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2か月で合格!:ITストラテジスト勉強方法

高度専門情報処理試験の中でも、最高峰の位置づけと言われる、ITストラテジスト試験に22年4月に受験し、一発で合格しました。
申込日には参考書も何も買っておらず、そこからスタートしたので独学・2か月です。

このnoteでは、私と同じようにとりあえず申込はした!
さて、どうやってこれから勉強しよう?と悩む「短期(かつ安く)」でITストラテジストの合格を目指す方にとって、勉強方法が参考になればと思います。

ちなみに、試験に受かることを目的とした対策であって、業務や実務での実力がつくかは別です(笑)

1.ITストラテジストの試験概要

このページにたどり着くくらいの方だと思うので試験概要とかはご存じだと思い、割愛します。

他の方々が書かれている記事のほうがとても参考になります。
要は以下4つの試験を1日で受ける必要あります。(午前Ⅰは免除条件あり)

出典:https://studying.jp/itstrategist/about.html

2.ITストラテジスト試験の勉強方法

私はこのページにたどり着いた皆さん同様、ネットでひたすら「ITストラテジスト 勉強方法」と検索し、以下勉強方法で合格しました。
その結果、(1)~(4)を2週間ずつ合計2か月で勉強しようと計画立てました。

(1)午前1:四肢択一(コンピューター全般の基礎知識)


対策:「応用情報技術者 過去問道場」のサイトを活用して過去問5年分を解くのみ

午前Ⅰは四肢選択式の30問からの設問に回答する必要があります。
所謂基礎知識のため、応用情報技術者試験を2年以内に合格等していれば免除されるものです。

「そうか。では、まずは参考書を購入・・・・」と考える方、参考書買う必要は一切ありません!

参考書は買う必要なし!

もちろん参考書買ってもいいのですが、無料で使える以下2つを使って勉強・暗記するだけで十分です。
(私自信は問題集や参考書買ったのですが、結局参考書は一部キーワード検索くらいに使うだけで、下記記載のようにネットで調べたほうが早いし、途中から開くこともしませんでした・・・)

1.「応用情報技術者試験 過去問道場」
下記2.の公式の過去問サイトだけでは設問と解答はあっても「解説」がありません。
そこで「過去問道場」を使います。これには本当にお世話になりました。

具体的には、上記リンクにアクセスして、右側にある過去問題&解説から間違った問題の解説を見て覚える・・・の繰り返しです。
そしてよく解説じゃわからないな・・とか、他の選択肢の意味は?と思ったら、Google先生で検索です。
参考書とかのページ捲るくらいなら検索したほうが早いです。

とにかく過去問道場を使い倒せ!


2.IPA(情報処理推進機構) 公開の応用情報技術者試験の過去問

午前1の試験は応用情報技術者試験から30問抜粋される構成のため、応用情報技術者試験の過去問を解くのが一番早いです。
上記リンクには、10年分以上の過去問と解答が公開されており、選択式なので、紙に印刷する必要もなく、パソコンやタブレットで投影しなら、手元の紙に四択の答えを書いていく方式で十分です。


※ポイント※
高度情報処理技術者の午前1の過去問ではなく、応用情報技術者試験の過去問を解くことです。
I
<高度情報処理技術者試験午前1の過去問実施ではいけない理由>
・高度情報処理技術者の午前1過去問ではカバーされない範囲のほうが多い
・応用情報技術者試験で過去頻出問題は、午前1でもよくでてくる

要は高度情報処理技術者試験の午前1過去問実施だけではリスクが高く、応用情報技術者試験の過去問やるのが手っ取り早いです。

(2)午前Ⅱ:四肢択一(ストラテジ系と情報セキュリティの基礎知識)


対策:ITストラテジストの午前Ⅱ過去問を解くのみ!

おいおい、これもかよ・・と思うかもしれませんが、本当に過去問解くだけです。
そんな出題されるキーワードが頻繁に変わるわけではないし、ITストラテジストに求められる基礎知識は変わりません。
私も参考書買いましたが、以下記載の対応をするだけで1ページも読まずに終わりました。

ただ、午前Ⅰで紹介した、応用情報技術者試験の過去問道場には、ITストラテジストの午前Ⅱ試験解説まではありません。
ネットで検索してもなかなか見つからないのですが、こちらの情報処理技術者試験の勉強(過去問題)をやり直しというサイトを活用しました。

サイトのUIは決して見やすいわけではないのですが、画面スクロールして、「情報処理安全確保支援士・高度試験(午前Ⅰ・Ⅱ)過去問題」というところからたどれば、午前Ⅱの過去問&解説にたどり着けます。

情報処理技術者試験の勉強(過去問題)をやり直し

解説もものすごい丁寧なわけではないですが、正直わからなければ午前同Ⅰ様でネットでキーワード検索すれば豊富に情報でてきますし、それで十分です。

(3)午後Ⅰ:記述式(ITストラテジストの基礎技能)

さて、ここからがITストラテジストの本番とも言える午後の試験になります。

対策①:参考書を1冊買って、解答のやり方を学ぶ。
対策②:設問が「何を聞いているか」を徹底的に意識して文章を読む

①:参考書を1冊買う
午前試験は参考書不要と先に書きましたが、午後Ⅰだけは何か参考書を買うことをお勧めします。午前試験と違って対策の情報がネット情報だけでは不十分なためです。
私はTACから出版されている「ALL IN ONEシリーズ」を買いました。

午後Ⅰは複数ある文章の中から2つ選んで解答するものですが、一言でいうと「国語」の試験です。
どの文章も3~4ページに及ぶ長文の中に様々な情報が記載されており、設問はそれらの情報を結びつけて解答する必要があります。

国語が得意な方は参考書なんていらないかもしれないのですが、私は「ALL IN ONE」シリーズで解答方式として記載されていた「三段跳び方式」でやると午後Ⅰのクセというかコツを少しずつ感じとることができたので、お勧めです。

詳細は本書を読んでいただくのが一番で、ざっくり自分なりの解釈も加えると以下のような感じです。
要は、設問に対する解答が簡単には見つからず、が色々なところに散りばめられているので、その特徴・クセがあることを頭に入れて解答してみてください。
従っていきなり本文を読むのではなく、大学の英語試験同様まずは設問を読んでヒント(キーワード)を見出すことが必須となります。

1.設問からキーワードを抽出
2.問題文で設問にあるキーワード1を見つける
3.キーワード1から、さらにに紐づくキーワード2を問題文見つけて、設問に解答する

②何を聞いているかを意識する
国語が得意な方は自然体で実施しているのかもしれませんが、設問が何を聞いてきているのか(どんな解答を期待しているのか)を特に強く意識してみてください。

あなたの会社でも、質問(Q)に対して答え(A)を答えない同僚・上司・部下はいませんか

ITストラテジストという役割を担うには、経営とやり取りをするような立場になると思います。
経営からの質問に対してチンプンカンプンな答えをするようなことはあっていけないですし、午後Ⅰはその点の力を求められているのではないかと思います。

(4)午後Ⅱ:論述式(ITストラテジストの応用技能)

さて、ITストラテジスト試験の真骨頂というか山場というか自由論文(120分・3000文字)が最後に控えています。

疲れたところに最後の山場

対策①:社内で他部署と調整などを実施した経験をまとめておこう
対策②:説明のフレームワークに沿ってあらかじめ整理しておく
対策③:時間計測して手書きで書いてみる

①:社内で他部署と調整などを実施した経験のまとめ

ITストラテジストは、課題形成から仮設、具体的な解決方法やコスト調達・・と何かアイデアをゼロから生み出して、ITの力で業務解決・・・というのが理想ですが、そんなスーパーマンはいないと思っています

私もそんなアイデアマンでもないですが、論文は書くことはできます。
それは対策②のフレームワークに沿って1つ1つを分解していけば、案外論文書けるものです。

そんな簡単に書けるわけないだろ(# ゚Д゚)!
と思うかもしれませんが、冷静に振り返ると以下のようなケース、日常勤務でよくIT部門あるあるでありませんか?

■社内で業務に課題を抱えている部署がある、もしくは新たなサービス提供にむけたアイデアを持っている部署がある。

■その部署から、他社の事例、もしくはニュースで聞いたことがあるような技術を使って解決できないか?とIT部門に相談がくる。

■IT部門は、当社にそのまま当てはめられるのか技術面等から検討する

■各種課題(特にコスト面)があるので、本当に実施するのか現時点のままの業務とするか判断する

この流れを1,2から自分が気付いて、経営に提言したというように少し拡大して論文をかくようにします。

ただし、まったく経験ないことをWEBで調べてあたかも、自分がやりましたという論文対策として記載しているサイトもありますが、これはお勧めしません

なぜなら、どうしても支離滅裂になるし、本番当日文字数を少し稼ぎたいケースになっても追加で話を膨らませることもできないためです。

②:フレームワークに沿って整理しておく
フレームワークに沿って考えてみると、頭も整理されますし、論文として書きやすくなります。
私はテーマによって多少違えど概ね以下の流れでフレームワークに沿って経験を整理しました。

説明のフレームワーク例

それを章立てすると以下のようになるでしょうか。
いきなり本文を書くのではなく、このフレームワークや章立てを参考に、ご自身の経験をまとめてみてください。
そうなると、3000文字という距離感が結構縮まると思います。例えば、各単元500文字分書けば、以下で3000文字になります。
もちろん単元によって書きやすい、書きにくいはあると思いますが、私もまず、この単位で考えて用意しようと準備をすると一気に視界が広がりました。

第1章:事業の概要と事業課題
1-1)事業の概要と特性
1-2)事業課題(と目指す姿)
第2章:目指す姿における解決策
2-1)解決策
2-2)解決策の評価(定量(特にコスト)・定性)
第3章:経営への説明と評価
3-1):経営への説明
3-2):経営からの評価(と指摘に対する改善策)

また、当日は3問からの選択式で1つ選びます。自分が用意した経験(テーマ)と設問があっていなければ詰んでしまいます・・・。
(令和4年度は「基幹システム再構築における開発の優先順位」などがあって、ちょっと用意した手持ちテーマとそぐわかったりします)

従って、大きく以下3つくらいを経験の中で探すことをお勧めします。このジャンルであればおそらく何かしら3択に沿った内容に適宜改変して解答できるかと思います(たぶん・・・(笑))

  1. ITを活用したビジネスモデル(スマホ活用など)

  2. ITを活用した業務プロセス改革関連(業務効率化など)

  3. データ活用関連(外部データの活用など)

偉そうに書いていますが、ITを活用といっても「スマホ配って活用した」でも、捉え方によっては、営業からの直行直帰を可能とし、業務効率化・プロセス改革による人員削減を実現・・・と説明することも可能だと思います。

それくらいのものです。AI技術の導入みたいな、「飛び道具」はなく確実なものでも、フレームワークに記載したように、何が課題でどんな解決策があって、それをどうやって評価、経営に説明し、実現させてきたたのかを流れで書けることが重要です。

③:時間計測して手書きで書いてみる

これは重要です。
日頃タイピングに慣れており、漢字もかけなくなっていると思います。

実際に練習で書いたときに、3000文字ってこんなに長い???と思うくらい腕が痛くなります。
時間かかると思うかもしれませんが、3回くらいは実際に書いておいたほうが、当日も余裕もって臨めると思います。

私はWordで論点や単元ごとに書きたいことをざーっと記載してから、手書きで書いてみました(そもそも文字数足りないと、勝負にならないので、いきなり手書きではなく、最初はWordなりでまとめておくべき)

【おまけ・宣伝】
意外と文章書き慣れていないと、これが回答論文になっているのか自分ではわからなかったりしますよね。

普段仕事上も部下・同僚の資料などを見ても、要素はあるのにとにかく読みにくい、相手に伝わらないという事が多いです。

まず何を言っているか伝わらないと採点上も不利になると思います。

それらの経験を踏まえて、少しお力になれればなとココナラ始めてみました(笑)
宣伝終わり。

3.振返ってみて

独学かつ2か月ということでかなり、ギリギリではありました。

やはり午前Ⅰから勉強するとなると覚える量が多いので、論文対策にあまり時間確保できなかったりします。

不安になるとやたら「ITストラテジスト 勉強 最速」みたいなキーワードで検索していましたが、正直そこまで検索した自分がまとめた上記以上のことはないと思います(笑)

誰かにとって少しでもお力になれば幸いです。


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