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カメラマンと、想像力 ~私が写真を撮るのに必要なものの話①

こんにちは。
横浜を中心に出張撮影受付中!【Your Photography】のカメラマン、Reiriです。

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さて、今回は、【私が写真を撮るのに必要なものの話】としてお送りしてみたいと思います。
ちなみに、最初に言っておきますが専門的な機材の話とかではないです(笑)。
2023年現在でおよそ13年カメラマンをさせていただいておりますが、なんなら機材については若干疎いくらいだと自覚しております。
自分で言うのもなんですが、私はあまり技巧派なカメラマンではないので(笑)、そういう話はあんまりできません。
でも、13年やらせていただいた中で、【家族写真を撮るカメラマン】としては自分なりの強みの部分もありまして、今回はそういう部分の話です。
こういう考え方のカメラマンなんだなあ、程度にお読みいただければ嬉しいです^^


①写真で伝えたいものがある

私が13年携わらせていただいているのは【家族の写真を撮る】という分野です。
家族、という繋がりの中で、赤ちゃんが生まれたらお宮参りやお誕生日の記念、成長すれば七五三、入園入学等々、そういった節目節目でそのご家族の写真を撮るお仕事。
そして、この分野がもっとも自分の強みを生かせる分野だと思っています。

カメラマン、フォトグラファーと言っても、色んな分野があります。
広告写真やファッション誌の撮影をするカメラマン、芸術として写真を発表している写真家、報道写真や風景写真、商品の物撮り、料理の写真、等々、今や世の万物のほとんどが写真に撮られているといっても過言ではない時代。もちろんただ撮るだけならカメラがあればできますが、そのそれぞれの写真は求められているものが違います。
料理の写真ならその料理が美味しそうに、その香りまで感じるように撮った方が良いでしょうし、商品の物撮りならそのフォルムや質感、細かいディティールがわかるような写真が求められます。かと思えば、クライアントによっては「商品のストーリー性がわかる写真が良い」という場合もあって、こうなると細かいディティールの説明的な写真よりも制作過程の写真の方が喜んでもらえたり、だとか。

見る人に伝えたい『何か』がある。写真はその為にあり、カメラマンはそれが伝わるように写真を撮ります。
商業的に言えば、そういうニーズに対して効果的な写真を納品できれば、その写真の役割は果たせているのでしょう。ただ、このへんが【家族の写真】となると、ちょっと雰囲気が変わってきます。

家族の写真と言えば、Babyが生まれた時やお誕生日記念に、七五三の記念に、……等々の『記念写真』が一般的。子どもの成長の過程を振り返る為に今の姿を残しておく、そういう『記録』的な要素が大きいものです。
前述の通り、『見る人に伝えたい何かの為に写真はある』と私は思っているのですが、【家族の写真】の場合写真を見る対象は『家族』で、そして被写体は自分たち自身です。家族の写真は家族の為にあり、そこに伝えたい『何か』があるから写真を残したい、と人は思う。そして、家族の為に残したいのはただの『記録』だけではないと思うのです。

これを語る上で必要なのが、私の場合は【想像力】だったりします。

②撮影者と想像力

私は、撮影の時に『いつかのお正月に、親戚一同大集合の新年会で写真を見返す時間』のことを想像しながら、撮影します。
もちろん、お客様からそういう時の為の写真を撮って欲しいと言われることはまずないです(笑)。お客様からのオーダーは、子どもの笑顔の写真を撮りたい、とか、七五三の記念を撮りたくて、とか、家族の自然な姿を撮って欲しい、というようなものがほとんどで、私はそのオーダーにお応えする為に全力を尽くすのみです。
ただ私は、そういう『家族の写真を撮りたい』という想いの本質に、想像力をフル稼働させて迫ってみるのがとても好きだったりします。
目の前の小さな赤ちゃんが、七五三で着物を苦しがりながらも頑張ってくれる子たちが、お子様を優しく見詰めるパパさんママさんが、例えば30年後にみんなでこの写真を見返していたらどんな顔になるかなあ、どんな話をするのかなあ、と想像すると、撮るべき写真が見えてきます。
目の前でふざけ倒しているやんちゃな男の子が、25年後くらいに婚約者を連れて実家に帰ってきた時にこの時の写真見られれば良いのに、とか(笑)。
10年後に思春期に入った子どもたちが素っ気ない態度になってしまったとしても、パパさんママさんが「この頃は可愛かったねえ~」とか言いながら見返す写真になれないかな、とか。
親元を離れるとなった時に、子どもたちが持っていきたくなる写真だったら良いな、とか。
山あり谷ありの人生の中でちょっとしんどくなってしまった時に、愛し愛された記憶としてその胸を温めるような写真を残したいな、とか。
そりゃあもう、ありとあらゆる色んな『人生の1シーン』を思い浮かべて、その時にこの写真がどんな想いをもたらすことができるだろう、どんな価値を持つことができるだろう、と想像しながら写真を撮ります。

この【想像力】こそ私の強み!
こういう想像をすることで、第三者でありながらちょこっとそのご家族に近い視点を持つことができます。
一種の感情移入なのですが、【家族の写真】においてはそれがとってもとっても大切で、『パパさんママさんから見たその子の可愛いところ』というポイントを抑えることもできますし、全体を少し俯瞰して見ることもできます。
泣いてたってひっくり返ってたって走り回ってたって良いじゃない、だってきっと30年後に見たら愛おしくって笑っちゃうよ!!と思えばこそ、子どもの撮影は時にカオスな様相を呈しますが(笑)、それもひっくるめて受け入れて撮影することが楽しくて仕方ありません。
もともと想像力と感受性が豊かだった、という素質(?)はあるのですが、もちろん以前からそうできていたわけではないのです。
幾つかの経験を重ねながら、私がそういうカメラマンになっていったきっかけや経緯があります。

③家族の写真の価値

カメラマンになる前に、父の古い家族写真を見たことがありました。
ページが破れてボロボロになったアルバムから、ぽろりと出てきたモノクロームのその写真の中では、今は亡き祖父母と幼い頃の父と叔父が写っていました。
大体60年程前のその写真を見て、すっかりオヤジになった父は懐かしそうに目を細めて、その当時のことをたくさん話してくれました。
まあ、その写真自体は、浮気性な祖父の浮気がバレて超大モメした後の仲直り写真だったらしいんですが(笑)。私にとっては、本当に孫思いで優しいおじいちゃん、の新たな一面を知ることとなる衝撃エピソードでした。
とは言え、その写真を見ながら当時の思い出を語る父の横顔はなかなかに印象的だったのです。
撮影をしてくれたカメラマンの方は、60年後にこの小さな男の子が娘と一緒にこの写真を眺めるなんて思ってもみなかったかもしれません。60年の時を飛び越えて、思い出が共有される時が来るなんて想像もしなかったかもしれません。
私のこの経験は、カメラマンとしての私の価値観に大きく影響を及ぼしてくれました。

ただ撮るだけなら、カメラがあればできます。最近はピントでさえカメラの方で勝手に合わせてくれたりもしますから、もーほんと誰でも何でもすぐ撮れます。
でも、家族写真、人の写真を撮るというそのことに【価値】を見出すことができるのは、やっぱり人の想いがあってこそだと思うんです。
写真を撮りたい、と思う気持ちは、『”今”を残しておきたい』ということに尽きます。”今”はあっという間に通り過ぎていってしまって、人はそのすべてを記憶しておくことはできません。
当たり前の日常こそ本当に大切で幸せだって、子どもの成長なんてあっという間だって、本当は大人はわかっています。でも、子どもが成長するにつれて教えることや叱ることも増えて、困らされることも増えて、仕事も家事も怒涛のように押し寄せてきて、……そんな中で毎日幸せだけを噛み締めて暮らしてる、なんて人はあんまりいないんじゃないでしょうか。

家族の写真は、いつかの未来の家族の為にある。
いつか、この赤ちゃんが結婚して子どもが生まれた時に、ママの赤ちゃんの頃と似てるねって話しながら見返す為に。
いつか、自分の子どもが七五三のお詣りに行く時に、ママも着物でお詣りに行ったのよって話して聞かせる為に。
いつか、ひょっとしたら訪れるかもしれない家族の危機に、家族みんなで立ち向かう為に。
……今はあまり考えたくないけれど、いつか必ず訪れてしまう別れの時の為に。

写真を撮りながらいつも色んなことを感じ考え、想像し、いつかという未来への想いと願いを巡らせながら、撮影をしています。
笑顔の写真を撮りたい、自然な雰囲気が良い、そういうご要望をお聞きしながらもその本質的な想いが何処にあるのか探り、撮影して、お写真を見たパパさんママさんが零す胸の内を聞きながら、色んな試行錯誤も経て、自分の中でひとつの規定とした【写真の価値】。

ただ撮るだけなら誰でもできる今の時代、プロのカメラマンとしてご提供できる私の写真の価値は、【想像力をフル稼働してご家族に近い視点で撮る、共感性の高い写真】。これに尽きます。

私のこの強みは、特に【家族の写真】という分野との親和性が強い。と言うか、そればっかり10年以上やってきたからこそそうなるのは自然な流れではあるのですが(笑)。
何より、年齢を重ねることでより”今”という一瞬の大切さを切実に実感しているからこそ、写真に込める想いもまた複雑になり、多層化し、深くなっているように思います。これはやはり年の功、経験の深みというやつでしょうか。


家族の幸せな瞬間を、笑顔の写真を、自然体なその姿を、いつかの未来のあなたの為に残します。
そんなお手伝いをさせていただく【Your Photography】です。撮影のご相談・ご依頼は、お気軽にどうぞ^^


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