ミュージカル「アナスタシア」言葉の繋がりについてのメモ

アナスタシア2023、終わってしまいましたね…
3年半前から忘れたことはなく再演を待ち続け、決まったら決まったで初日が来るのをあれだけ首を長くして待っていたのに、始まってしまったら本当にあっという間。

終わってしまったことは寂しいけれど、ずっと気にかけてきたこの作品がようやく一旦昇華できたことはきっと喜ばしいこと。
色々あったけれどストップすることなく完走してくれたアナスタシアカンパニーの皆様には、本当に心からの感謝と拍手を送りたいです。

(私、ほんと何の立場なんだろう。笑 ただのいち観客です…)

そして、これで一区切りついたけれど、今後も再演が繰り返される作品になりますように。
2020年に一度だけ観て、この作品好きだ!と直感したものの細かいところまでは覚えていなかったのですが、今回通ってみた結果やっぱりこの作品大好きです。キャストが変わっても観ていきたい演目。


私がこの作品が好きな理由は本当に多岐に渡りすぎていて、結局もう全部が好き!となってしまうんですけど
その中の一つに、伏線回収が見事というか先に出てきていた言葉がここと掛かってるのか!みたいなのが多くて、話の流れ・言葉の作りがすごいなと思うところがあります。(元のストーリーも素敵なんだろうし高橋亜子さんの訳も素敵なんだと思う)
それはどこかに記しておかないと忘れてしまいそう、と思ってこの記事を書くことにしました。

ということで、以下、羅列しておく。まとめ方が分からないので順不同です。

・「平等」
みんな平等 学者様も
他人とタコ部屋でぎゅうぎゅう詰め(The Rumor in St.Petersburg)

ヴラド「一等車の料金を払ったんだぞ、シャンパンとキャビアはどこだ?」
ディマ「もう一等車なんかないんだよ、みんな平等なんだから!」
〜アーニャの横に座った男「イカれた女と同室かよ!」

・お辞儀
ディマ「俺も昔、ある人にお辞儀をした」(Learn to Do It)

アーニャ「微笑んだら彼はお辞儀を…」
ディマ「それは、話してないよ」(In a Crowd of Thousands)
ここが繋がる瞬間、2人の表情も相まって何度観てもやばいんですよね…ディマばりに心の中をいろんなものが駆け巡ってしまう。。

・ダンス
ヴラド「その前にダンスを」(Learn to Do It)

ヴラド「始まりはあの日のダンス」(Meant to Be)
Meant to Beのヴラドの表情見ると泣いちゃう。

・ネズミ
ディマ「ロシアのネズミは〜」(My Petersburg)

グレブ「締め上げてやれ、ドブネズミを」(Traveling Sequence)
自他ともに認めるネズミなのにハンサムなの、ずるい。(何が?)

・アナスタシアなのか
皇太后「最後にもう一度聞きます、よく考えて答えなさい。あなたは誰なの?」

グレブ「これが最後だ。お前は、誰だ」
これ、皇太后はアーニャが自分で自分のことを認めて「アナスタシアです」って答えてほしくて聞いてて、「もう…分かりません」の回答でアーニャを覗き込んじゃってる一方、グレブは「お願いだからアナスタシアだとは言うな」の気持ちで尋ねていて、「皇女アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノフです!」って返されて絶望している図式がまたいいなぁと思う。
2人が真逆の気持ちで同じ問いかけをし、それぞれ期待した答えではないものが返ってくる。
あと、ピックアップはしなかったものの、アーニャって劇中でずっと「私は◯◯です」って明言することなく「分からない」と言ってきているのに、最後の最後に自分を見つけて、「アナスタシアだ」と答えて欲しくないグレブに対してだけ「私はアナスタシアだ」と答えている。
はぁ…作りがうまい…

・Home, Love, Family…
皇太后(冒頭)
「どこに行こうと、わたくしたちはいつも一緒。
 あなたは私の宝物。強く、何者をも恐れない!」

皇太后(ラスト)
「どこにいたって、わたくしたちはいつも一緒。
 あなたがどんな決断をしようとも」
「あなたは私の宝物。強く、何者をも恐れない!」
ほぼ同じことを言ってるけど、最初のはいつでも会えると思って言っているセリフ、後のはもう会えないことを分かっていながらアナスタシアを送り出すために言っているセリフなのが泣ける(これを書きながらまた泣きそう)
そして、あなたは私の宝物〜のところはラストのはリリーの問いかけに対して言うセリフで、きっとあの時リトルアナスタシアとしたやりとりのことも全て思い出したんだろうな、と思わせる感じで好きです。

・さよなら
皇太后「どれが最後のさよならになるか、わたくしたちには分からないのよ」

皇太后「わたくしたちはあの子の最後の姿を見たのよ」
皇太后陛下、ほんとに、よかった…てなるやつ。
あの子の最後の姿を見たのよって言いながら微笑みつつちょっと泣きそうな表情の皇太后がもう、最高です。

そして、2020年公演があんな形で幕を閉じてしまい、
「どれが最後のさよならになるか、わたくしたちには分からないのよ」
がまさに刺さる言葉だと(きっとみんな)思っていたと思いますが、
2023年公演が大千穐楽まで完走することができて
「わたくしたちはあの子の最後の姿を見たのよ」
と言うことができるのが、二重の意味でぐっときちゃうところ!!!


他、ストーリーや各シーンへの細かい感想はここに書いているととんでもない量になってしまうしまとまりも皆無になるので、自分のX(旧Twitter)(←一度書いてみたかった笑)を見たい時に見て思い出すことにします。

アナスタシアが近い未来にまた観られますように。

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