見出し画像

#TREK くじゅう連山へ Part 4 -Good bye Kuju


さらば法華院温泉山荘

目覚ましを設定したか覚えていない。山の中では体内時計と聴覚が本気を出す。何かの拍子に目が覚める。外はうっすらと朝日が差し始めている。時刻は4時00分。
残りの食料で朝ごはんを済ませてテントを回収。5時00分 山荘に分けれを告げて坊ガツルを右手に見ながらもと来た道を歩く。
歩きながらiPhoneメモアプリに音声入力モードで山行の思い出を記録していると雨ヶ池越への分岐を見落としてしまい15分ほど進んだ先で見たことのない平治岳ひいじだけへの分岐案内板が出てきたので地図を見返し慌ててUターン。分岐を伴うルートを歩きつつ音声入力するというマルチタスクは自分にはまだ難しいようだ。

長者原ヘルスセンター

7時23分 長者原自然研究路に戻ってきた。まだまだ朝の早い時間だ。研究路は人もおらず整備された木道を進んでビジターセンターまで戻る。

この天気が前日だったなら

あとは3つのミッションをクリアするだけだ。

  1. 温泉でひとっ風呂

  2. 美味しい食事

  3. 吊り橋観光

iPhoneで近場の温泉を検索するとよさげな温泉がいくつかあるようだが車移動を伴う距離だった。ビジターセンター周辺にはないのだろうかとあたりを見渡すとどこの登山口にもありそうな土産物屋兼食堂といった風貌の長者原ヘルスセンターなる施設があった。

覗いてみると平日の朝早くということもありのんびりした雰囲気。どうやら温泉も2階にあるみたいなのでここに入ることにした。結果的にここがとても良かった。当然朝の8時台に風呂に入る人間はおらず風呂場を独占させていただくことができた。大きな窓の向こうに広がるくじゅうを眺めながら、そして凛とした風を感じながら身体を洗う。銭湯で見かける富士の壁画もこの本物の山を眺めながらの入浴体験にはかなわへんな。

お風呂に浸かりながらこの光景は付加価値が高い

ひとっ風呂浴びてさっぱりしたおっさんはビジターセンターにも足を運んだ。
ここで九重の生態系や歴史を学びつつ気になっていたシャクトリムシの発生起源についても資料があったので興味深く拝見。どうやらシャクトリムシはいつの頃か発生するようになり、大量発生する年もあればそうでない年もあり駆除を試みるとさらに大量発生することが判明、防虫対策はせずにありのままにするという判断をされて今に至るのだとか。

今年の見頃はあと1,2週間というところだった。

やまめ料理専門店 たなべ

風呂でさっぱりし有意義なインプットも終えたおっさんはビジターセンターで近くの食事処一覧のちらしをゲットしその中から魚料理を早い時間から提供しているやまめ専門店に行ってみることにした。お店までは気持ちの良いドライブウェイが続く。料理店までは峠道をうねうね進んでいった。道中Apple Musicで Softy の Time To Be With You (feat. Hayne & Jword)を何度も再生した。最近はLo-Fi系がお気に入りだ。

9時00分から営業されているたなべに到着。時間的に他の客はやはりおらず、わたしが当日最初の客かと思われた。お品書きはいづれもヤマメをメインに据えた定食となっておりヤマメの塩焼きと蕎麦の定食を注文した。


窓の向こうには鳴子川が流れている。魚はここで釣り上げているのだろうか。

川魚にももちろん骨はあるが鯛のようにカッタい骨はない。焼き魚には人それぞれ食べ方があると思うが私は頭から尻尾まですべて頂く。大変美味でござった。

ヤマメの塩焼き

九重”夢”大吊橋

博多方面に戻るコース上で立ち寄れる観光スポットとしてこの大吊橋がある。
外国人観光客や集団ツアー客、うきうきカップルに囲まれながら長さ390m、高さ173mの巨大な吊り橋を往復した。足元が格子状になっているので真下の茂みが透けてみえる。ついつい「足場がなくなったら。。」と想像して足がすくむ。

吊橋中央あたりから九重方面を望む
吊橋を渡ったところある展望スポット

九州の自然豊かな大地に抱かれた二泊三日の山行体験はこれにて終了。
高速道路で博多まで走ってレンタカーを返却し土産物を2,3購入し新幹線に乗った。新幹線では明太子や高菜をちりばめたご当地駅弁とハイボールを飲食し煉獄杏寿郎ばりに叫びそうな思いを押し殺しながら関西に帰った。

九州はよかね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?