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随想短歌〜彩りの名をもつ季節〜

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春夏秋冬には彩りある。 人生にも彩りがある。
短歌の集い「四季・春夏秋冬」より発行の『短歌 四季』に2021年から掲載していただいた随想短歌をま…
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#随想短歌

彩りの名をもつ季節〜朱夏〜

四季に流れる色彩は万の如くあり、その一部に触れて今を生きている。 なぜ、あかなのだろう。 『朱夏』という言葉を初めて知ったときに浮かんだ気持ちだった。 それまで私の中にある夏の色のイメージは青や水色で、高く澄み渡る空や雄大に広がる海の情憬がそのまま夏の色のイメージとなっていた。 熱気を和らげるような、涼やかさを求めるような色だったのかもしれない。

彩りの名をもつ季節〜白秋

人生を四季になぞらえたとき、秋は老年期と言われる。世の味わいを知り、その奥深さを知り、人として穏やかな佇まいや赴きを見せる時季。 『白秋』ー 私が思い出すのは両祖母の綺麗な白髪である。

彩りの名をもつ季節〜玄冬~

五行思想において冬を表す『玄冬』 「玄」とは黒を表すと言われている。それを知ったとき、だから玄米なのかしら?と感じたことを覚えている。