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ガチ・フジロッカーによるフジロック'24体験記【3日目】(動画付き)

念願のルーファス・ウェインライトや衝撃のキム・ゴードンが続く大充実の3日目

3日目一発目はグリーンでルーファス・ウェインライト。この人も絶対にフジロック環境で観たいと長年思っていたレジェンドです。

ステージはバックドロップの映像も曲とシンクロしてて素敵ですし、なんといってもルーファスの衣装がニューヨークの大富豪。笑

心に染みる名曲連発だったのですが、白眉は米民主党の大統領候補になったカマラ・ハリスに期待のエールを送ったGoing to a Town。

"I am tired of you, America"(アメリカよ、君にはがっかりだ)と歌うこの曲は、2007年のリリース当初、ブッシュ政権でアフガン侵攻が進んでいたり、同性婚が法的に認められていなかったアメリカに対するプロテストソング。ジョージ・マイケルも後年カバーしていました。

シメはレナード・コーエンの名カバー曲「ハレルヤ」。
ジェフ・バックリーのバージョンも有名ですね。
このステージは一生忘れられないものとなりました。

時間が空いたので、昨日の七尾旅人同様、いつか行ってみたいと思ってたアトミックカフェのいとうせいこう+町田康。

これがダブバンドにポエトリーリーディングを被せるスタイルで圧巻でした。トークも聴きたかったのですが聴き逃してしまい残念。


ジプシーアバロンからそのままホワイトに降りてジーザス&メリーチェイン。このバンドもかれこれ何十年単位で待った末に、やっと観ることができました。

ただ、自分がリアルタイムでアルバムを聴いたのは失速する後期のHoney.s Dead。

ほとんどの曲に思い入れがなかったので、ラスト10分超えのReverenceを聴くまではイマイチ乗り切れませんでした。泣

自分の前にいた白髪男性が飛び跳ねてたのは見ていて微笑ましかったし、嬉しかったですね。

次はレッドまで移動して注目のバンドFountains D.C.。22年のフジロック出演中止のリベンジです。これが期待を裏切らないパフォーマンスで最高でした。

レッドのステージも超満員で大盛り上がり。もうレッドに収まるバンドではないですね。

次はホワイトに移動してキム・ゴードン姉御。

言わずと知れたソニック・ユースのメンバーですが、2019年のソロアルバム「No Home Record」が隠れ傑作だったので、個人的に楽しみにしてました。

今年出た「The Collective」も、一聴キャッチーには欠けるものの、音の隙間を活かしたインダストリアル・ファンクとも言うべき仕上がり。

パフォーマンスは、結論から言うとブッ飛ばされました。
あまりの衝撃にアゴが外れて立ち尽くすしかありません。

ナイン・インチ・ネイルズ顔負けの冒頭からインダストリアル・ノイズ/ファンクとガレージロックが続き興奮が最高潮に。

これを見逃したシリアスなロックのリスナーは一生後悔すると思います。

キム・ゴードンについては日本のロックファンの間で年齢が話題になったのですが、筆者は年齢を話題にすること自体に年齢の決め付けがあると感じ、とても残念でした。

ひとつ言えるのはクリエイティビティのピークには年齢は関係ないということ。

いくつになっても成長できるということをキム・ゴードンは証明しており、大いに励まされました。

その後はグリーンに戻りノエル・ギャラガー

この人のソロ作もすごくいいのですが、一番盛り上がるのがオアシスのトラックというのが、やはり寂しさを感じました。

ブリットポップ最盛期を体験した90年代の残党としては懐メロの大合唱が楽しくはあったんですけどね。

次はまたまたホワイトに移動してTurnstileです。

最新アルバムを行きの車で予習したもののあまり期待してなかったのですが、ライブの良さと盛り上げ上手ぶりにビックリ。

すごすぎて開いた口が閉まらず、嬉しい発見となりました。

TLDPと同じく、レコードよりもライブが良い典型的なパターンな印象です。

最後には観客をステージに上げて大盛り上がり。

最後になぜかアンビエントなトラックが流れ、映画のような演出にもグッときました。

3日目最後に観たのはKenya Grace

予備知識もなにもなく観たのですが、ドラムンベースに可愛らしいウィスパー系のボーカルを被せるスタイルで嬉しい発見でした。

白眉はブリトニー・スピアーズのカバー「Toxic」

Pink PantheressやNia Archivesとともに、最近はドラムンベースのリバイバルブームなのかも。

ということで、最後に遅い時間のDJ Krushを観て帰りたかったのですが、明日があるので泣く泣く宿に引き返しました。

この日も重要アクトが続々と続き、大満足の一日となりました。

最後に三日間を通して個人的なベストアクトを記してこのシリーズ記事の締めとしたいと思います。

サマソニを含めたフェス環境がどんどん変わっていく中、フジロックだけはいつまでも続いて欲しい。

また来年も今年よりも更に進化したフジロックを期待しています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

フジロック'24 私的ベストアクト
1. Kim Gordon
2. Beth Gibbons
3. Rufus Wainwright
4. Floating Points
5. Turnstile
6. Hiroko Yamamura
7. Fountains D.C.
8. Jax Jones
9. Kenya Grace
10. 2manydjs

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