最大数生産は死せども重弩道は死せず──キャンプインによる無限弾について。

 「サンブレイク」というか「ライズ」は……あ、いや、もしかしたら「ワールド」や「アイスボーン」とか、もっと前から可能だったのかも知れないけれど、ごめん、そこは遊んだ事がないので分からないんだけれど。


 キャンプに入ればアイテムの補充はおろか、武器種までが変更可能……というのは、ガンナーにとって密かなブッ壊れ要素だな、と感じた。
 ので、ちょっと短めになるだろうけれど、メモ程度に残しておこうと思った。



 百竜ノ淵源ナルハタタヒメというモンスターが居るな。

 あいつはタダのナルハタタヒメだったライズの頃にナルガライトの……ちょっと当時の空気感を知らないから詳しくもなければ断言もできないんだけれど……貫通速射に、随分とヒドい目に遭わされた経緯があるらしい。

 その結果、百竜ノ淵源にパワーアップした際にはガンナー絶対ブッ倒すウーマンとして覚醒してしまったのか、マジで意味不明なレベルで弾肉質が硬くなっている。ちゃんとオレンジ表示で数字が出ているのにこんな低い事ってあるのか? とちょっと本気で訝しがるレベルで硬かったし、お陰で「ライズ」を遊び始めてから初めての9乙3連クエ失敗まで経験してしまった。

 「ライズ(サンブレイク)」にも難関クエストはたくさんあるんだと思うけれど(これを書いている現時点ではようやくMR★2の緊急クエストが出た辺りだ)、さすがに初めてだったので面食らったものである。

 因みに初乙は里クエのリオレイアで、初の三乙はタマミツネだったか。
 タマミツネ自体は「Xクロス」の看板モンスターの一角としてプロモーションで見た程度には知っていたけれど、実際に相対してみるとなかなか派手に動くしヌルリ、としか形容できないような謎機動力を発揮してくる強敵だった。良い狩猟体験だった。
 もっと早く遊びたかったぞこいつと(猛き焔)。


 で、この百竜ノ淵源をどうにかしてヘビィボウガンで狩ってやろう…………と考えに考え抜いた結果、私の手には徹甲榴弾を全LVで撃てるメテオキャノンとモドリ玉が握られていた。
 ──すなわち「固定ダメージを与えられる徹甲榴弾を撃って、弾切れしたらモドリ玉でキャンプに戻って弾薬補充」戦法だった。


 ちょっとだけ、プライドを犠牲にした。
 でも勝ちたかったんだよな”ヘビィガンナー”として。
 里に迫る災厄をこの重弩でブッ払ってやりたかったんだよな。

 本来ならこのナルハタタヒメのガンガン攻め立ててくる風雷アタックを見切っては見切っては有効部位に弾を通し、熱く泥臭く最後は勝利を手にする……そういう熟練ヘビィガンナーらしい勝ち方を目指すのが本道のような気はするんだけれど、戦いは勝って終わってこそ意味がある! って「ガンダムSEED」でパトリック・ザラ最高評議会議長も仰っていたし、核は持ってりゃ嬉しいタダのコレクションじゃあない! って「ガンダムSEED」でブルーコスモス盟主のムルタ・アズラエルも言っていたので、じゃあもう勝とうと。
 徹甲榴弾だってヘビィボウガンに備わった選択肢の一つなんだから、それを駆使して狩ったところで後ろ指を指されるものではあるまいよ! ……と、こう、考えるに至った。


 いや、ちょっとだけ、プライドを犠牲にした。
 なにせ主人公ハンターが住むカムラの里には50年前の百竜夜行に際し、騒乱のなか乱入してきた怨虎竜マガイマガドと単身渡り合って退けたハモン殿とかいう完璧イケジジ超人まで居る訳なんで、やっぱりカムラの里に居るヘビィガンナーとしてはこう……真っ当な……って言い方したらヘビィボウガンに備わった選択肢の一つ・徹甲榴弾に失礼だな、ごめん。
 
じゃあもう徹甲榴弾で固定ダメージ積んで狩ろう。
 そういう事になった。



 ──そんなこんなで、無事、百竜ノ淵源ナルハタタヒメを狩ったのが2023年末だったか。

 しかし改めて考えると、この「キャンプに入ればアイテムボックスから弾丸が補充可能」という仕様の何たるチート度合いか。実質無限弾。
 原点が「P2ndG」に在る旧い旧いガンナーの私としては、例えば…………最大数生産スキルを発動させて、調合書を1~4冊ほど持ち込み、カラの実*99、火炎草*10、ランポスの牙*30、ハリの実*59、なんてポーチ構成をしては狩場に赴く。そういう、そういう遊び方をしていた訳だ。

 で、持ち込みの火炎弾*60に火炎草*10から最大数生産で+20発、計80発の火炎弾をどうにかこうにかして相手の弱点部位に撃ち込んでダメージを最大化する事に血道を上げるような狩り方をしていた訳だ。

 これは当時……「P2ndG」時環境に於いては割と正解に近い考え方だったと思うんだけれど、例えば属性弾なり、貫通弾なり、通常弾LV2~3を撃ち尽くしてしまった後にガンナーに残された手段は、もうその頃にはキャンプに届いているであろう通常弾LV2が40発とか、散弾LV1が40発とか(この辺りの記憶がそろそろ胡乱ではある)、それすらも使い尽くしてしまったなら当時は「お守り」──程度にしか威力が見込めないとされていた──通常弾LV1を撃つしかなかったからだった。

 つまり、キチッと調合分込みで持ち込んだ弾薬で狩り切らないと物凄く厳しい狩りを強いられていた訳だし、当然、タイムアップの危険性だってグッと上がった。そういう、そういう環境だった。
 「一発の重み」が現代とはまるで違った、と書いてしまうとさすがに老害臭いんだけれど、まぁ、でも、一発一発が凄く大事な射撃だったのも事実なので、もうそのまま書こう。書かせて下さい。



 というわけで「ライズ」に来てから溜め撃ちという技術がヘビィボウガンに登場した時に私はこれを福音か何かと勘違いするレベルで感動した。
 だって! 一発の威力が上げられる=弾切れの恐怖から開放された! 気がしたんだもの。実際は何割かは事実で、一発の威力を上げられる事で弾一発の費用対効果は高まったのかも知れないけれど、そこに来て先述の百竜ノ淵源ナルハタタヒメ戦がやってきてしまった。


 そうして気付く、一つの事実。
 つまり、私は「ライズ」環境に足を踏み入れたその瞬間には、もう、手にしてしまっていたのだ。
 実質的な「無限の弾丸」を────。

※セール時に1,000発単位で弾は買っているんだ。
 だって一括補充機能が便利だったし。



 こうして先述の「一発の重み」というのはガクッと下がってしまったのかも知れない。

 折しも「サンブレイク」環境に入り、溜め撃ちの入れ替え技にクラウチングショットが実装された。
 「P3rd」のしゃがみ撃ちを思い起こさせる、次第に射撃速度を上げながらオーバーヒート寸前までバチバチと撃ち続けられる感覚。これはこれで物凄く楽しい。これがどの弾でも可能というのも、「しゃがみ撃ち対応弾」というボウガンの個性を奪う感覚がなくはないものの、純粋に便利だ。
 それに疾替えシステムで溜め撃ち←→クラウチングショットと切り替えられるため、例えば相手が大ダウンした際に特殊弾のチャージが完了しきっていなければクラウチングショットに切り替えて疑似機関竜弾のような運用もできなくはない…………選択肢は増えに増えた。
 頭を使う領域が増えて、ますます狩りは楽しく、力強さダイナミズム溢れる柔軟フレキシブルなものに進化した、と思える。


 ただその反面、アイテムポーチの容量と格闘しながら「調合の書は1冊に抑えておくか……? ちょっと成功率下がるけど……」みたいな葛藤が消えた事に、ホンの少しだけ寂しさがあったりもする。
 そこは全盛期をPSP期のモンハンと定義した旧いタイプのガンナー特有のノスタルジィだと個人的には解釈しているんだけれども。


 とはいえ、まぁ、そうした経験があったからこそ「一発の重み」を感じて丁寧に弱点部位を狙おう……という心構えの部分であったり、マルチプレイをするなら弾切れを理由にキャンプに戻るというのもテンポを削ぐだろう、という事で調合素材の持ち込みを欠かさない事だって悪い事ではない。

 時代は間違いなく変わったとはいえ、経験や技法の全てが死んでしまった訳ではないんだ。と、自分に言い聞かせながら、現代には現代の狩り方がある事を理解した上で旧い時代の心構えや技法を活かす……なんて遊び方も悪くはないかな、と思ったところで、このnoteを残しておこうと思った。

 

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