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【百年ニュース】1921(大正10)6月30日(木) 声楽家の笹田和子が大阪で誕生。1942(昭和17)東京音楽学校を卒業と同時に藤原歌劇団に入団。同年ワーグナー『ローエングリン』日本初演でヒロインのエルザ・フォン・ブラバントを演じた。以来藤原歌劇団で1000回以上のオペラ公演に出演した。2007没,享年86。

1921(大正10)6月30日(木) 声楽家の笹田和子が大阪で誕生しました。1942(昭和17)東京音楽学校(現在の東京芸術大学)を卒業し、同時に藤原歌劇団に入団しました。そして入団初年度の同年、すなわち1942(昭和17)年の11月23日~26日の四日間、東京歌舞伎座において、ワーグナー作曲のオペラ『ローエングリン』日本初演でヒロインのエルザ・フォン・ブラバントを演じました。これは藤原歌劇団の第16回公演で、主役のテノール、アーサー王伝説の白鳥の騎士、ローエングリンを演じたのはもちろん藤原歌劇団の創設者、藤原義江ふじわらよしえ。東京交響楽団の指揮をとったのは、マンフレート・グルリットでした。

なおこの藤原歌劇団による『ローエングリン』日本初公演があった1942(昭和17)11月はすでに太平洋戦争が始まっておりました。同年6月のミッドウェー海戦以降、徐々に戦況が悪くなりはじめていましたが、国民にはその実感はありませんでした。11月12日~15日には、南洋戦線でガダルカナル島沖の第三次ソロモン海戦が戦われており,帝国海軍は戦艦比叡,霧島,巡洋艦衣笠を失い敗北。島に上陸した陸軍の第38師団は孤立状態となり,翌12月にはこのガダルカナル島からの撤退方針が閣議決定されるというタイミングになります。

笹田和子は戦後も藤原歌劇団を代表するプリマとして、1000回以上の舞台を踏みました。また三度の癌を患いましたが、そのたびに手術で復活したことでも知られています。2007没,享年86。

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笹田和子

笹田和子2

藤原義江

第三次ソロモン海戦

第三次ソロモン海戦2

比叡

霧島


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