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料理もケーキもサイエンス

土曜日に料理人そしてパティシェでもある友人とブロードウェイ沿いにあるFORÊT NOIRE PATISSERIEというフレンチのケーキ屋さんに行ってきた。
そこはカフェなのでコーヒーとケーキを楽しめる。
数々の美しそうなケーキが並ぶ中、朝食を済ませたばかりでお腹がいっぱいなので、彼女が食べたいモンブラン(Mont Blanc)をシェアすることにした。

先ずお客さんは私達の前に一人だけ、ケーキを購入しようとしているが
レジ先で、高校生に見える白人の従業員が対応にあたふたしていて
なかなか注文が出来ない。後ろからフランス系シェフが出てきて
レジですったもんだしているが、やっと私達の「何やってんの~?」感に
気づいたのか注文を取るように指示をする。

私の大好きなロンドンフォグを注文したが、
その高校生らしき彼が作るらしい。
その時点で大丈夫か?という気持ちがよぎる

やっとケーキが出てきてフォークを入れたとたん、
硬くてフォークが入らない。
はい?何ですかこれは?ケーキだよね?

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無理やりフォークを入れるとケーキが崩れてしまう。
色々なレイヤーでこのケーキは作られているのだが、
全く全体の相性は無視されて作られている。
下のクッキーの部分も硬すぎるし、入っている栗は硬い甘栗。
トップの硬すぎる部分はマカルーンの様で、このケーキはいったい

何ケーキ?と思わせるものになっている。

入っている内容は右記参照Muscovado sablée breton, mascarpone rum cream, Yuzu compote, chestnut cream, coconut meringue, marron glacé

最近、クリエーションという事が流行っているが
何でもただ重ね合わせればよいものではない。
海外の日本食も色々な変わりものロールのある店が多いが
これってありなの?という代物も多い。
巻物を揚げてしまうDeep fried roll
これを食べた日にゃ~胃がもたれてしまう。

いろいろ友人と討論しているうちに料理もケーキも本当に
サイエンスだな~と思った。

一つ一つ違うものを組み合わせて作る料理には
やはり相性も重要である。その点を踏まえて考えると

友人や息子が働いているLadureeのケーキを考えると
バランスよく調和されている。
いろいろなものが入ってはいるが、組み合わせが絶妙である

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私も日本食をカナダで経営していて、日本人向けの味だけでは
ここでは通用しないのは分かってはいるし、現地の人達が好みそうな味付けに変えなければいけない部分もあるのは重々承知している

しかし、こういう食べ物の相性、コントラストなども
重視して関わっていかないといけないな~と
このケーキに再確認させられたのである。

Ladureeが気になる方は下記のウェブでご覧ください
https://www.ladureecanada.ca/#fifthPage
うちのお店のサイト
https://www.matoisushi.ca/


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