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日本人はお金をまだ持っている。

こんにちは。

今日は日本人の個人金融資産のお話を総合的にしたいと思います。

今日本はお金がなくてみんな困っており、どこもかしこもほぼすべての人が生活に渋い顔をしており、さらに円安の物価高影響で、スーパーに行っても、ガソリンスタンドに行っても、電気料金に至っても、外へ食事に行っても、全部3割ぐらいは価格が上がっている。

なので、30年前より所得が一円も増えずむしろ減っている日本人にとって、今のようなお金のない時代は、普通の人にはオール地獄のはずだ。

1990年代半ばごろまでは、日本は世界のトップランナーを走っていて、そこから30年経った今、日本全国ほぼすべての人が貧乏と思えるような、一億総貧乏状態に体感上はなっている。

そこへ今度はコロナが来て、すべてがストップして、ほぼ全員がステイホームをするようになり、会社は休みかリモートワークで、国絡みで経済をすべてパンクさせて、それが数年の間続いた。

この時点で国家としてアウトであり、ただでさえこの30年でお金が無くなった国民が、この丸3年間で致命的になり、いよいよ本当に多くの人がご飯が食べられるかどうかという本当の死活の時代に入ってきた。

しかし、今の日本の世の中は、大企業を中心として株価はウナギ登りで、バブル期を超えて史上初の株価4万円オーバー時代で、企業の内部留保は大手を中心に軒並み史上初の大株価時代だ。

しかし働く人の給料はほぼ増えず、株価の配当は、ほぼすべて外国人か、さらにその企業の株主にすべて行ってしまう。

工場を立ててそっくり設備投資をする時代でもないし、当然そこまで人々にものを買う気力も需要もなく、慢性的にものが売れない時代だ。

企業は史上空前の内部留保状態、政府は今でも世界一の対外純資産を持ち、そして肝心の国民のお財布は実際どうなっているか、ちょっとグラフで見てみよう。

現在日本は、GDPそのものは世界の4位まで落ちたが、個人の金融資産は、今だに世界の第二位で、アメリカに次いで個人資産は2100兆円にも上っている。

この額は、コロナ期やリーマンショック、東日本大震災などを挟んでもずっと増え続けており、日本のバブル期前から、ひたすら2024年までずっと上がっている。

年寄と若者、中間の年齢層、また田舎と東京では状況が全く違うので、個別で見ると資産状態はピンからキリまで違うだろうが、日本全体でみると、2100兆円を人口の1億2400万人で割ると、平均で1700万である。

日本の場合は、個人の金融資産は、大体の約55%が預貯金なので、平均して1700万x55%で、935万円の個人預貯金を一人一人持っている。

しかしこれは、お金持ちもお金が全くない人も、バブル期の年寄も含めているので、持っている人はこの数倍から数十倍、平均値ぐらいの人はこの数字程度、就職氷河期世代や学歴がない人、あるいは派遣労働者やシングルマザーなどの人は、この半分から三分の一以下となり、貯蓄ゼロの世帯も統計上は約35%もいる。

年寄やバブル期に働き盛りだった人は普通の人でもサラリーマン時期に貯めた預貯金が1000万円単位ぐらいあり、さらに退職金等をもらってあまり使っていない人は、合計合わせて、2~3000万円程度のお金は、年寄の人でも持っている人は結構いるだろう。

バブル期に就職氷河期に当てはまってしまった人や、派遣職業などが長い人、あるいは、今の若者世代でも学歴があまりなく、就職が大手企業などに上手く行かなかった人などは、ほとんど預貯金がない人もいるだろう。

現在の日本は、すべての人が物価高の苦しさと、贅沢するほどはお金を持ってはいないが、バブル期のお年寄りを中心とした全体の数字で見ると、個人の金融資産が、実際に世界で第二位なのだ。

なので、この3年間コロナがあり、その前に30年間給料が上がらず、さらに物価高で生活が苦しいと言っても、財務省や政府から見ると、統計上の数字が、個人平均1700万円あるので、それがあるならまだ実際は余裕のある人もまだまだかなりいるでしょう、外の市場へ少し吐き出してくださいねと、そういう理屈になるのだろうと思う。

もちろんお金がない人や、本当に困っている人は、実際に山ほどいるので、今は国家が通貨発行権を使って、お金を本当に必要な人へ、100万でも200万でも、心の安定や安寧と共に出すべきだ。

さらにもっと強いセーフティーネットや、消費税の廃止、または減税は必ず必要である。

ですが、官僚的にマクロの全体で数字を見ると、少なくとも世界で二番目に個人がお金を持っているなら、まだまだ市場にお金が実際に出てくるはずだと、マクロだけを見る官僚的な目線で国民の金融資産を見ているのだろう。

よってこれからは、金融資産状況によって、その金融資産に対して税金が掛けられることもあるだろと思うが、本当に持っている人は、必ずテクニックを使ってそれを隠すものだし、またどの項目をどう取るのかでも、またそこに利権構造が生まれる。

また、資産を持っているのは常に金持ちであり、その金持ちの中からルールや法律を作る議員が生まれるので、金持ちが金持ちの資産を減らすルールを作るわけがない。

よって、一度社会に資産の幅のあるレイヤーが出来てしまった社会は、それを平均的にしたり、完全にフラットの状態に戻すのは、並大抵ではありません。

そもそもすべてフラットにすると、今度は向上心や勤労意欲が、全体に湧くだろうかという共産主義的な発想にもなりかねない。

共産主義そのものは、世界で成功例がないわけだから、金持ちの金をなるべく減らし、お金がない人には、どうやってお金を平均的に増やすか、ここに次の時代の経済システムや新しい主義の発展の行き場を見つけることになるだろうと思う。

権力を握っているほうが、どの国も必ず金持ちなので、資本主義からどうみんながそれぞれの平均的な幸せ感につなげていくか、これからの時代の地球のシステムの変換に期待したいところだ。

まあ、普通に考えても、あと50年100年は、たぶんかかるでしょうね。

そこまでに国家がパンクするかもしれませんし、多くの国が混乱に陥り、餓死や飢餓発生して、根本的な問題解決の原因が数世紀以上見つけ出せないかもしれません。

資本主義以外の金融や経済システムが本当に見つかるかどうかは、人類の知性と、あるいは権力者たちの我欲のレベル次第といったところでしょうか。






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