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肉の多い生涯を送って来ました

俺のTwitterのフォロワーさんにはもうご存知の方も多いと思うんですけど、実は俺太ってるんですよ。「でもそのくらいの年齢なら皆そんな感じの体型になっちゃうよね~」みたいな可愛げのある範疇はもうとっくに飛び越えてて、初見の人が少しいたたまれないような顔で健康面を心配してくるくらいの感じの、醜い哀れな脂身の妖怪なんです。助けて。

…とは言ったものの実際自分的にはそんなに悲壮感とかあんまりなくて、確かにコンプレックスが無いわけではないけれど、昨日今日この体になったわけでもないので「これでこそ俺」みたいに思ってる部分もあるんですよ。なのでこれはこれでまあしょうがないよねって、っていうスタンスで日々をやり過ごしてきたんです。

これが、そんな体型でありつつも粘り強い根性や腕っ節の強さなんかを手に入れる事が出来れば、力士というデブの枠からは完全に飛び出した、日本を代表するような素晴らしい存在へのジョブチェンジも可能だったとは思うんですけど、そんな物は俺には無かったんです。…無かった、じゃなく今も現在進行形で無いですね。もうそういう分野に関しては、今も昔もからっきし。

思えば小学校2~3年頃から、他の子と比べてやや違和感のある外見になってくるわけなんですが、先に述べた通り粘り強い根性もなく、これはこれでまあしょうがないよねっていうスタンスなわけですから、痩せようというルートには一切触れずに、足を骨折した人が松葉杖の使い方を覚えていくように、デブとしての立ち振る舞いや所作を覚えていくわけです。

例えば靴下を履く時のバランスの取り方や、食事中にマナーも遠慮もなくガツガツしていると普通の体型の人よりも更に輪をかけてみっともなく見える事だとか、太っている人に不愉快を通り越して嫌悪感を抱く人も多い事など、これは出来るこれは出来ない、これはこう処理しておいた方が、これはこういう気持ちで挑んだほうがいい、という「自分の体の取扱説明書」みたいなものを、他の誰でもない自分自身に向けて、少しずつ書いていくような作業を日々続けていくんです。そう、それは今でも、です。

ここ最近の例だと、デブ=汗っかきという図式に対する俺なりの最良の答えを発見したんですが、それが「パウダーインのローションを塗布する」という物。そうそう、夏とかによく売られてるスースーするボディーローションにパウダーが入ってて塗るとサラサラするようなやつね。あれは俺みたいなデブはもちろん、例えば常に座りっぱなしなせいで膝裏が汗ばむ程じゃないけど湿度高めな人とか、一日中靴を履いてるから靴下の中がヤバイとかいう人にもピッタリだなって思うんです。…思っていたんです。最近まで。

先日、雪も降らないほど空気が凍りついた寒いある日、「流石にこの時期はスースーする物を塗りたくない」という事に今更ながらようやく気付いたんです。そこでハッとひらめくわけです。「そうか…!ベビーパウダーか…!」と。…ちょっとやめてよ。気付くのおせーよとか言うのやめたげてよ。

そういうわけで、最近は様々なベビーパウダーとかを調べてたんですけどこれがまあ今って色んな種類があって、花や柑橘系などの良い香りがする商品とか、携帯に便利な形になっている商品とか、選ぶのもちょっと楽しくなっちゃうくらいたくさんあるんです。ただ唯一気になったのがベビーパウダーって何なの?ってこと。アレってそういえば何を材料に作られてるか調べた事がなかったんですよね。

それじゃあ…という事で調べてみたらどうやら植物からとったでんぷんと、タルク(滑石)という鉱石を砕いて粉にしたものが原材料らしいんですけど、そんなベビーパウダーのあれこれを調べてる中にこんな一文がありました。

「力士がよく使用している。」

まさかこんな形で接点が出来るなんて。あこがれの人が使っている物と同じ物を見つけてしまった時のような胸のときめきを押さえきれず、俺はamazonで見つけた何だか良さげなベビーパウダーをそっとカートに入れたのでした。

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