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行列計算を使わない線形代数

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#行列

行列計算を使わない線形代数 #1 〜 ベクトル空間とは

ベクトル空間とは$${K=\mathbb{R}}$$もしくは$${K=\mathbb{C}}$$とする ■定義1.1(ベクトル空間) 集合$${V}$$が$${K}$$-ベクトル空間であるとは、写像$${P:V\times V\to V}$$と$${S:K\times V\to V}$$が存在して、任意の$${u,v,w\in V}$$と任意の$${\alpha, \beta\in K}$$に対して以下を満たすときにいう: $${P(u,P(v, w)) = P(P(u

行列計算を使わない線形代数 #2 〜 ベクトルの一次独立・基底・次元

■定義2.1(ベクトルの線形結合) $${v_1, \cdots, v_k}$$を$${K}$$-ベクトル空間$${V}$$の$${k}$$個のベクトルとし、$${c_1, \cdots, c_k\in K}$$とする。これらを使って、スカラー倍と和で定義されるベクトル $$ c_1 v_1 + \cdots + c_k v_k $$ を$${v_1, \cdots, v_k}$$の線形結合と呼ぶ。 ■定義2.2 $${X}$$をベクトル空間$${V}$$の部分集合