Scenery -Matataki-
北海道は洞爺で、一週間のテント泊をしながら、目に映り、心に響いた景色を切り取った。
そんな景色たち。
Scene 1 - Hidamari
閉じた目に、不規則な光を感じる
『眩しい』
目を開けると、葉っぱからキラキラと光が溢れている
『やっぱり 眩しい』
ごろりと草の上で仰向けになっている
ただ、いてみる
『風が 気持ちいい』
顔を横に向けてみる
揺れる草と、遊ぶチョウチョ
『のどかだ』
よくみると空がグラデーションになっている
『そうか、あっちに太陽があるのか』
また 目を閉じた
Scene 2 - Komorebi
暖かい日差しの中、芝生に座る
木陰が心地いい
後ろから鼻歌が聞こえる
『いい声だな』
ふと顔を上げると、木に括ったタープに影が落ちている
風に舞い上がるタープ
『あの木の影だったのか』
少し森を散歩する
『新しい命だ』
倒れた木から、新しい芽が伸びている
これからきっと森を創っていく、新しい命たちだ
Scene 3 - Utsuroi
夕暮れの空に、青じゃない色を感じる
『空が燃えてる』
移ろう雲に、猫の爪とはよく言ったものだと思う三日月
新月からちょうど3日目だった
星が綺麗だった
でも星が綺麗なだけじゃなくて
雲との共演がなんとも言えず素敵だった
『絵画みたい』
身体は冷え切ってしまったけど、なぜかぐっすりと眠れた
日が、昇る
黒と白と青の世界が
一瞬で カラフルに色づく
振り向いたら、反対の空に虹が出ていた
『今日もいい1日になる』
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?