電子機器を寝室に置くな(前)

● スマホをアラームにするな

携帯電話、テレビ、
デスクトップパソコン、ノートパソコン、
iPad、キンドル、タブレットPC……。
寝室を小さな家電ショップに変えている人は
多い。このことが、健康をどのように
脅かすのか? そして、睡眠に
どのような影響を及ぼすのか?

携帯電話会社が自ら依頼した調査から、
寝る前に携帯電話で話すと深い
ノンレム睡眠の段階に達するのが遅くなり、
深い睡眠の時間が短くなることが明らかに
なっています。つまり、回復力、免疫機能、
ホルモン機能が低下し、翌日の頭や
身体の働きが悪くなるのです。

英国レスターシャー州にある
ラフバラー大学の研究チームが、
携帯電話から出る放射線が人間の脳に
与える影響を調べました。
被験者の頭に携帯電話をくくりつけ、
コンピュータで携帯電話のオン/オフを
操作しながら脳波を脳波計で測定しました。

すると、電話が「通話モード」
(電話がかかってきたときの状態)に
なると、電源が切れて1時間以上たっても
デルタ波はあまり動かないままでした。
デルタ波は、深い睡眠のいちばんの
指標となるものです。睡眠において、
深い睡眠の段階は重要な役割を担うので、
この睡眠が阻害されれば睡眠効率に
大きく影響します。

被験者は眠るようにと指示されたが、
電話の電源が切れた後、寝つくまでに
普段の2倍の時間がかかりました。
深い睡眠に入ることができたのは、
携帯電話から出る放射線の影響が脳波に
見え隠れしなくなってから
1時間がたった後のことでした。

つまるところ携帯電話におやすみのキスを
して枕元に置くことで一日を終わらせれば、 その先には失敗が待ち受けています。
なぜなら、携帯電話で最後にしたことが頭に
残るので、翌日に何がやりたいかと
いったことは頭をよぎらないからです。
それに、携帯電話の画面から出る光の
スペクトルは、日中に分泌されるべき
ホルモンの分泌を促すので、
眠っているはずの時間に分泌される
セロトニンの分泌に遅れが生じ、
量も減少します。

携帯電話には便利な機能が
たくさんあるので、アーミーナイフのように
さまざまな用途で活用している人は多い。
アラーム機能もその一つです。
携帯電話をベッド脇に置きたい誘惑に
かられたくないなら、本物のアラーム時計を
使いましょう。

ブルーライトを抑える機能のついた時計
でもいいし、昔ながらのベルが鳴る時計でも
いい。なんなら、雄鶏を目覚まし代わり
にしたってかまわない。とにかく、
不必要な携帯電話の使用はやめましょう。

参考ホームページ
https://diamond.jp/articles/-/125715
最終閲覧日 2020年2月8日

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