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メンターの話#3 【嫌なやつ?】

僕は、しばしば「嫌なやつ」とか「怖い」と言われます。

実際にメンターをやっていて、みなさんと関わっている中で、同じような印象をもたれることもあるのかなあと思います。

嫌なやつとしての自覚はなんとなくあって、
それは「詰められていると感じられるから」だと知っています。
もちろんいつもではありませんが、時にそういう場面はあると思います。
サポートで担当させてもらう受講生ではない方々と関わる機会には、特に細かく指摘をしている気がします。

これには一応意図があって、
今回はそれを説明します。

洋々には素敵なことに、色々なメンターさんがいます。スタイルも違えば、主義も主張も違う、本当に多様なメンターが揃っています。
その中で、もしみなさんのことを「詰める」、つまり「細かく指摘する」(わかりやすく言えばウザい)メンターがいるとすれば、きっとある程度は同じ理由でそういうことをしていると思うので、参考に(気休めに)してみてください。

1. 原動力にしてほしい

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「原動力にしてほしい」という気持ちがあります。

詰められていると感じる時、多くの人は不快な気持ちや悲しい気持ちなどネガティブな感情を抱いていると思います。
言葉を切り、矢継ぎ早に質問をされることや、思考する時間を十分に与えられずに質問を重ねられることで、脳に負荷を与えられているために、一時的にネガティブな感情が生まれるということですね。

このネガティブな感情の中でも、「悔しい」「こいつに分からせたい」という気持ちを持って欲しい時に、細かく指摘を行っています。

悔しいという気持ちは、原動力になります。

指導教員の言葉ですが、「研究は愛か憎しみがないと続かない」らしいです。
これはモチベーションの源泉が、愛というポジティブにとても強い感情 or 憎しみというネガティブにとても強い感情であるということだと私は解釈しています。

その感情を生み出すきっかけになればという思いを持って、質問をしています。

2. 当たり前を疑ってほしい

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「当たり前を疑ってほしい」
という気持ちがあります。

なぜ?と延々と聞いてくるのは嫌がらせをしているわけではありません。
「普通はそう」という考えを減らしてほしいと思っているのです。

あなたが抱える問題意識に対して、なぜ問題なの?というのはメンターがしがちな質問です。

意外と皆さん、「普通はそうだから」と思っていませんか。

例えば、
「人を殺めてはいけない」という常識を持っているとして、なぜそうなのかと問われたとき、「普通はそう」で納得させられると思っていませんか。

常識かもしれませんが、それを疑う力は持ち合わせておくべきです。
例外を常識とする環境はないか、その常識を常識とする前提は何か。そこまで考えて欲しいわけです。

今回の例で言えば、人を殺めることの何がいけないことなのか(生死に関わることがいけない、他人の人生に介入することがいけない、ルールとしていけない...etc)をまず考えて欲しいです。

そして、例外はないのかも考えて欲しいです。自分の追い込まれた生活を変えるための革命で、独裁者を殺めてしまった場合はどうでしょうか。

まあこの例は哲学的ですが、何にしても

当たり前(常識)はなぜ当たり前なのでしょうか。
どういう条件であれば当たり前で、どのような例外があるのでしょうか。

こういうことを考えて欲しい時にたくさん「なぜ?」と繰り返しています。別に嫌がらせじゃありません。
そして、「普通はそう」という答えでは理解してくれない人が、世の中には結構います。

3. 理解されるとはどのようなことかを考えてほしい

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「理解されるとはどのようなことかを考えてほしい」
という気持ちがあります。

「なんとなく」という考えを減らして欲しいと思っています。

洋々では、あなたに趣味があるとして、なぜ好きなの?と聞かれることが多いでしょう。これは「なんとなく」という理由では他人に理解されないということなんです。

正直、なんとなくいいよなあという気持ちはわかりますが、大体に理由はありますし、他者に理解してもらうためには、「相手の言語で話す」必要があります。

「相手の言語で話す」というのは、
「共通するもので説明する」ということです。

そして、わかりやすく万国共通なものは「論理」です。それがあれば同意はしてくれなくても、理解されることは可能です。

さらにそこに、相手に合わせた例え話ができれば、なお良いでしょう。
好きなことや嫌いなものに対して、「なんとなく」そう感じるということも、その説明では誰も理解できません。

正直皆さんと話をしている時、ほとんどの場合なんとなく理解できています。
でも、あえて、よりわかりやすく説明を求めているのです。
ごめんなさい。笑

4. 本番で勝って欲しい、これからの人生の力にしてほしい

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1〜3の力をつけて、本番を乗り越えてほしい、
これからの人生の力にして欲しいと思っています。

本番(例えば面接)で圧迫面接と感じることの多くが、詰められていると感じるような質問内容だと思います。これは、1〜3で大体カバーできます。多分。
そして、これからの人生には、理不尽も多いと思うのです。

その理不尽は、
原動力にすることで乗り越えたり、
理不尽と思う自分の尺度を調整したり、
相手に理解されるように理不尽と感じていることを伝えたり
といった方法で乗り越えていけると思っています。


というような理由で、(正直詰めているというより、ただ単純な興味で聞いていることがほとんどですが)詰めています。

さて、ここで、
なぜあなたは詰められると感じるのでしょうか?
その行動をとる人物に対してなぜ嫌だと感じるのでしょうか?

あなたにとって嫌なやつとはどのような人でしょうか?

執筆 メンター:つかさ
編集 メンター:仁珠

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