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魔女のすゝめ 台本version Ⅱ

声劇用台本 魔女のすゝめ 1話Ⅱ
登場人物>
清海瑠璃 =瑠璃(きよみ るり)
デイ =デイ
松本月佳 =月佳(まつもと つきか)
店員=指定なし

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補足> 瑠璃は女性。 デイは男性。 で考えてあります。
月佳、セネヴィルに関しては、基本女性で考えていますが 男性にかえてもOK
(目安時間 15分以上)

©猫寝来緋伽
猫寝来緋伽(@NenekiHitogi) / X (twitter.com)

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―ハッピーバースデ Ⅱー
 月佳 「それで、私の家にきたの? 寝巻のまま?」
瑠璃 「はい…」
月佳 「それを、止めることなく?」
デイ 「この体じゃ、どうしようも…」
月佳 「もう…。近所だからいいって問題でもないでしょう…。
    とりあえず、私の服貸すから…」
瑠璃・デイ「すみません」
月佳 「あと、使い魔になったデイくん。
    久しぶりの上、言いにくいんだけど。ここペット禁止だ からさ」 瑠璃 「ごめん、つれてきて…外で待ってて―」
デイ 「大丈夫。ちゃんとできる」
=甘い匂いと、微風。
=デイの容姿は、長身で黒髪、すこし金色と黄土色の混ざった瞳。
デイ 「これでいいかな?
    服も目立たないようなものを選んだつもりだけど…」
月佳 「うん。それなら大丈夫かな」
瑠璃 「変身魔法…ってやつ?」
デイ 「そ!」
瑠璃 「その姿なら料理もごはんも食べれたんじゃ…」
デイ 「あ…そうだな…。ごめん」
月佳 「えっとー…どこまで聞いてる感じ?
   初日って感じはするけど」
瑠璃 「初日を迎えました」
月佳 「なら、色々あるね。私も買い物に付き 合うし、説明もするよ」
瑠璃 「ありがと!」
=月佳は、携帯をかざしてから部屋の奥にあるドアをあける。
=こんなところにドア…?
=ドアをあけると、―人の雑踏、ショッピングモールの空気。
=月佳は目的地で止まる。
瑠璃 「えっと…携帯ショップ?」
店員2「こんにちは、本日はどのような―」
=月佳は、リズミカルに机を5回叩くと、スタッフの人が変わった。
店員1「お待たせしました。こちらへどうぞ」
デイ 「俺はちょっと、この後の連絡してくる」
月佳 「じゃあ、これ。あとで連絡して」
デイ 「お。わかった」
瑠璃 「あれはなに?」
月佳 「連絡先 QRコード みたいなやつ」
=この携帯ショップは、瑠璃もよくつかっている店舗であったが
=上の階に通されたことはなかった。
=落ち着いた間接照明の明かりに照らされた店内。
=携帯ショップとは思えないほどの高級感が漂う。
月佳 「瑠璃、携帯かして」
瑠璃 「うん」
店員1「お客様は、当店は初めてだったでしょうか?」
瑠璃 「あ、いえ。携帯の契約になら―」
月佳 「彼女は、初めてです。先ほど成人したので」
店員1「おめでとうございます。では、こちらへ」
=重い扉が開かれる
店員1「手をこちらに翳していただいてもいいですか?」
瑠璃 「こうですか?」
=小さな石がひかりはじめ、品定めするように浮遊する。
瑠璃 「くすぐったい…!」
店員1「すぐ終わりますので…」
=石たちは、動き回り、目の前に箱を積み上げていく。
店員1 「お席のほうでお待ちください」
=店員は、箱の中身を、スマホを中心にした台座にはめていく。
店員1「それでは、始めさせていただきます」
台座に電気のような光が走っていく。
瑠璃 「なにしてるの?」
月佳 「さっき精霊石が選んだ材料で、杖の芯をつくるの。
    あとで道具屋によるからね。
    んで、芯ができたら、スマホの中に、分身の杖を入れてもらうの」
瑠璃 「杖も進化するんだねぇ…」
月佳 「ちゃんとしたのもあとで買うよ。
   ただ、慣れないと、持ち忘れたり、かさ張ったりするからさ」
瑠璃 「へぇ…」
月佳 「映画とかアニメでみるあれくらいなら持てそうなのに…
    っておもうよね。でも、長さは、 選べないの」
瑠璃 そうなんだ」
月佳 「さっき精霊石たちが選んだ材料は
   道具職人から、杖職人に渡して。
   組み合わせて、杖になる。
   杖職人には、杖の精霊の声がきこえるんだって。
   この杖はこうあるべきだって。
   だから、デザイ ンも、長さも人によって違う」
瑠璃 「月佳の杖は?」
月佳 「私のはこれ」
瑠璃 「めっちゃおしゃれ!」
月佳 「自分の背丈以上の杖になる人もいるよー。
   写真あったかな。…ほら、これとか?」
=写真の男の人は、自分の身長よりもはるかに大きい杖をもっている。
瑠璃 「え。想像より全然大きい。
    こっちは斧っぽい。こんな場合もあるんだ…」
月佳 「魔法の世界は、個々を尊重し、共存するためにある」
瑠璃 「急にどうしたん?」
月佳 「瑠璃のお婆ちゃんがおしえてくれた言葉だよ。
   おばさんのほうには、力が覚醒してないこ とも教えてくれた」
瑠璃 「お婆ちゃん魔女だったんか…」
月佳 「聞いてなかった?」
瑠璃 「聞いてないな…」
月佳 「そっか。
    まぁ、おばさんが覚醒しなかったからじゃないかなー…?」
瑠璃 「お婆ちゃんは、どんな魔女だった?」
月佳 「植物から力を貸してもらうことがうまい魔女だったよ。
    それなりに有名だった」
店員1「お待たせいたしました。こちらが、
    お客様の携帯用魔杖(けいたいようまじょう)になります。
    そして、こちらは 芯になります」
月佳 「どうもです。あ、連絡きてる。
    すみません、ゲート使わせていただきます」
店員1「どうぞ。ご来店ありがとうございました。
    またお待ちしております」
=月佳が次に開けた扉は、また、どこかのお店のようだ。
=棚は高く天井まであり、上がみえない。
デイ 「おう、終わったか?」
セネ 「…いらっしゃいませ」
瑠璃 「小さいのに、お店番かな?」
セネ 「いえ。店主です」
瑠璃 「え?そうなの??小さいのに?すごいね」
セネ 「…いえ」
月佳 「デイくん…。何でここ選んだの?」
デイ 「だってここ、品ぞろえいいし」
月佳 「他いくよ」 デイ「え?どうして?」
月佳 「この店は。その子はだめ。
     一番瑠璃に合わせたくなかったのに…!」

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