生きてるだけで偉い #6

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生きてるだけで偉い

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失わない思い出

ゆきが亡くなって4ヶ月経ったある日のこと。

「ゆきに逢いに来てほしい」と1件の着信があった。荷物を送ったり、たまに手紙を書いたりしていたことから居場所は把握していた。【宮崎】という表札を見つけ、インターホンを鳴らすとゆきのお母さんが出た。

『葉月ちゃん、来てくれてありがとうね』
『こちらこそ、お電話ありがとうございました』

ゆきのお家にお邪魔してリビングを見渡す。そこにはゆきの遺影があった。手を合わせてゆきに挨拶をする。

『この写真…』
『覚えてる？これ、あなたと一緒に写ってる唯一の写真。あの子、もし私が死んだらこの写真を絶対に使って欲しいって』
『ゆきが亡くなることって予測着いてたんですか？』
『あの子の中ではね。やっぱり葉月ちゃんに言ってなかったんだ』

ゆきの部屋に案内されるとそこには巨大なスピーカーとマイクがあった。

『あの子、数年前に右耳が聞こえなくなったの。左耳も聞き取りずらくなっちゃって。常に補聴器をつけて。』
『え、電話してた時ちゃんと喋ってましたよ。綺麗な可愛い声でハキハキと』
『うん、それもあの子なりに工夫してたんだと思う。あの子ったら急にアルバイトしたいって言い始めて。それで、これ。自分でお金貯めて買ったのよ。アルバイトは危険だから、私の手伝いしてって言って。』
『お母さんってデザインのお仕事されてるんですよね？？』
『えぇ、まぁ。』
『確かにゆき言ってました。最近、バイト始めたんだって。お母さんのお手伝いなんだけど、めっちゃ楽しいんだって』
『そんなこと言ってたのね、あの子。あ、そうだ。葉月ちゃん、これ。ゆきがあなた宛に書いた手紙。これ握りしめてたらしいの。ずっと。読んであげて？？』
『はい。』

そう言って、お母さんはゆきの部屋から出ていった。私はその貰った手紙を開け、ゆっくり読んだ。



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葉月へ

いきなり手紙なんてごめんね。
私は、中学2年生の頃に右耳が聞こえなくなりました。突然の事でした。文化祭で、出し物の準備をしていた時に脚立から落下して。その時頭を打ちました。打ちどころが悪かったようで右耳の粘膜が破れてしまい、耳が聴こえなくなりました。最初は、戸惑いが隠しきれなくて…。でも、その時はまだ左耳が聴こえてたから。良かったんだけど、だんだん左耳も聴こえなくなっていきました。葉月にこのことを話すのがすごい怖かった。もしこれで、私が聴力障害だって知った時に居なくなるのが怖かったんです。電話も怖かったけど…。どうしても葉月と話したかった。葉月はね、私の初恋だったから。最初は周りの子と比べちゃって、私も戸惑ってたの。でも、お母さんの転勤で移動することになって。それで、葉月と離れ離れになって。すごい辛かった。なんであの時、私は葉月に『またね』って言えなかったんだろうって。なんで、そのまま離れ離れにならなきゃ行けないんだろうって。その時気づいたの、私は他の子とは違うんだって。それで、いじめられることもあった。でもさ、その時に私は何回も葉月のこと思い出して元気になってたんだ。あの時、ほんとに苦しかった時に『ゆっきーはひとりじゃないよ』って言ってくれた葉月の言葉が私に元気をくれてた。ありがとね。

はーちゃん、大好きだよ。ずっとずっと大好き。
これからも末永くよろしくね。

ゆきより

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手紙を読み終わる頃には滝のように涙が溢れていた。よりによってなんで今日にって思いながら。涙を吹き終わらせて、私はリビングにいるお母さんへと向かった。

『お母さん、ありがとうございます。ゆきを産んでくれて。』
『こちらこそ、ゆきと出会ってくれてありがとう。あの子ね、今日は絶対補聴器付けないで会いに行くって言って家を飛び出して行ったの。1番会いたい人だからって。補聴器とその手紙握りしめて』
『お母さん、私。泣いていいですか。もうこれで最後にするんで。泣いてもいいですか。』

そう言うと、ゆきのお母さんは私のことを抱きしめて『最後なんて言わないで。』と言ってくれた。

続く。

この小説は実話を基にしたフィクションです。
登場する団体、名称、人物等は実在のものとは関係ありません。

まいど❗️

ワクチンウケる

じぃです🍀

昨日は連絡しないで申し訳ありませんでした。
昨日はね、コロナのワクチンを受けまして。現在進行形で頭痛いわ、熱はあるわでぶっ倒れてます笑。
台風も近づいて、気圧の変化でダブルパンチですね。ほんと死にそう…

もうワクチンなんて懲り懲りだ！
と思っています笑

今日は、小説が長くなってしまったのでこの辺で。
生きてるだけで偉いも2週目に突入しました。
明日は晶くん出てくるかな？？
どうかな？？笑

皆さん最後までお楽しみください🎶

ほんじゃあね👋

じぃ。