子どもの心に光を灯す 3冊目

中学校ぐらいになりますと、ほめるのはやくにたたんようになります。"おだてるない"ということになりますが、よろこびはちゃんと通じます。「褒め方」「叱り方」そんな口先の問題、テクニックの問題ではなくて、子どもは"何をこそ親のよろこび"とし、何をこそ胸の痛み"として泣いていくか。このことでございます。

子どもは敏感です。特に問題を持った子ほど敏感です。
この人、味方か敵かすぐさま見分けてしまいました。すごいですよ。敵に出会った時、ちょうどデンデン虫が殻の中に入りこんで、もうつついてもどうしてもどうにでもならなくなるように、子どもは本当の自分を隠してしまいます。味方に出会ったとき、初めて本当の自分を出し合います。教育はそこからはじまって行くんです。

人間屑はないんです。
みんないい子になりたがっているんです。やんちゃ者は、やんちゃ者しか持たぬやんちゃ者の値打ちを持っている。おとなしい奴は、おとなしい奴しか持たぬおとなしい奴の値打ちを持っている。
お子さんの値打ちがどこにあるのか、ちゃんと見てあげていただきたいですねェ。そして、それに出会うことで、私たちのしあわせも成り立つんじゃないでしょうか。

生徒の悩みは、私に通じ、私の希いが生徒に通じる。この出会いができなかったら、中学の教育はダメだ。

教育は「出会い」からはじまって行くんですね。そして、この出会いの中に人間のしあわせがある、ということじゃないでしょうか。

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