ハリケーン・マリア

スタプラフェスについてのんびりまとめてたら、スタプラフェスが延期になっちゃいました。
10月には、心おきなく横浜に行けるようになっていることを願って、そちらはゆっくりまとめていこうと思います。

さて、そんな中、スタプラから
大黒柚姫さん (TEAM SHACHI)
上田理子さん (ばってん少女隊)
瀬田さくらさん(ばってん少女隊)
橘花怜さん  (いぎなり東北産)
桜ひなのさん (いぎなり東北産)
の5人が出演された舞台、劇団ズッキュン娘さんの「ハリケーン・マリア」が上演されました。

スタプラローカリズムを推している身としては、これは観ねば!と思っていた舞台でしたので、配信にて観劇させていただきました。
まず初日、リアタイ、アーカイブ含めて気づいたら5回視聴していました。
そして、舞台というものは回を重ねるごとに変化していくものだと聞いていたこと、自分でも驚くくらいのハリケーン・マリアロスに襲われたことから、当日、翌日共に仕事でしたが、千穐楽の配信チケット(パンフレット付き)を購入しました。
千穐楽は、3周はできたでしょうか。
そんなにハマったハリケーン・マリア。
絶賛ロス中なので、どこにそれほど惹かれたのか、これをまとめて共有させていただくことで、パンフレットが届くまでのロスを埋めようと思います。初日、千穐楽、時系列、全部ごちゃごちゃ、ネタバレ上等で書き連ねていきますが、どうぞお付き合いください。

舞台は大黒さん演じる【小池まりあ】のソロ歌唱、主演女優賞の授賞式からスタート。
授賞式での【まりあ】のセリフ
「365日の中でこういう日が1日でもあると、残りの364日も生きられちゃうんですよね」
というセリフが、とてもグッときました。本当に人生ってそういうものだなと共感するとともに、そんな1日のための364日だと思うと、日々頑張れるなぁと、背中を押してもらえた気がしました。
そして、このセリフはラストシーンとなる【まりあ】と畑芽育さん演じる【有馬けいこ】の劇中舞台の開演前インタビューでも使われていました。一度舞台から引きずり降ろされ、再び舞台に戻ってきた【まりあ】のこのセリフは冒頭シーンでのセリフよりも、一層の深み、凄みがありました。特に千穐楽でのラストシーンは初日と比べてより強く感情がこめられており、大黒さんの感情の入れ方がパワーアップしていることを感じました。

そして、オープニングダンス。
これ以降は、このオープニングダンスを含めて、【まりあ】と【けいこ】のシーン、【風町セブン】のシーンが交互に展開されていきます。このシーン展開がとてもうれしかったです。もちろん主役である大黒さん、畑さんが中心となって物語が展開されていくものではありますが、スタプラローカリズム推しとしては、【風町セブン】として活躍するスタプラ4名もたくさん見たいわけです。そんな気持ちを十分に満たしてくれるシーン展開に、非常に感激しました。ありがとうございます。
さて主演の大黒さんがスポットライトに当てられて堂々とした踊りを披露されてワクワクが高まったところで、W主演の畑さんが登場。ラビットパンチのところの振りがウサミミ、パンチでめっちゃ可愛かったです。#畑さん超かわいい。次に登場されたのは後藤夕貴さん。初めて拝見…というか、舞台はほとんど見たことがないので、スタプラメンバー以外はみなさん初めましてでした。こちらもカッコよくダンスをなさって、続いて制服ひなもんが登場。ひなもんってこんなに背が高かったっけ?手足長!めちゃくちゃ美人だー!!と思っているうちにバトンタッチ。ちゃん瀬田は大正義ツインテールでフリフリの衣装。これはめちゃくちゃ可愛い。そして窪田美沙さんが登場し、役にあった華麗なダンスでした。ちゃん瀬田と窪田さんは親子の設定なんですよね。そして、りこちゃん、かれんくんと続きます。ちゃん瀬田と窪田さんの【花岡】親子の時は他のメンバーが周りで踊っていましたが、りこちゃんから再びソロダンス。一人に再び注目が集まる中、堂々としたダンスをりこちゃんが披露、かれんくんはキョンシー風の動きからのカンフー、笑顔!さすが笑顔の王様でした。また、このシーンの歌の、「3歩下がって付いていくふりして4歩前に出る」という歌詞がめっちゃ好きです。強い女性って感じがして。ダンスのバトンは田渕瀬那さん、三好右華さんと菊池咲里さんへ。田渕さんはとても華麗で、しなやかなダンスだったで魅せてくれました。三好さんと菊池さんは二人で息のあったダンスが可愛らしかったです。そして、ついに主催の藤吉みわさんが登場。ラスボス!感があってとてもカッコ良かったです。
最後はみんなでキメポーズ。りこちゃんがちゃん瀬田に肘ついてるのと、ひなもんがヤンキー座りだったのが印象的でした。

場面は変わって【けいこ】が【まりあ】を罠に嵌めるシーン。まさか山口百恵さんの名を聞くことになるとは。そして、二人がピョンピョン跳ねて踊るとこ、可愛くて何度も見ました。

【風町セブン】の自己紹介はまさかのラップ調。でも、これが素晴らしかった。中でも一番好きなフレーズは後藤さんの「八海山からの太田胃散」でした。

ラップのシーンはMCひなもんが立派でしたね。台詞とはいえ、上手く回してましたし、ひなもんっぽくもあり、【まりあ】の妹である【小池泉】でもあり。ひなもんが妹キャラとは想像してなかったのですが、とても良い面を見られました。主役の大黒さんを除くスタプラ勢の中では台詞が最多であろう大役を見事に演じきってくれたと思います。【まりあ】との電話シーンでの台詞の言い方が心の底から想っていると感じられて良かったです。「おかえりって言いたいよ」が、東北産の歌詞っぽいな、狙ってるのかな?とか考えてしまいました。
あと、早口言葉はひなもんのフレーズが一番好きです。

ちゃん瀬田はまさかの7歳(柚姫の部屋,2021.1.25)の毒舌少女【花岡蘭】役。これにはめちゃくちゃハマりました。特に好きな台詞は「賄賂は禁止だ」です。顔といい、動きといい、言い方といい最高でした。あと、かれんくんとのかけあいのところの「日本語おかしいぞ」、「誰に倣ったんだよ」が好きです。キュンです。「芸風が昭和なんだ」もいいなぁ。
【蘭】ちゃん観たさにリピート、千穐楽の視聴券を購入したといっても過言ではないです。
初日の「ティックトック撮るって約束しただろ?」の言い方が寂しそうな泣きそうな、それでいて【蘭】ちゃんっぽくて好きだったのですが、千穐楽では、他のみんなと同様に明るく振る舞う感じに変わったと感じました。ここは変えたのかな?気になっています。

りこちゃんは本屋さんの【本田美月】ちゃん。知的な役どころを上手く演じられていましたね。
「もやもや桃太郎」は手振りもしゃべり方も全部良かったのですが、特に「パナソニックのドラム式洗濯機」ってところの言い方が好きです。
早口言葉も上手でしたねー。言い切ったあとの礼に余裕があって良かったです。

早口言葉といえば、窪田さんが演じられた【花岡百合】さん。【蘭】と違っておっとりしているキャラなのですが、初日は上手く言えず、千穐楽は時間内に言えずで、とても可愛かったです。【泉】の「クセになるー!」をここで使いたくなりました。【泉】の「クセになるー!」もクセになるんですが。

かれんくんは台湾と日本のハーフ【リーメイリン】ちゃん。これはハマり役でした。かれんくんにしかできないのではないでしょうか。カタコトな日本語のイントネーションも自然?でしたし、動きの大きさや表情の豊かさにかれんくんの良さがたっぷり出ていました。
ダンスはダンスで長い手足を全力で振って、一番大きく振っているのに遅れない。だから迫力満点のかれんくんの魅力が出ていました。オモシロ系キャラでしたが、かれんくんの良さを引き出してくれる配役だったと思います。
東北産の二人、背高いですね。スタイル良いなぁ。

田渕さんは【インタビュアー】、【パン屋さん】、【市長】と大車輪の活躍。役者さんって本当にスゴいですね。同じ舞台でキャラをあんな風に演じ分けられることに感動しました。

三好さんと菊池さん、二人の【パパラッチ】!早口言葉可愛かったなぁ。そして、ちょっと憎めない感じの二人。最後シーンでインタビューしてるのは、【風町セブン】と相対してからポジティブに【まりあ】を追いかけてきてくれた成果なんではないかと勝手に解釈しています。そして、フライヤーを取り出しながら喋る菊池さんの所作が好き。めちゃくちゃ自然な上に、指の動きや角度まで、そんなところまで気を使って演技をしているんだ!と感動しました。

藤吉さんは、圧巻。強い、強すぎる【お母さん】でしたね。自分の娘に、「こんな地獄を経験できる人間はそうはいないよ」と「運が良い」なんて言えないですよ。けれど、そんなところに憧れました。あんな風にポジティブに考えて過ごしたい。そう思いました。ラストの呼び掛けのシーンでの藤吉さんからの言葉もとても心に響きました。初日の語りかけ方が特に優しくて、素敵でした。

挿入歌もめちゃくちゃ素敵でした。
本舞台オリジナルソングは演者のみなさんがとてもキラキラ輝いていましたし、GLIM SPANKYさんの〔NEXT ONE〕もカッコ良かったです。ももクロの〔レディ・メイ〕が好きなので、GLIM SPANKYさんの楽曲だったと知ってとても興奮しました。
そして、特にハマったのはヒグチアイさんの〔衝動〕と〔やわらかい仮面〕でした。どちらも【けいこ】と【まりあ】の心を表現する曲として使用されていました。
〔衝動〕では【けいこ】が感じる【まりあ】との差、苦しみと悲しみ、そして、【まりあ】を貶める決意までが描かれていたと思います。メロディーと歌詞、演者さんのダンスの全てがマッチしていたと思います。そして、ここでも#畑さん超かわいい。あのダンスの振り考えた人、それを踊る畑さん天才です。あと、オタ芸。オタ芸だと気づいた後も、迫力に圧倒されました。
〔やわらかい仮面〕では【まりあ】が【けいこ】に復讐することを誓った心が表現されていましたね。冒頭の「あなたが幸せになりませんように」という言葉の衝撃たるや。今でもゾクゾクします。その歌詞の中で一人踊る大黒さんの美しさ。見惚れてしまいました。その後、仮面をつけたみんなとのダンス。大黒さんが仮面の集団を引き連れているシーンが、恐ろしくて、恐ろしく綺麗でした。仮面のみんなの動きも良い意味で人っぽくなくて良かったと思います。
この2曲はダークな印象なんですが、朝から聞きながら出勤するくらい好きです。

【ニコチーナ】はどうしてそうなった?笑と思いましたが、コミカルなところにいつもの大黒さんが見えて良かったです。【泉】の通訳も最高でした。そういえば、市民功労賞授賞式で【泉】が登壇した際、千穐楽では【蘭】が「よっ!」て挨拶していたのですが、初日では言ってなかったような…?気がします。こうした間違い探しじゃないですけど、ちょっとした変化を探すのに、アーカイブがあると便利だし楽しくていいですね。

話が進むうちに【まりあ】の真っ白な衣装に黒が入っていくことに気づいたときは、アーカイブを見ることができて、良かったと思いました。

そして、遂に復讐のシーン。
ここでも【まりあ】の「何故に無言?」という言葉に大黒さんっぽさを感じました。
あんな復讐の仕方を思い付くとは、【まりあ】も藤吉さんもスゴいなぁと感心し、そして、優しいなぁと思いました。とても素敵な復讐だったと思います。千穐楽のこのシーン、大黒さんは言葉に詰まってもじもじしてしまった(柚姫の部屋,2021.1.25)と言っていましたが、それが良いタメになったと思います。これほど優しい【まりあ】が、【けいこ】を傷つけることばをスラスラ言えるとも思えなかったので。とはいえ、決意してスッと言った感じの初日に違和感があったわけではないです。ただ、千穐楽のあのシーンはより良かったと思います。
また、【まりあ】が全てを打ち明けるという【けいこ】に対して、打ち明けなくていい、代わりに舞台へ引き上げてくれという思いを伝えます。こんなこと、私は恐らく言えません。【まりあ】みたいに「ひどい転びかたをしたんだ。華麗に立ち上がってみせるよ」なんて強くもなれません。だけど、だからこそ、こんな風に強くなりたい。そう思いました。

最後に、キャストのみなさんからのエールをもらって観劇終了。このエールもめちゃくちゃ心に響きました。
シーン毎に座右の銘が更新されていく感じ。
凄まじい舞台でした。

千穐楽公演では、
藤吉みわさんがコロナ禍による、演劇界やご自身の悔しさと葛藤について語られました。
これには胸を打たれました。感染拡大の防止は平和な世の中を維持する、取り戻す上で非常に重要なものであることはよく分かります。
その一方で、熱意を楽しみを生き甲斐を、生きる糧を我慢している人たちがいることも忘れてはならないと思います。
不要不急という言葉で簡単に片付けないでほしい。片付けないようにしたい。そう強く感じました。
こんなに素晴らしい舞台を作り上げられる方々の火を消さないよう、繋げられるよう、応援したいと思います。

そして、大黒さん変顔に繋がっていく…涙を堪えていたんですよね。キャストのみなさん、目に涙をいっぱいなためてらっしゃいました。コロナ禍で悔しい思いが募る中、無事に完走できたことが、その涙を生んだのだとも思います。
稽古、本番、感染対策、本当にお疲れ様でした。

めちゃくちゃ長くなってしまいましたが、それだけ本当に素敵な舞台でした。
スタプラローカリズム推しとしては、スタプラ勢が更に仲良くなったエピソード、
かれんくんがかれんと呼ばれていたり、帰ってみんなで稽古について話したりしていたこと(ばってん少女隊オフィシャルブログ,2021.1.25)がエモくもありました。
ぜひ、この舞台で、スタプラアイドルちゃんに興味を持った方は調べてみてください。
僕も、舞台をもっと観てみたいと思います。

最後になりましたが、
女優のみなさん、素敵な舞台をありがとうございました。
どうかみなさんに明かりが当たり続けますように。

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