が
相当ひどい家だったことが判明しましたwwww

ちなみに、祖母はその家を
相場より高い家賃で貸していました。
すごい手腕です。再現性ほぼ皆無です。

先日、母と話したところ、
「あの家!覚えてる!
こんな家に住むようになっちゃダメだと、
私も思ったんだよねwwww」

母にも決意させてて草。

その家からの賃料で暮らしてる大家の
娘と孫の感想で、これです。

普通の人にとっては、なんでしょうねwww
具現化された「この世の終わり」かなぁ…

住みたくないというより、
近づきたくない。関わりたくない。

想像しただけで身体が拒否する…
生理的に無理な家、です。

そんな家、普通に生きてたら
みることはないだろう。
知ることもないだろう。

貧困の底を垣間見る経験


世の中の恵まれた人や、
普通に暮らせている人には、

あんなひどい家が
この世に存在していることも、

そんな家に住む人がいることも
全く想像できないでしょう。

私は、幼い頃にその深淵を
ほんの一瞬ですが、垣間見る体験をしました。

あの家には、
1秒も居たくない。

あの恐怖は、私の原体験であり、
無意識の原動力になっています。

本来とてもダラダラした性格の私が、
仕事や事業や子育てを人並みに頑張れるのは、

あの家に植え付けられた、
恐怖の種が潜在意識にあるからです。

多くの高学歴の子達は知りません。
最果ての家を。

多くの恵まれた人々は、
自分たちがどれだけ恵まれてるかも
本当の意味で理解できてないのです。

だから、「低学歴は努力してないからだ、
環境は言い訳で、努力でどうにかなる」

などと浅いことをほざく人が
定期的に現れて、反感を買うのです。

自惚れるな。
育った環境に感謝しろ。

環境に恵まれなかった人々を
自分の物差しで測って責めるな。

私が、あの家で育つような環境だったら…
努力できなかった可能性が高いです。

あの家のその後

結局、あの家は祖母が生前に売却しました。

祖母は、非常に上手に高値で売り抜けました。
孫ながら感心します。

いま、約30年の時を経て、
ちょうど同じ地域に
とても似た家が売りに出ています。

築年数も間取りも、ちょうどあの家と同じ。
本当にとても似ています。

坪数がちがうので、別の物件ですが、
不思議な懐かしさを覚えています。

子供の頃に一度だけ訪れた
お化け屋敷を見つけたような。
懐かしいような少し怖いような。


今度、子供たちを連れて内見に行こうと
思っています。

きっと、その家の全てが
子供たちにはショックで、トラウマになります。

彼らの知る「家」とは、
あまりにもかけ離れてるから。
「家」の定義が揺らぐはずwww

世間は広いのです。
低くも高くも、とにかく広大です。

恵まれた人々が見る「底辺」は、氷山の一角で、
実際はそれより低い地点が無限に広がっています。


私が卒業した慶應大学は、
とても恵まれた子の多い学校です。

ほぼ全ての卒業生も在校生も関係者も、
世の中にこんなにひどい家が
あることを知りません。
他の私大も塾も進学校の人々も同じです。

彼らの視野は、高い地点に据えられているから、
じつは狭いのです。
それを実感することも少ないのです。
それが、彼らの弱さ。

私は知っています。5歳の時点で。
世の中の一番ひどい家を知ったのです。
実際に見て、入って、トラウマ級の思い出www

高学歴で、
この知識を併せ持つ人材の強さは、
意外に計り知れないものです。

私は、
旦那がどんなに「ボロい」という家でも、
不動産屋さんが申し訳なさそうに見せてくる
「ボロボロの」家も、

祖母の家よりもずっと綺麗だと思います。

あの家に比べれば、どの家も良い家ですwww

そこらの大家とは
「家」の基準がちがいます。
底辺の底が、底2つ抜けてるwww

子供の頃に最悪を見る体験は、大事だと思います。
最高を見る体験よりも本質的な学びがあります。

ボーディングスクールでのサマースクールより、
もしかしたら子供の人生の糧になるかもしれない。

子供には「最悪の家」を見せるべきだと思います。
それも、最底辺のさらに2段階ほど底にある家を。

ガンジス川より人生観かわるwww

最悪の家に立ち入る体験は、
想像以上に子供の心にトラウマのような
切迫した決意をさせるものです。

それは、どんな英才教育や情操教育よりも、
子供に生きる力を与える可能性があります。

子供には、最悪の家を見せよう。
というお話。



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