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『デリバリー』 別府ブルーバード劇場 凱旋上映、舞台挨拶参加レポ


Twitterでまとめていたモーメントの移行分です。
時間がある時
やる気になった時
時系列さかのぼりながら、ゆるゆる移して行こうと思います。

今回は『デリバリー』の凱旋上映、舞台挨拶参加レポ。

7月13日、14日、別府ブルーバード劇場で『デリバリー』の凱旋上映があり、室賀厚監督、鈴木つく詩さん、長濱慎さん、中原翔子さんの舞台挨拶に参加したのでレポをまとめました。




初日舞台挨拶

去年の11月、Beppuブルーバード映画祭でワールドプレミアのあった
『デリバリー』
舞台挨拶有りの凱旋上映が別府ブルーバード劇場にて決定。

映画祭の時も
これでもかっ!
と上映後、登壇者が続々と登場し、本作品への熱い思いを受け取ったが、今回も初日舞台挨拶は、監督含め4名の登壇。
かなり豪華。

初日の舞台挨拶は上映後に行われ、室賀監督は、東京、大阪、別府、と舞台挨拶を休みなく続けてるとのこと。
登壇者圧巻です。

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デリバリー凱旋上映、舞台挨拶へ駆けつけてくれた感謝の意味も込めて、登壇者の紹介が終わったタイミングで、司会の森田真帆さんからの
「せーのっ!」
をきっかけに、劇場全体から
「おかえり」
のコールを行った。

初日の舞台挨拶は、とにかく長濱慎さんのボケと、鈴木つく詩さんの天然振りが爆発。

長濱さんは
「おかえり」コールに対して
「ただいま!」と返すところを
「おかえり!」と自信満々で返していた。
会場からは
「違う、違う」と総ツッコミ!
計算なのかっ? 計算なら、かなりのキレ者。

鈴木つく詩さんは、とにかく説明が直感的、そして擬音。
銃の扱いについての話題で
「カチャッ、カチャッって2回するのが大変で…」
それがトリガーなのかスライドなのか、所作の説明は一切なし。
「いいんですよ、カチャッ、カチャッで」
横でフォローする室賀監督。
劇場内に広がる笑い声。
またエンドロールに、鈴木つく詩さんが歌った
『ISLAND』
が流れるのだが、その話題を振られ、素で曲名を間違えていた。
自分で作詞した歌なのに! またその間違え方が絶妙。
鈴木さんの名誉のため、どのような天然を発揮したかは、差し控えさせて頂きます。

ただ、この天然振りを目の前にすると、鈴木つく詩さんの役者として発揮する集中力はかなり高いのではないかと感じた。
論理的に理解することを飛び越して、役そのままになり切る。
そういう表現をする女優さんかなと、憶測するのだった。

舞台挨拶は、皆様の作品への熱い想いと、昨今の映画制作の厳しさを感じさせるものだった。
特に原作付きの作品が増える中でのオリジナル作品を上映することの難しさが話しを聞きながら感じた。
結構、色々話し倒してもらえたと思う。

初日そろそろ終わりかなって頃に劇場が暗転する。
後ろからはケーキが登場。
登壇者、中原翔子さんの29歳(!?)の誕生日が7月9日で、劇場側が準備してたようだ。
劇場全体で「ハッピーバースデー」の合唱。

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舞台挨拶後は、パンフレット購入者との撮影サービス。
パンフレット、しっかりした作りで500円は安い!
鈴木つく詩さんが、明日は帰京されるので迷わず購入。


ご本人に直接聞いたこと

ここからは、直接ご本人に伺った話しをまとめてみたいなと。

室賀監督に
『デリバリー』
は脚本も担当されているので
「どの段階で、画コンテを切られますか?」
と質問してみた。

「以前は画コンテ切っていたが、最近は切りません」
との回答。予想はしていたが、やはり驚いた。

画コンテを切ると、その狙い通りに撮影することが、優先されてしまうとのこと。近くにいた長濱慎さんも
「役者としても画コンテがあると、芝居がロボットみたいになってしまって、狙わない方が役者としてもやりやすい」
と言われ、確かに型通りにさらう感はあるかもと納得。
もう1つ驚いたのが、自分の中で『デリバリー』で1番印象的なシーン
熊谷真由さんの出演シーンが急に追加されたシーンだったとのこと。

元々脚本にはなく、流れ的にこのシーン欲しいよねと、急遽キャストも探したとか。
画コンテ切って狙って作ってたら存在しなかったシーンだったのか。
しかし、画コンテを切らずに驚く訳がある。
熊谷真由さんがツイートしている『デリバリー』の撮影時の写真で、室賀監督自ら録音部になり、マイクを捌いている写真があったからだ。
普通、監督はカメラの横について、じっくり撮影を観ているものだと思っていた。
カチンコも打っていたそうで、撮影しながら監督以外の仕事もする。
どんだけ撮影時、頭の中フル回転してるのか
編集や完成時の作品像をイメージしつつ、追加撮影が無いようにカットを組み立てなければいけない。それをコンテ無しで行うなんて、経験だけでは片付けられないと驚愕。

作品の内容にちょっとだけ触れますが、熊谷真由さんの演じた杏奈は、非常にツボにハマるキャラで、幼少の頃観ていたルパン三世なんかで、キーボードをカチャカチャさせながら、システムを突破する悪役の姿に憧れてました。
また、杏奈のキャラを立てるためだと思うが、チュッパチャップスを咥えており、それがシステムやプログラミングのような頭脳労働に集中すると、脳の栄養源である糖分を無性に摂取したくなるという論理的に当てはまっている設定で、非常に素晴らしかったです。

長濱慎さんは、結構腕も太く、鍛えてるんじゃないかなと思い
最近気になっている役者の身体作りについて伺ってみた。
長濱さん自身は、以前は週5でジムに通うほど鍛えていたそうだが、今は鍛えていないとのこと。
鍛えている頃、つい麻痺して鍛え過ぎたりしなかったのだろうか?
長濱さん的には、役者としてどうその役に接するかを大事にしていて、身体作りのような外面から役を作っていくのか、内面から役を作っていくかの差で、役者それぞれの考え方によるのではとのこと。

内面から役作りをするという基本的なことを忘れてたなぁ、と話しを伺い改めて思った。
内面から役作りをする。
まさに『デリバリー』で中原翔子さんの役がそれに当てはまり、役に対して中原翔子さんの外見的な違いはないので、納得のいく答えだなと腑に落ちた。
長濱慎さんの役者としての姿勢、取り組み方も感じられ、すごい貴重な会話だった。

それと、長濱慎さんと話して嬉しかったこと
「小林靖子さんの脚本が好きなんですよ」
と伝えると
「靖子にゃん?! よく食事に行くんだよ。つい最近も一緒にご飯食べたよ」
実際に身近な人から『靖子にゃん』って呼ばれているんだと改めて感じ、実態のなかった脚本家『靖子にゃん』がちゃんとした存在となり、ジーンと来ました。


2日目舞台挨拶

2日目の舞台挨拶は、上映前に行うとのこと。
なんと、搭乗するはずだった飛行機が欠航になり、急遽、搭乗便の変更のためらしく、やむ無し。
前日のように、パンフレットへのサインは、上映前に対応とのことで、早々と登壇者皆様、劇場に揃ってました。

その日は、劇場の方からクラッカーを全員に配り、登壇者のお出迎えを画策。
「おかえり」コールの後
クラッカー、パン! の流れを予定。

登壇後、森田さんの
「せーの」
をきっかけに、一斉にクラッカー。
2つの動作をお願いするのは、かなりハードルが高いということを
学びました。

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舞台挨拶初日は、比較的年齢層の高い観客が多く、普段の舞台挨拶、トークの進行で、問題なく進んでいた。
舞台挨拶2日目は、最前列に小さいお友達が3人。
女の子、男の子☓2 が明らかに長濱慎さん目当てで参加していた。
小さいお友達が、後々、ボディブローのように効いてくる。
2日目は、室賀監督、長濱慎さん、中原翔子さん3名で登壇。
昨日と同じ調子で舞台挨拶のトークを進めていく。


『デリバリー』では、監督が録音部の仕事もしていた事。
中原翔子さんも空いた時間、衣装チェックを行っていた等、トークが進行していく中、少しづつ異変を感じ始める。
司会の森田真帆さんが、質問を長濱慎さんに集め始める。
ちょっと質問集中してないかと思った頃。
明らかに小さいお友達が落ち着きを失い、トークショーに飽き始めていた。

最初、長濱慎さんに
「明~」
とか声援を飛ばしていたようなので、トッキュウジャー好きなんだね。
ヒーローショーのような司会に、切り替える訳にもいかず
(たぶんそのような器用さを森田さんに望めない)
せめて長濱さんへの質問を多めにして、小さいお友達に興味を持ってもらおうと思ったのだろうか。
だが、長濱さんへの質問から中原翔子さんへ質問が移った時
ハッとした。

小さいお友達は、あの中原翔子(あえてここは呼び捨て)演じる北斗麗未をその両目に焼き付けることになる。
トッキュウジャーが大好きな君達に、あの恐怖に耐えられるのだろうか?
おじさんでも恐ろしかったあのシーンに。
帰って怖い夢を見ないことを祈る。
ちゃんとトイレに行けるかな?

もう踏ん切ったのか、司会の森田真帆さんが、室賀監督に
「別府で映画を撮るとしたら、どんな映画を撮りますか?」
と質問。
おそらく、自分が聞きたい質問で、別府を舞台にした映画を形にしたいと、フツフツと野望を燃やしているのであろうことがこちらにも伝わってきた。
「別府には地獄(観光名所)があるので、それに絡めて映画を作りますかね」
という答えに森田さんノリノリ。
確かに、地獄という名所の響きと、室賀ワールド
親和性は高い気がする。

長濱さんと中原さんには
「今後、どういった役をやってみたいか?」
という質問に、長濱さんは
「かなり悪い役をやってみたい。爽やかで好青年役が多いので」
自分で爽やかで好青年って言うか!
とツッコミを入れながらも、室賀作品で悪役を演じて欲しいと森田さん。

中原さんは
「別府湾から登場してみたい」
との答えに
「ゴジラじゃないですか!」
と長濱慎さんがツッコミ。
大分には、地方怪獣がいるので、それと戦ってみたいと。
「あぁ、『ブドン』ですね」
と森田さん。
『ブゴン』ですけど…

中原さんの別府湾登場で、上手く締まったトーク。
最後はサイン入りポスターを1名プレゼントで、劇場内のジャンケン大会。
その後、全員で撮影。
小さいお友達の暴走もなく、2日目の舞台挨拶も終了しました。
初日、2日目と、登壇者の皆様、お忙しい所ありがとうございました。

2日目の上映時にちょっとした発見。
上映中、小さいお友達は、北斗麗未のシーンで泣き出すこともなく
ホッとする。
だが、オーダー2、神林斗聖さん演じる島内亮介が、最後の最後、かなりの修羅場に巻き込まれるシーンで、小さいお友達の1人の男の子が
「早く、逃げろぉーーーーーー!」
と絶叫。

11月の映画祭でのワールドプレミア。
昨日の凱旋上映。
2回『デリバリー』を観たが、この視点で観たことは無かったと改めて感じ、子供の感情移入した目線って凄いなぁ、と驚きました。
あのシーン、劇場で笑いはあっても、本気で亮介に声援を送る人はいなかった。子供心を忘れてました。

子供が夢中で
「早く、逃げろぉーーーーーー!」
と絶叫し声援を送る
『デリバリー』
やっぱり面白い作品なんだなと改めて思いました。
全国に広がることを、どんどん上映館が増えることを、願っております。

デリバリーとは関係ないのですが
最後に、長濱慎さんと話した時の続き。
役者の身体作り、小林靖子にゃんが好きなこと、特撮が好きなこと
を話している時
「横浜流星もアクション凄いんだよ」
って話しになりました。
流星くんが、空手をやっているのは知っていたので

自「空手やってたんですよね?」
長「世界チャンピオンだよ」
自「彼、細いのに凄いですね」
長「あいつ、脱いだらバッキバキだからね」

という会話をした後日
『あなたの番です』
でのアクションシーン。

流星、半端ないって!

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