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突然終了してしまったジョージ・マイケルへ(+DJ MIX自作の背景)

2016年12月25日のジョージ・マイケルの死から今日で早6年が経過した(!)
今まで思うよう消化できずにいたが、ジョージから出てくる新しい音楽はない、という当たり前の事実を最近になってようやく呑み込めた気がする。
自分にとってのジョージの死は、上の世代にとってのエルビスやジョン・レノンの死に匹敵する衝撃であり、1993年にニルバーナのカート・コベインとリバー・フェニックスという自分にとっての2大アイコンが立て続けに亡くなって以来の、精神状態にも支障をきたすほどの出来事だった。

自分にとってジョージ・マイケルはけして「ケアレス・ウィスパー」や
「ラスト・クリスマス」だけの存在ではなかった。中学で聞いた「I want your sex」の12インチシングルの、3パートに分かれた組曲的な構成美に感動して以来、出るアルバムやシングルのクオリティに感嘆して聞き込み、生きる糧としてきた。自由奔放な生き方にも、ロールモデルまたは反面教師的として(笑)励まされてきた。アルバム毎のインターバルがどんどん長くなっても、いつか聴き込める作品を出してくれるだろう、との期待が逆に高まった。亡くなった今でも、いつかまた新作が出るのではないかとの錯覚に陥ってしまう。それほどまでにジョージ・マイケルの存在と作品は自分の中で特別な存在だった。もう新曲が聞けないなんてあんまりだよ、ジョージ。

2016年というのは80年代を知る洋楽ファンにとってはクレイジーな年で、1月に自らの死をアーティスティックに演出したデビッド・ボウイの訃報から始まり、4月にプリンス、10月にデッド・オア・アライブのピート・バーンズの訃報が続いた。ボウイの傑作アルバムとその死に様にも大きな衝撃を受けていたが、4月のプリンスのあっけない訃報は自分の心の持ちように大きく堪えた。2016年は、そんなショック状態の中で毎日を過ごしていたので、クリスマスムードの最中に届いたジョージ・マイケルの訃報はすぐには呑み込めず、遠い世界の出来事と自分を騙すことで精神状態をキープするしかなかった。とうとう生でライブを見ることができなかったという事実に後悔だけが募った。(1991年に始まったツアーCover to Coverの頃は若すぎてまだ札幌の実家におり、2006年から始まったツアー25LIVE時は会社員として多忙を極めており、いつか日本に来てくれるだろうとの思いから渡英を諦めてしまった。)

以降、そんな喪失感から狂ったようにネットに未発表音源を探す日々を過ごしていたが、結局はアルバム4枚分あると言われる未発表音源も、完璧主義者で知られるジョージの意志を尊重してリリースされるのは望み薄ということがだんだんと分かってきた。
それならば、放置されていてはあまりにも勿体無いレア音源を含め、彼の作品をファンの視点から、せめてプレイリストやDJミックスとしてアーカイブしていこうという前向きな気持ちに、最近になって、ようやくなれた。

今回リンクにあるDJミックス https://youtu.be/941Z3jXU5H8 を作ろうと思い立った直接のきっかけは、今年リリースされたジョージの3rdアルバム「Older」(1996年)のデラックスバージョンに当時のシングル収録のレアなリミックスがたくさん含まれていることを知ったからである。しかし、そのデラックスバージョンを買うまでもなく、自宅のCD棚にジョージのシングルがたくさん埋もれているはずなので、一度棚卸ししようと思い立った。その後、どうせなら当時買いそびれていたシングルをすべて集めてみようと思い、年間通じて中古シングルをネットで買い漁り始めた。

ファンならば知ってとおり、2ndアルバム発表前後にジョージは最愛のパートナーをエイズで亡くしており、3rdアルバム以降はその影響がとみにプロダクションに反映されていった。Wham!のアイドルポップ(といっても作詞作曲も手がける規格外な存在だった)から完璧なポップ・ファンクアルバムとなった1stアルバムが世界的ヒットとなってる時代を知ってるファンにとっては、2ndアルバム以降、急に地味になった印象があると思う。しかし数は少なくなっていったがアップテンポなダンスチューンもコンスタントに発表しており、シングルにはハウス・リミックスも多く収録されている。ジョージのスローなチューンで感傷に浸るのはもうたくさん。それよりはアップテンポな曲を時系列で形にしておこうと思ったのが、このDJミックスを作った背景である。(もちろんスローな歌い上げ系チューンも途轍もなく感動的な作品が多く、よく知られていないのがもったいない。今後何らかの形でアーカイブしていこうと思う。)

また、2ndアルバムと3rdアルバムの間には2ndアルバムの続編としてアップテンポなダンスチューン中心のListen without Prejudice vol.2が企画されており、収録されるはずだった作品がシングルやコンピレーションに散らばっている。(ジョージがデッド・オア・アライブのYou Spin Me Roundをカバーしてたって知ってました?)
特に「Red Hot and Dance」というエイズチャリティ企画コンピに収録されている「Crazyman Dance」は、怨念すら感じさせるhauntingな仕上がりで、長年の個人的フェイバリット・チューンである。今回のDJミックスにはその辺の音源も多く含めた。

最後に改めて、長年心の支えになってくれて、ありがとう、ジョージ。
あなたが知らない極東の北国にも、あなたを崇拝している、こんな少年がいたんですよ。

本DJ MIX制作の方針と特徴:

① トータル30曲ノンストップMIX
① ほぼ原曲リリース時系列
② 未発表音源・非公式リミックス音源多数
④ Listen without Prejudice Part.2 向けに検討された6曲収録
③ 短時間での制作となったため後日ミス修正テイク発表予定

トラックリスト:
0. Faith Intro
1. I want your sex ( Freemasons Club Mix )
2. Faith (Aeroplane Mix)
3. Father Figure (Lehay remix)
4. Monkey (Neonors NuDisco Remix)
5. Freedom'90
6. Freedom'90 ( Back to Reality Mix Edit)
7. Too Funky ( Extended Mix )
8. Disco (unreleased)
9. Do You Really Want to Know
10. You Spin Me Round (as Infamy, vocal by Pepsi from Pepsi & Shirlie )
11. Fantasy (Club Mix)
12. Killer/Papa was a Rolling Stone (PM Dawn Mix)
13. Fastlove (Forthright Extended 12 Mix)
14. Spinning The Wheel (Forthright Club Mix)
15. Club Tropicana (Club Mix)
16. Star People '97 (Forthright Club Mix)
17. The Strangest Thing (Loop Ratz Mix)
18. Everything She Wants (Forthright Club Mix)
19. Outside (John Douglas Remix)
20. As (Jonathan Shoot The Radio Mix)
21. If I Told You That (Johnny Douglas Mix)
22. Freeek! (Max Reich Mix)
23. Shoot The Dog (Alexkid Shoot The Radio Remix)
24. Amazing (Jack'N'Rory 7"Vocal Mix)
25. Flawless (The Sharp Boys Hot Fridge Vocal Mix)
26. Easier Affair pt.2 (Officially unreleased)
27. Every Other Lover in the World (Unreleased)
28. White Light (Kinky Roland Remix)
29. Happy
30. Crazyman Dance




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