あとがき(山本、スクアーロ、獄寺)


山本武くんのことが好きだったけど、目を背けた話

山本は自分のことを正しく理解されない苦しさをずっと抱えているんじゃないかな…と考えて10年以上が経ちました。重い。
野球に振り向いてもらえなくて自殺しようとしたのに、ツナの期待に答えたくて彼についていくことを決めたくらいですから、山本にとってツナは間違いなく理解者。10年後も野球ではなくマフィアになることを選んだ山本ですから、山本にはよっぽどツナが必要なんだと思うんです。
いつも輪の真ん中にいることを求められるクラスのヒーロー、それが山本で、そういう彼の姿を当然だと思っていた女の子が、山本に熱を上げるんだと思うんですが、このSSの女の子は「山本くんはそうじゃない」って気付いたんです。だから、思いから覚めたし、山本が本当は誰かのために生きたいんだって気付いた。……という、わたしの妄想が詰まりまくった話でした。
自殺失敗したから恋が冷める……ひどい表現だと思ったんですが、ないことはないと思います。


スクアーロに追いかけ回された話

初挑戦です、スクアーロ。
彼は人を殺すけど、人間としては普通…というか共感しやすい人なんじゃないかな、って考えていまして。それでいて、思いのある相手には執念深い。
このSSの女性はわりと怖いもの知らず、衝動でなんでもチャレンジしてみるタイプの人を想定してます。恋だって自分の気持ちに素直になったら受け入れるけど、「この恋を受け入れたらもう日本の家族には会えない」くらいのレベルまで考えが及んで、そこで怖気付いて日本に逃げ帰りました。でも逃げきれなかった。彼が執念深いから。
スクアーロはたぶん家族には会って良いって言うんじゃないかな~なんて思いますけどね。面倒事を避ける性格だと思うので。でもそれ以上に、優しいですからね。


獄寺くんと夏祭りの帰り道を行く話

交流企画用。テーマは「夏」でした。
獄寺くんは「俺と並んで歩いても会話が弾まないだろう」「でも女ひとりで帰らせるわけにもいかない」という感情の間をとって、後ろからSPしてくれてるんです。賢いし優しいけど、要らぬ感謝や思いは本気でうっとおしいんじゃないかな。
でもさすがに怪我してたら見て見ぬふりはしません。彼の甘いとこ。好きです。
そして、まっすぐに「隣を歩いても良い?」なんて聞かれたら、思春期のむっつりな獄寺くんはOKしちゃうんだろうな。好きです。