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Water, Water, Everywhere! 水の話

イギリスについて、家具やら電話やら、そういったインフラが整ったら、まず確認しておきたいのが水の硬さだ。

ひょっとしたら借りた家の蛇口の口周りにカルキでは説明のつかない白い跡を見つけたかもしれないし、大家さんあたりに「この辺りは水が硬いからねえ」という説明を受けたかもしれない。そして、普通の日本人は思う・・・いや、私は思った・・・「へー、水が硬いんだ・・・で、それってどういうこと?」

いや、鉱物が入っている、特に石灰分が多い水なのだ、ということは知識として知っている。ただ、それが現実の生活の中でどういう意味を持つかについては、なかなか分かりにくいんではないかと思う。

石鹸が泡立ちにくいとか。洗濯するのに同じ量の洗剤では綺麗にならない、とか。石鹸のカスができやすくなるから、服に細かい石鹸カスがついて、みすぼらしくなりがちだ、とか。電気ケトルの発熱部に石灰が溜まって、下手をすると飲んでいる紅茶の中に石灰のかけらがボロボロ入ってくる、とか。

多分、想像がつかないんじゃないかな、と。思うのだ。そんなこと。だって、普通に日本で暮らしていたころの私にとっての硬水は金を払って買うコントレックスとか?であって、いくら私が酔狂でもコントレックスのシャワーを浴びるような生活をしていたわけではないのだよね。

そして日本人の多くが生活することになるロンドンやイギリス南部には水が硬い地域が多い。ということは、電気のケトルもしばらく使っていたらこうなっておかしくない、ということだ。 (出典はこちら)このケトルの口や下の部分にこびりついているのが水の中の鉱物が固まったもの、いわゆるライムスケールと呼ばれるものだ。

ここまで見たら想像がつくだろう。これ、実は家事に結構影響が大きい。料理にも、だけれど、洗濯にも掃除にも。特に水回りを綺麗に保つのがとても大変。

私の地域だったら、軟水なので、スチームアイロンに水道水を入れても大事にならないのはよくわかっている。でも、とても水が硬い地域でそれをやった日には、ほどなく石灰分が溜まって蒸気が出てくる目がつまる。(だから、店にはIroning waterが売っている)

Condenser dryerと呼ばれるタイプの乾燥機は衣服を乾かす時に出る蒸気を一箇所に水として集めることから、蒸留水に近いということで、アイロンや掃除に乾燥機の水を使う猛者もいるけれど、まあ、お金にとても困っているのでなければ、安心な企業の出しているものを使っておいたほうが無難。

軟水地域だったら気にしないけれど硬水の地域に住んでいた頃はケトルは注ぎ口にメッシュがついているものを使っていた。固まった石灰がある程度そこでストップするからだ。

洗濯機にも硬水用の設定があるものもあるし、水の硬さそのものは大して変わらないとはよく言われるけれど、飲料水にはやはりフィルターを使うと、ものによっては多少鉱物がへるらしく、たとえば緑茶の色が日本で飲んだもののような色になったりする。

ま、そういうわけで、自分の引っ越した地域の水の硬さは確認しておくといいと思う。「安くて可愛いと思ってケトル買ったけど、2ヶ月経ったら石灰がお茶にジョリジョリ・・・」となる前に、「日本にいた時のつもりでアイロンに水道水入れていたら壊れた」となる前にね。

というわけで、気になる水の硬さ地図。 こちらのサイトから引用させていただこう。

水が硬い地域に住んで居るんだ、とわかっていればまあ、とりあえずいろいろと対策はあるので、まずは知るところから。



画像はFlickrから。

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