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食事、トイレ、睡眠、3カ月経ってもこれらが安心してできないという現実

3/25~26、3回目の能登支援へ行ってきました。
行き先は石川県輪島市門前町。
災害支援NPOありんこ に協力する形で入らせていただいています。

食事をする、トイレに行く、眠りにつく、
これらは人間として当たり前の行為ですよね。

ご飯は、落ち着いてゆっくり食べたいじゃないですか。
トイレって、落ち着いてゆっくり入りたいじゃないですか。
夜は寝心地のよい布団に入って、ああ気持ちいいって眠りに入りたいじゃないですか。

この3つの時間は、安全はもちろん、心理的な安心が確保されているべき時間です。
一時的にはそれらが阻害されていても大丈夫な場合もあります。
キャンプなどではあえてそれらを日常から非日常へと変えることで楽しむということもします。
しかし、これらが長期に渡って阻害されたら、心身に問題が生じます。
と言ってもそういう状況に置かれてみないとなかなか想像ができないかもしれません。

食事はいつも配布場所へ受け取りに行って、使い捨てのお椀に入れられた食事は、時に雨に打たれながら運んできて、畳や段ボールの上で食べる。
トイレも外に設置された所へ行って、臭いも気にしながらそーっと扉を開けて、狭い空間で用を足して、自分で便器をアルコール消毒して拭き取って、そのペーパーは頭のすぐ横の位置にあるビニール袋に溜めていく。
夜は段ボールベッドや薄い布団で腰が痛くなりながら、同室の人のいびきや挙動も気になりながら、一度も起きずにぐっすりなんて寝られない。

こういったことが3カ月経っても未だに続いているのが現地の状況です。
私が運動支援で入らせていただいている避難所は同室で10名程度の方が生活されている集会所ですから、他の避難場や自宅避難の方々はまた違った状況があるわけですが、言いたいことは、食事、トイレ、睡眠という、人間として安心安全が確保されていなくていけない最低限の行為に対して、それらが阻害され続けている状況が続いているということです。

テレビだけ見ていてはそういったことが伝わってこないと思いますので、こういった場で発信させていただいております。

二次避難すればよいという単純な話ではありません。
私も発災当初はまずはインフラが整っている場所への避難がよいのではないかと思いましたし、可能な方は一度その土地を離れるという選択肢もありだと思いますが、お仕事やその土地への思いなどそれぞれの方の状況は様々ですし、また盗難事件が起きていることから心配で離れられないのは当然です。
どこでどう生きたいかというのは個人に認められている自由ですから、日本という国はそれに寄り添っていくというのが憲法に従うということだと思います。

現場の方々は努力されています。
たしかにより快適なトイレも設置されていました。
けれどももっとできるんはずなんですよ。この国は。
車椅子でも入れるような非常用のトイレもあるそうですが、それらはまだ設置がありません。
自宅避難の人たちにとっては非常用トイレが必要ですが、その数が全然足りていません。

食事も、各地のボランティアさんたちが動かなかったらいったいどうなってしまうんでしょうか。
加工食品などを食べ続けるしかないですよね。

物資拠点や自衛隊のみなさんによるお風呂、これらはとても有難いものですが、どうやら3月末でまたかなり縮小されるという話も聞きました。
どうなっているんですかね。国はどこを見て、誰のために支援しているのでしょうか。

児童館は支援施設となっています。
子どもたちは遊ぶところがありません。
子どもたちのことは後回しです。

1カ月ぶりに避難所のみなさんと顔を合わせましたが、自分の主観ですが、以前よりも表情が暗くなってきたように感じました。災害時の心理状態でいう幻滅期に当たるのかとも思います。

物質的な支援ももちろん、心理的な支援も益々重要になってきます。
今回の支援活動では、春休みを使って来ている高校生とも一緒でしたが、とてもよく考えて動いており関心するばかりでしたが、こういった子たちとおやつなどを持って伺い、お茶を飲んでくるということも大いに意味があるように思います。

不満を吐き出していても状況は変わりません。
なのでぼくも現地へ通っています。
たくさんの方の想いを胸に。

今回の能登入りに関しましては、太田材木店さんより不要なフローリング材を頂きました。拠点での棚の作成などに活用させていただきます。

また今後需要が増えてくるであろう工具類を数人の方々からご提供いただき、これらも拠点へ届けました。

他にも、環境をよくする石鹸や、お茶菓子類、おもちゃ類など、ご提供いただいたものをお持ちしました。
支援金もお預かりました。
本当にありがとうございます。
ぼくは実際に動きます。
現地には行けなくても、物資や金銭的な面での支援ができるという方はどうかこれからもよろしくお願いいたします。

まだ復興などと言うには程遠い状況です。
長く、お付き合いしていきます。
メディアからは伝わらないのなら、こうしてお伝えしていきます。
引き続きよろしくお願いいたします。

≪私たちへ支援金をお預け頂ける方は以下へお願いします≫
ゆうちょ銀行
店名 一二八
店番 128
預金種目 普通預金
口座番号 3755664
トクヒ)アソビソダチアイラボ

お振込みの方は、DMなどでお知らせいただけますと幸いです。
避難者へ直接渡される義援金ではなく、ボランティア活動にかかる費用のために支援金です。
交通費や必要物資の購入などに使わせていただきます。

ぼくが現地入りする直前まで20名くらいの方々が来てあっという間に整備してくれた庭にて、お子さんの要望に応えて焚火をしました。
やがて日が暮れ、その流れでプチバーベキュー。
抱え込んでいる気持ちを話したり聞いたり。
そういうことでも役に立てるのであればぼくは通い続けます。

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