next to normalを観た時の記録が下書きのままだったので、今更ながら公開してみる。

(この記事に着手したのは2022/4/5だそうだけど、観ることにエネルギーを使い果たして、途中でこちらを編集できなくなった模様です。)
(ずっと心のどこかにはあったのだけど、アテプリのことを書きたかったのでいい加減決心して公開します)


Twitterにはネタバレ流さず感想はこっちに書こうと思っていたけれど、
観劇によるカロリー消費が激しすぎて結局Twitterに垂れ流すことしかできていなかったので
いい加減こちらにまとめます。

自分のメモみたいなものなので、既にツイートしたこともいっぱい入るかと思いますが
もし読みたい方がいらしたら温かい目でお願いします(笑)

それから、主にAチームを観ているので感想はAチームベースになります。


あと、ここから先はネタバレを気にせず書くので、
知りたくない方は回れ右でお願いいたします。








ちなみに、このアカウントの中の人は海宝さんファンなので、海宝さんのこと多めです。ご容赦ください。



まず、初回はゲイブのことでもちろんびっくりしたんですけど、
正直「胸筋…」ていうのとI'm Aliveの破壊力にやられすぎて、細かいところまで全然注意がいかなかったです(ごめんなさい←)

胸筋は胸筋なので置いておいて(?)
いや違うんですよ、2月半ばまでやってたマーダーフォートゥーで全然あんなじゃなかったのに、
次に公の場に出てきたらすごい育ってたのでびっくりしたんですよ(結局置いとけなかった)


…で。
I'm Aliveはコンサートや番組でも聴いてるし、CDでも何度も聴いて歌詞も完璧に覚えている状態だったので、上手いのは知ってたんですけど。もちろん。
劇中で歌われる意味と役の感情を乗せて聴くあの歌は、想像をはるかに超えたパワーでした。
みんな言ってますけどクリエの屋根吹っ飛んでました。

私、ファンになってしばらくは現場の帰りの感想がいつも「歌が上手い………(語彙力喪失)」で、
最近ようやくもう少し具体的な言葉が出てくるようになったんですけど、
逆戻りしましたね。「歌が上手い………」でした。

とりあえず、初回の感想としては、1幕終わりが「救いがない話だ(完全にゲイブ目線)」だったのに対し終演後は「救いがある……」と思って、ストーリーとしては重いのに観終わるとすーっとする感覚でした。
1幕ラストのA Light in the Dark、ゲイブは暗がりにたたずんでいるので表情が見えにくいのだけど、
絶望でこの世の終わりな顔しててそこから目が離せなくなった。
直前まで「ママやっちゃえ、いいぞ!」ってやってたのに、あんなに目に涙をためて。。
あれにロックオンしてたら1幕終わってて、「えっ…」てこちらまで絶望しました。

よく考えたらあの曲っていい未来へ進もうとする、光の見える曲なんですよね。少なくともあの時点では。
(SOMLのバタフライでアルヴィンが好きな人の気持ちが今よーーく分かった)


あともうひとつ、初回で衝撃だったところ。

ダンが初めてゲイブを呼んだ後「ガブリエル」と正式名を呼んだ時鳥肌が立った。
ガブリエルって大天使の名じゃん…マリアのもとに現れてイエスキリストの誕生を伝えた天使。
調べたら死者を甦らせる天使ともされているらしい。
死者を甦らせる………(言葉をなくしている)
あと、子どもに関わる問題を解決する手助けをしてくれる大天使、ということでもあるそう。

(1幕のゲイブのことも驚いたけど、それと同じくらいガブリエルで衝撃を受けたのでした。
当たり前だけどこの衝撃を味わえるの初回だけなのが残念…もう1回味わいたい…!)

そして、その「ガブリエル」という呼びかけを受けて初めて父に向ける表情が緩み、
涙を流しながらふわっと微笑みを浮かべるゲイブ。
その表情が綺麗すぎてまさに天使でした。
「推しが天使」的な表現ということではなく、本当に天使に見えたのは初めて。

すっごくやわらかい声と表情で「やぁ、…パパ」っていうの、反則です…



初回の話はこれくらい。
あとはひたすら感想を書きます。




・ダイアナのサンドイッチ作りとダンのお片付け、そしてナタリー
ダイアナが作るサンドイッチ、ゲイブの分は割とまともにできていて(袋に入れてこれ持ってきなさいね!ってしてる)、ダンの分は何だか怪しい気配になってきて、ナタリーにはもはやまともなサンドイッチ渡されてるのほぼ見たことない。

それから、回を追っていって気づいたけど、ダイアナが散らかしたところを追いかけるように片付けるダンが割と病的で、ダイアナが床にパン並べてる時には机の上のものが全部トレイに綺麗に収まってたりする。
ダンはこの16年間ずっと、ダイアナのやらかした色々を後片付けしてまわる生活だったというのがここで表現されていたのか〜となった。

「ダイアナが双極性障害」という前提で観ているので、そういう病気を抱えているのはダイアナだけと思い込んで最初は観ていたけど、このダンの様子を見ているとダンも病んでたのか(かつ、それを自覚できていない状態)、と途中で気がついた。
そしてナタリーはそれに気づいていたことも。
Everything Elseで「何も文句を言わせない パラノイドな両親には」と歌ってて、私はまずパラノイドと聞き取るまでに時間がかかったのでその分理解が遅くなったのだけど、パラノイドな「両親」…?と思って、そっか、と。
ナタリーは、ダイアナがゲイブのことばかり「見て」いて、自分のことは見えていないと思っているだけでなく、ダンもダイアナの世話してまわることしか見えていなくて自分を見てもらえない、とずっと抱え続けていたんだろうな。。

初めの頃はあまりなかったと思うけど、公演回数が進むにつれてダンがダイアナとやりあった時に疲弊して椅子に座り込むことが多くなっていって、そういうところからもダンが実は既に病んでるってのが伝わってきてるなぁと思った。


・いつでもダンのそばにいるゲイブ
I've Beenで、ダンが「ひとりを知らない ひとりにするなよ」と言っているところをゲイブがじっと見ていて、そこからのI am the One(Rep.)での「ひとりにしない」なのかなと気づいた。そういえばあのシーンではゲイブは意味のある言葉は発しないままだけれど、しゃがんでダンをじっと見つめていた後立ち上がって移動するタイミングが同じで、そういうのが「いつでもそばにいた」を表しているのかぁ、と。


・不穏なゲイブ
ゲイブが亡くなってることが明かされた後、各シーンで音もなくゆっくり不穏なオーラをまとって出てくるのがもうその時点で怖くて。
だいたい不穏なシーンになるとその感じで出てくるので、(そろそろゲイブの気配…?)て察して、見回すとやっぱりどこかからゆら~っと出てくるんですよね。
私は海宝さんのファンなのでもちろん彼が観たい、歌を聴きたいと思ってるはずなのに、こんなにも(来ちゃだめ、今は出てこないで…!)と思わせるのはすごい。

(書いてて思ったけど、あの歩き方、やっぱり「私」(スリルミー)合うよね??観ていない人もいるかと思うのでどのシーンとか一応伏せますけど。成河私と同じものを感じました)

あと、I'm Alive(Rep.)は、曲自体は短いけどあの中にゲイブが周囲に与える暴力性が凝縮されていて本当に恐怖でした。
うっすら「思い出以上で〜」と不安な雰囲気の音でフェードインしてきて、その後の四つ打ちバスドラと共に盛り上がって、I'm alive, I'm alive〜で爆発するの、まさにDr.マッデンの言う「普段はそのやっかいな記憶に蓋をしている、でも何かをきっかけにその記憶が甦り、暴れ出す」を体現している感じ。


・歌われないままの歌
記憶を無くしたダイアナと、またやり直せばいいというダン、何とかそれに同意するナタリーの3人が歌う
「歌おうあの歌を」「思い出せない思い出」
からの、I'm Alive(Rep.)でゲイブが歌う
「僕は永遠に消えない 歌われないままの歌さ 思い出して」
が繋がった時はぞくっとした…


・ナタリーを見るようになったダイアナ
Maybeのシーンで、ナタリーが背負っている赤いリュックを、他の誰でもないダイアナが下ろさせて「ほら、もうダンスに行きなさい」と送り出すのが、ダイアナもナタリーも確実にひとつ進めたんだなぁと感慨深くなりました。
その前の「変わらない」「ママなんて信じない」とか、「もう泣かないわ」と言いながら泣いているいじらしいナタリーを見て既に涙腺が崩壊してる身としてはひたすら泣き続けるしかなかった…


・ということは…
ナタリーがダイアナに訴えていることと、ゲイブがダンに訴えていることは一緒なんですね。これを書いていて気づいた。


・Just Another DayとLightsでのゲイブの対比
ゲイブがJust Another Dayでは「盗んできた時間 世界は僕に従う」ってセットの上段でまわりながら若干吠えるような動きで歌ってたのが、Lightでまさに憑き物が落ちたようなすっきりした表情で歌う「夜が明けていく なぜ彷徨ってた この覚めない夢の中で」というソロパートになっているのが、割とゲイブ目線で観ちゃうオタクとしてはほっとするというか、よかったね…という気分になってました。


・ゲイブの視線その1
Break~Make up Your Mind(Rep.)でずっとダイアナを見ているゲイブ。
「その治療から自由に」と言っているけれど、「さようなら、ドクターマッデン」と言ってマッデンのもとから去るダイアナを目で追っている表情が難しくて言葉にできない。
「ママは、この後どうするの?」とちょっと不安げに見ている表情かなぁ…どうでしょうか。
でも、セット転換としてはマッデンとともに下手側に行くかたちになるのでダイアナから取り残された感じになっていて、
その時点でダイアナは出ていくことを決めていたんだな。


・ゲイブの視線その2
So Anywayのシーンで東京最終週からやるようになっていたのだけど、ダイアナが出て行く時にダイアナとゲイブが目が合って、ゲイブが微笑んだんですよね…
その微笑みからの、ダイアナがそのまま出ていって(そうだよね…)って自嘲的な笑みに変わって、それから顔がぐしゃっとなるのがもう、心が握りつぶされる感じがあって涙腺崩壊してた。
その後のダンとゲイブのシーンでそもそも毎回泣いてたので(上の方に書いた初回感想参照)、さらにパンチが加わって打ちのめされてました。



・かわいいヘンリー
(時間が経ちすぎてどこのシーンだか忘れてしまった…)ナタリーとヘンリーが話しているシーン、
ナタリーに「数えてんの?」「女の子みたい」と言われるとこで、ヘンリーは最初の頃は返事なかったけど途中から
「数えてんの?」「うん」「女の子みたい」「えっ」
て返すようになってて、自然になったなーと思った。かわいい。
はっしーヘンリー、Hey(たぶん#2)のハシゴ登って顔出すところとかもひょっこりはんみたいになっててかわいかった。



・みんな歌が上手い
Make up Your Mindとか、好き勝手(好き勝手ではない)つよつよコーラスが入るのでメイン部分を歌う人がしっかりリードしていかないと曲として成立しなくなっちゃうと思うし、Just Another Dayもみんなバラバラなこと歌ってたりするので、それぞれのレベルが高いんだな…と眺めていました。

他にも、Better Than Beforeの最後の音が超絶不協和音で、あれって下手すると間違えた?って思われそうだけど、
実力のあるうまい人たちが歌うと説得力のある不協和音になるんだなと変なところ感心しました。



・新納さんがずるい
項目出ししちゃうぐらい新納さんがずるい。
1つの演目で出オチを2回できることはなかなかないw



・ダイアナの、そしてグッドマン家の未来は明るい
Lightでダイアナが「見つけられるはず 幸せより大切なもの 生きていられたら」って歌うのが好きで、ほんと手放しで褒めてあげたい。

最初はあんまり深く考えていなかったけど、ダイアナはずっと自殺願望があったのね。ドクターのセリフからも読み取れるけど。
You Don't Knowの「死亡記事を読んで羨むことも」が最初全然ピンときてなくて、途中で(あ、この人は死ねて羨ましいなってことか)と思い至った。

そういう考えだった人がそこを抜け出して「生きていられたら」と言えるって、相当すごいこと。
個人的にも色々考えるところがあって、詳細は省きますがいなくなりたいなと思ったタイミングがあり、それが完全に消えて「生きていればいつかいいことがある」に近いことを思えるようになるのに10年くらいかかったな〜、っていう色んな記憶がこのひと言で呼び起こされて、(ダイアナも私も頑張ったよね?!)と勝手にハグして泣いてる気分になってました。

グッドマン家がいい方向に動き出したところで、最初の暗転〜1幕開演と同時に少し斜めになった家のセットがきちんと正面を向いて終わるのが、ほんとこの家の未来がある感じを出していて最後はスッキリして帰れるのがよかった。毎回殴られて泣いてる割に気持ちが良い演目だったな…。



以上、2022年4月の公演のことを今更思い出して追記などしながら書いてみました。
ただただ羅列した覚え書きみたいな感じなので、読みにくいと思います、すみません。(最後に謝るな)


また観たいな!
あと、海宝さんのゲイブの本公演版I'm Aliveを歌っている映像をください。出るまで言い続けるぞ。

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