脳裏に焼きつく肉の記憶

さわやかに行きたい。
去年あの時いったきり、一度もいけていない。
というかハンバーグが食べたい。近場にあるびっくりドンキーでもいい。ただ近場でも遠い。
5月1日、僕は何とかさわやかにいける予定を組めないかと頭を捻っていた。

僕は車の運転ができない。
さわやかは隣県の静岡県にある。
さわやかは、待ち時間を考慮すると車で行った方が選択肢が広がる。
諸々の理由から、自分一人でさわやかにいくことはできなかった。

同じ時期に暇そうにしていた友人Aに声をかけてみた。
「さわやか行こうや」
Aは「栃木で行ったハンバーグ屋さん(※フライングガーデンのこと)と何が違うの?」と言ってきた。
そういえば、フライングガーデンに行けるならさわやか行く必要ないよな…
というか正直どちらも一年以上前の話だ。今になって比較するのは難しい。
色々考えて「あんまり変わんないかも」と返したが、案の定それ以降返信はなかった。こんな情報じゃきっと食指は動かないだろうなと思った。

別日、昼ごはんを友人B,C,Dと食べている時に「さわやかに行きたい」という話をした。
どうやら5/4にB,Cで静岡に行く予定だったらしく、そのついでにさわやかに行こうとしていたらしい。
行きてえ!とゴネて急遽連れていってもらえることになった。
その日は少し早めに解散した。

当日。
朝早くから各自合流し、静岡に向かう。
高速を乗り継いで片道2〜3時間ほどだ。
道中、今年こそはとはめを外したい人が多いのか、道路渋滞が頻繁に起こっていた。
三連休の中の日だからということもあるかもしれないが、日本の人たちは、今まで以上に今年のゴールデンウィークにかける情熱が強いのかもしれない。

渋滞もあって、店に着いた頃には120分待ちだった。
去年の反省を活かして、今回はあらかじめ待ち時間が少ない傾向にある店舗を標的にしたが、それでも余裕で30組待ちくらいになっていた。もしかしてみんな今年は暇か?
とりあえず専用の発券機があったので手続きした。さわやかはアトラクションだ、ゆったり待とう。
前回同様観光でもするか。と、近くを探してみたところ
よく分からない博物館があったので行くことにした。

香りについての造詣が深まった。
楊貴妃は体臭がすごくいい匂いだったらしい。そんなことあるんか?
ちなみに「さわやかのハンバーグの香り」はなかった。

さわやかへの戻り道、家の外でバーベキューをしている家族がいた。
さわやか徒歩5分圏内の立地なのにバーベキューをするのがすごいなと思った。
静岡県民はさわやかのことを大して気にかけていない。多県民が注目しすぎているだけなのかもしれないなと思った。
というか、地元の人がさわやかに行く機会はあるのだろうか。行きたい場合は開店前に並んでおくなどするんだろうか。
あと有名になりすぎる前のさわやかの混み具合なんかも興味がある。
さわやか行きすぎた人はビビンバとか頼むんだろうか。
有識者の方、お話お待ちしております。

満を持してさわやかに到着。着席し、僕はおにぎりハンバーグとチーズバーガーを注文した。バカの量である。バーガーはポテトの形が少し変わっていた。肉は肉肉しくて、とても美味しかった。口を開きすぎて顎を傷めた。

もしさわやかのハンバーグが三日連続食卓に用意されたとしても、僕は喜んで食べると思う。この世にはさわやかでしか摂取できない栄養がある。
さわやか、とても良かったな。
長い時間待ったが、満足感はひとしおだった。

さわやかの後は、B,Cの本来の目的である掛川城の観光に付き添ったり

餃子を食べたりした。
美味しかった。

夜の高速道路で、ひときわ輝く観覧車を間近で見たりもした。

ほとんど食べていた気がするが、観光としても楽しめたし、行ってよかった。
次はまた、他の観光地にも行ってみたい。



……昨日寝る前に、去年のGW頃の思い出として下書きに残していた日記を投稿した。
そういえば公開してなかったなと思い出したからだ。
あの時の肉の記憶と人の優しさ温かさ、そして体験した種々のことを重ねながら、今回の分の記事も残しておくことにした。
当時の思い出に触れながら、今回の思い出を綴った次第である。

一年前を今更振り返って気づいたが、あの時と比べて自分は心境も環境も大きく変わったようだ。
それでいてもさわやかに行きたい気持ちは変わらずに残っていた。何なら、翌日になった今も行きたいと思っている。
さわやかの禁断症状は一年が限界のようだ。
次行く時はビビンバでも頼もうかな。

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