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随想短歌〜彩りの名をもつ季節〜

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春夏秋冬には彩りある。 人生にも彩りがある。
短歌の集い「四季・春夏秋冬」より発行の『短歌 四季』に2021年から掲載していただいた随想短歌をま…
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#随想

彩りの名をもつ季節〜朱夏〜

四季に流れる色彩は万の如くあり、その一部に触れて今を生きている。 なぜ、あかなのだろう。 『朱夏』という言葉を初めて知ったときに浮かんだ気持ちだった。 それまで私の中にある夏の色のイメージは青や水色で、高く澄み渡る空や雄大に広がる海の情憬がそのまま夏の色のイメージとなっていた。 熱気を和らげるような、涼やかさを求めるような色だったのかもしれない。

彩りの名をもつ季節〜白秋

人生を四季になぞらえたとき、秋は老年期と言われる。世の味わいを知り、その奥深さを知り、人として穏やかな佇まいや赴きを見せる時季。 『白秋』ー 私が思い出すのは両祖母の綺麗な白髪である。

彩りの名をもつ季節〜玄冬~

五行思想において冬を表す『玄冬』 「玄」とは黒を表すと言われている。それを知ったとき、だから玄米なのかしら?と感じたことを覚えている。

彩りの名を持つ季節~青春~

「青春」 耳馴染みのある言葉ではないだろうか。 青春時代と言い換えて良いかもしれない。 なんとも甘酸っぱいような、それでいて懐かしさと恥じらいがこみ上げてくるものであったりもする。とりわけ若さの象徴とも言うべきものであり、主に学生時代を指して使われることが多いように感じる。 あの若さゆえの無鉄砲で怖いもの知らず。無邪気なようであり、計算された幼さでもある。 ノスタルジックであり、エモーショナルである。