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エチオピアコーヒーを知るための前情報

 私はエチオピアのコーヒーが大好きです。
コーヒーは国によって味が違うということを知った頃からエチオピアだけは「これ好きかも」と感じていたと記憶しています。
(逆にいうと他の味はほとんどわからなかった、、、)
なので、自分が焙煎するにあたってまずはエチオピアコーヒーを理解したい。自分がコーヒーを好きになったエチオピアを表現したいと考えるようになりました。

エチオピアってどんな国


アフリカの北東部に位置する内陸国で標高は1,750~2,200mと高く、水資源も豊富です。
人口は1億4千万人とアフリカ2位。(1位はナイジェリアで2億人越え)
珈琲生産に適した土壌が広がり、国民の1割以上がコーヒー産業に関わっているとされています。
生産量は世界で第7位の26万tほどですが、アフリカ内では1位で、その半分以上が国内で消費されているのが大きな特徴です。
また、エチオピアでは複数人でコーヒーを楽しむ「ブンナ(コーヒー)・セレモニー」という風習が根付いており、コーヒーが深く風習と結びついています。

⚪︎エチオピアの歴史

紀元前10世紀のシバの女王とソロモンの子、メネリク一世を伝承上の国家の起源としており、、、、
とこちらはすみませんちょっと難解すぎてスルーします、、、
それでも個人的に覚えておきたいのは

・エチオピアは植民地化されなかった唯一のアフリカの国。
1896年のアドワの戦いで、エチオピア帝国はイタリア王国に対して勝利し、侵略を阻止した。(20世紀の帝国主義時代において、有色人種が白人西欧列強の侵略に打ち勝った例は稀で日露戦争、ベトナム戦争と並んでこの戦いを挙げられる)
・古くからキリスト教が広まり、エチオピア正教会が国内で最も大きな宗教的影響を持っている。ただイスラム教など他の宗教も広く受け入れられていいる。
・エチオピアの領土だった海に面したエリトリアが独立したので内陸国となった。(港は隣国ジブチを使っている)

⚪︎エチオピアの地理

エチオピアは地理的に多くの国と国境を接しており、その近隣諸国との関係は様々です。
この地域は『アフリカの角』と呼ばれ、国境紛争や内戦、治安の懸念が存在するとても複雑な地域。
歴史的にはエリトリア・エチオピア戦争やソマリア内戦が代表的。
テロや海賊活動も多く、難民・移民問題も顕在化しています。

以下周辺諸国とエチオピアの関係をさっくりと。

  1. エリトリア:

    • 長らく敵対的な関係が続いていたが、2018年にエチオピアの新しい首相が就任し、和解プロセスが進展した。国境が再開放され、和平合意が締結されました。

  2. スーダン:

    • 長らく国境紛争がありましたが、2005年にスーダンとエチオピアの間で和平協定が締結され、状況は改善しました。

  3. ケニア:

    • ケニアとは積極的な協力関係にあり、経済的な連携や国際的な協力を進めています。

  4. ソマリア:

    • ソマリアとは地域的な緊張や紛争が存在するものの、エチオピアはソマリアの安定化や対テロ戦争などにおいて協力しています。

  5. ジブチ:

    • ジブチとは地理的に非常に近く、経済的な協力や港湾利用に関する合意があります。ジブチの港を利用することでエチオピアの陸上交通を効率化し、貿易を促進しています。


⚪︎国旗のデザイン


エチオピアの国旗は19世紀末から10回以上変遷しておいますが、緑、黄、赤の三色は変わっていません。
これはエチオピアン・カラーとして知られ、緑は肥沃な土地、黄は平和・民族・宗教の調和、赤は国土の防衛のために流された血を象徴しています。
国旗の中央には1996年に採用された国章があり、光線を放つ金色の五芒星がデザインされています。
エチオピアンカラーはラスタカラーの原型とも言われ、ジャマイカのレゲエミュージックにも関わっています。

⚪︎ラスタファリアニズムとエチオピア


ジャマイカの黒人たちは長くイギリスの支配に苦しめられていました。
1930年頃マーカス・ガーヴェイというアフリカ系民族主義者が「ハイレ・セラシエ1世が皇帝になれば、アフリカが解放される日は近い!」と予言をしてその後実際に皇帝に即位。
するとハイレ・セラシエ1世、さらにエチオピアの地を崇拝する人たちがジャマイカにたくさん生まれます。
「俺たちはバビロン (権力、お金にまみれた西洋文化)を抜け出して、いつかザイオン (故郷アフリカ)へ帰ってやるんだ!」
という精神的な拠り所となった運動がラスタファリアニズムと言われてレゲエミュージックの中でも頻繁に歌われています。


とここまでエチオピアについて調べてきましたが、ちょっととっ散らかりました。
個人的にはエチオピアはアフリカで植民地にならなかった国であること、珈琲の起源であること、ジャマイカの黒人たちの希望の地であったことなどがとても面白かったです。

私はアフリカのこと、全然知らないし興味がなかったですがエチオピアコーヒーについて調べるうちに隣国のことも含め少しずつですが興味が出てきました。

一杯の珈琲からアフリカの地理と歴史、人類の闇の部分との戦い。世界の歴史に繋がっていくのはとても面白いですね。
そして昨年末にはエチオピアがデフォルトに陥ったというニュースも出てきました。
エチオピアの今後も注目していく必要がありますね。


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