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ひさしぶりに「お話」を書いた話(その1)

 初めまして、悠(you)と申します。

 久しぶりにお話を書き上げました。

 中学生でアニメにはまった私は、高校生になって「自分もこ―ゆうお話が書きたいっ!」と思うようになりました。本当はマンガで描ければよかったのだけど、壊滅的に描けない人だったので(幼少期お絵かきをしなかったためと思われる)文字で書くことにしました。できあがったお話を友達が面白がって読んでくれて、嬉しくなって書き続けました。家でも、学校でも(授業中も空き時間も)書いて、シリーズものやらなんやらでかなりの冊数のノートを埋めました。同じように書き始める友達もおり、お互いのキャラで合作なんかもしちゃったりして、それはそれは楽しい三年間でした。

 しかし高校卒業、みんなそれぞれの道に進むと、読んでくれる人が激減しました。そりゃそうです。それぞれの生活があります。たまに集まったりして、その時に書きためたノートを回したりしたけれど、そもそも集まる回数が激減しましたから(高校時代は毎日会ってたもの)。新しい場所で新しく物書き仲間もできたけれど、読者が少なくなったのは致命的でした。読んでもらうことってモチベーションの維持にものすごく大事だったんだなあと、今になって思います。さらに日々、バイトや勉強で自分も友達も忙しくなり、いつの間にか書くことから遠ざかっていました。

 さらに社会人になって仕事・結婚・出産・育児と人生のイベントが続き、そっちの方が面白くなったりして、公園デビュー・公園トラブル・こどもの病気・いじめ・受験などなど、ひととおりのことを通り過ぎるうち、私はいつのまにか『読み専』になっていました。ところが、です。ようやくある程度育て上げひと息ついたころ……書きたくなってきちゃったんですよ。<お話>を。

 最初は昔みたいにするする書けると思ってました。かつての私の二つ名は『マシンガン』。書くのが仲間うちの誰より早かった。しかし、今は昔です。あれからウン十年、もはや五十の大台に乗り、集中力も持続力も発想力も、哀しいほどにポンコツ。しかもこのところ、急激に進み始めた老眼と眼精疲労。今まで、目が良いことだけが取り柄だったのに。口惜しい。もうだめじゃん。そんな感じで書き始めてはストップして、いたずらに日々だけが過ぎてゆきました。

 それでも、昔々に考えたキャラクターたちと久しぶりに再会して、あれやこれやと考えることはとても楽しくて、執筆が進まなくても、改めて設定を考え直したりしているのが楽しくて、そんなことを1年ほどやっていて、やっぱり書きたくなりました。懸賞に応募するとか考えないでもなかったけど、いやほんとは狙ってみたけれど、何しろ集中力も持続力も(以下略)到底間に合うはずもなく……〆切とか気にしないでとにかく1回最後まで書いてみよう、と方向転換することにしました。

 そしてコロナ禍の新年度。ようやく正採用になった娘1号(長女)が初めてのひとり暮らしをはじめ、朝ご飯とお弁当が一人分減りました。そしたらね、朝にスキマ時間ができたんです!! ほんの20分弱だけど。『この時間に書けばいいんじゃね?』私の中の高校生の私がささやきました。

 いやいや、たった20分ではパソコン立ち上げて終わりでは? とお思いのあなた。そう、最初はそうやったんですが、ちっとも書けない。結局昔と同じように、ルーズリーフにシャーペンで書くことに。だってそれが一番進むのですもの。消しゴムは使いません。駄目だと思ったら線で消して、字を間違ったらばってんで消して、書き忘れた!と思ったらびゃーと矢印を引っ張て余白に追加。そのために1行抜かしで書いてました。筆圧は強いけどすべりを重視で芯はB。すぐ折れます。後半で、かつて全盛期(高校時代)愛用していたサイドノックのシャーペンが復刻されて歓喜。やった、芯折れても出すの、すごい楽! って、ネアンデルタール人物書きか。

もちろん、毎日書けるわけじゃありません。普通ゴミとリサイクルごみの日とか、資源回収の日とか、洗濯物がたくさんある日とか、寝坊した日とか、いろいろあります。案に詰まって進めない時もあります。そういう時は無理をしないで明日にしました。とにかく続けよう、最後まで書こう。そう自分に言い聞かせて、ゆる~く頑張ってみました。そんな風にして、心の中で設定した〆切より1ヶ月ほど遅れましたが、なんとか最後まで書き上げることができたのです。

 すごくうれしかった。楽しかった。「よくやった!」自分で自分を褒めました。

(長くなってきたので一旦終わります。その2に続きます)

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