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「チーム力向上」理想と現実のギャップを埋めるために取り組んだこと

メンバーのモチベーションとスキルと体制づくりという悩み

マネジメントにとって、「チーム力向上」はひとつのテーマではないでしょうか。
理想は、みんなイキイキと主体的に取り組み、どんどん改善され、得意分野・専門性がそれぞれの業務プロセスにはまり、有機的にチーム力が向上されていく。という姿を目指したいところですが、そうはうまくいきません。若いメンバーが多いチームは特にそうではないでしょうか。

このような悩みを持った時に、以下のような理想と現実のギャップがあることに気付きました。

今のチームとして必要なマインド、専門性に対して、
⚫︎本人の仕事に対する価値観
⚫︎やりたい・やりたくないと、向いてる・向いていない
⚫︎基礎スキル
⚫︎キャリア設計
など、こういったギャップは必ず出てきます。

さらに大企業ではジョブローテーション制度により、未経験のメンバーが入ってくることがあったり、逆にせっかく育てたメンバーが他部署に異動したりも。

今回はこういったギャップを埋めるために、まだ目に見えた成果を確認できてないものの、取り組んでいることをご紹介したいと思います。

チームの足りない専門性を補充するために取り組んだこと

①採用設計をして補充

戦略に合わせて、どんな人材がほしいか採用フェーズから設計するものです。ギャップが生まれにくいですが、大企業では全社的な採用方針が優先され自由度が低かったり、戦略が変わると人員設計が合わなくなり、優秀なのに行き場がない人がでてしまったりということがあります。

②業務委託

補充できるまでのスピードは早く、変動費化できるメリットはありますが、社内にノウハウがたまらないというのがデメリットです。

③社員教育

この中でいくつか方法があります。
一つ目は、社内、チーム内で専門性が高い人にアドバイスをもらいながら、メンバーが習熟度を上げていく方法です。実戦形式で学びながら実務をこなしていくと身になりやすいです。
二つ目は、教育機関、セミナーをメンバーに受講してもらう方法です。
座学が中心になってしまうのでピンポイントで補完したい知識がある場合に有効ですが、本人の学ぶ意欲が必要です。
三つ目は、社外講師を招いて学んでもらう。OBや知り合いで専門性が高い方にご説明いただいたり、コンサル的にメンバーの相談を受けてもらったりする方法です。第一線で活躍されている方がいらっしゃったりすると、メンバーも話を聞いてくれたりして効果的です。

④社内ハンティング

他部署からジョブローテーション制度を活用して異動してもらう方法です。相手方のキャリア設計も加味して成立する話なので、事前にすり合わせが必要です。

2.基礎力を底上げするために取り組んだこと

①ノウハウの棚卸し

ある程度、特定の業務を経験したメンバーに、他のメンバーが同じ業務をするときのために、再現性を高めることを目的としたドキュメントのようなものを作ってもらいます。アウトプットすることで、本人の経験の整理・定着になりますし、他のメンバーが体系的に理解することができますが、作成になかなかパワーを必要とするので、メンバーが必要性を理解してもらえなかったり、後回しになったり、くじけてしまうことが多々ありました。

②チーム内でのライトなセミナー

①がうまくいかなかったので、試した方法です。
本人が良く相談を受けること、またはメンバーにアンケートをとってもらい、みんなが知りたいと思うことをテーマに、ライトなセミナーを開いてもらいます。本人が詳しく説明できたり、相手が知りたかったことだったりと必要性を感じてくれるので主体的に回りやすいです。現場でやりとりする取り組みなので、聞く側も聞く姿勢になりやすいです。

③気になった記事、最近読んだ本の共有

②のさらにライトな方法です。
資料を用意する必要がないので手間がかからず、且つ人に紹介する機会を設けることで、インプットを整理できます。何が印象に残ったのかを一つ語ってもらうだけで、思考を知ることもできますし、発表したメンバーの印象に残ったポイントに対してメンバーが反応して意見をいうなど、議論する環境を作りやすくなります。

大事なのは本人の意思と得意の見極め

やってみて感じたのは結局、本人に意思がないと学んでくれないし、有機的にならないということです。
そのためには成功を積んで楽しく感じてもらうことだと思いました。
できるだけ得意(向いてる)なことをみつけてあげて、合った業務をする機会を与えて成功体験を作る。
私が感じる向いているポイントをメンバーに伝えると、本人が気づいてない(合ってるかどうかはありますが)ことが多かったりします。業務をやってみてもらい感想を聞いてみるとすり合わせができて良いかと思います。意外に楽しかったとコメントをもらうこともあります。

まずは今いるメンバーでできないか

やってみて、以下の順番でやると良いのではと感じています。
1.足りない機能の把握
2.チームメンバーの特性をみて、今はスキルがなくても将来期待できる人材がいないか考えてみる
3.人材がいるなら教育を頑張ってみる、いないなら採用、社内ハンティング、業務委託を検討する
4.業務委託パターンを選択する場合は、社員にノウハウがたまるように工夫する

先ほど、ジョブローテを課題のひとつにあげていましたが、中期的な視点ではやり方次第で良い取り組みになると思います。
部門内の職種転換は、本人の向き不向きや得意不得意を知る良い機会ですし、事業全体の状況を知る機会にもなります。また、他部署メンバーとのコネクションをつくれる機会でもあります。(マーケティングチームは他部署連携が必要なため)

入社2、3年目のメンバーは経験値が少ないため、なかなか意見を言いにくいと思います。ですが、ひとつ拠り所となる専門性を持てると、その経験を軸に意見を言えるようになり自信につながります。
メンバーには、○○なら○○さんとなるように目指してほしいと伝えていますが、これも専門性を持つことを本人に意識してもらうのに良かったので参考になれば幸いです。

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