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言葉の定義の違い

「ゴール裏」と聞いて何が思い浮びますか?

多くの人は以下のどちらかが浮かぶと思います
①ゴールの後ろ側にある座席
②応援席

元々は①の意味でしたがその位置が②の場所でもあったため、①の位置にある座席が存在しないあるいは開放されていない場合でも②の文脈で「ゴール裏」と表現されることがあります。

私は①の文脈を「位置としてのゴール裏」、②の文脈を「概念としてのゴール裏」と考えています。

先日この言葉の定義の違いによって物議が起こりました。

2024年1月の皇后杯決勝にて審判のジャッジに異を唱えたアカウントが「自分はゴール裏で見ていた」と仰っていました。
この方の試合前の投稿を見ると座席はバックスタンドながら大旗がはためく②の文脈でゴール裏でした。
一方、その試合で①の文脈としてのゴール裏は開放されていませんでした。

その結果まるでその方が虚偽の発言をしているかのような反応もありました。
実際のところは言葉の定義が異なっていただけで虚偽はありませんでした。

初めてのサッカー観戦とゴール裏

先ほどのような事象は別の場面でも発生します。

「ゴール裏は初めての人が来るようなところじゃない」
「初めての人の多くはゴール裏に来る」

前者は②の文脈で後者は①の文脈で多くのスタジアムでゴールの後ろの座席はチケットが安いので初めての方が来やすいものになります。

後者の現実に対して何かアクションをとなると前者の声が飛んでくるといった形です。

言葉というものは便利ではありますが万能ではありません。
時代、地域、個人で微妙に異なるものが通じ合えているに過ぎません。
誰かが嘘をついていると感じたときにもしかしたら言葉の定義が異なっているのではないかと立ち止まって考えることができたら世界は少し生きやすくなるのかな~なんて思います。

よっしぃ


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