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ソーシャルメディア駐在所論

Ⅰ.はじめに

 近年、ソーシャルメディア(注1)と呼ばれるwebサービスが爆発的なブームを巻き起こしている。

 我が国においては、Twitter(注2)やFacebook(注3)の利用者が急増し、平成23年度版情報通信白書(注4)ではソーシャルメディアの利用者が回答者の42.9%に達している。ソーシャルメディア利用者の中で、Twitterの利用者は50.0%と高い割合を占めている。


 このようなTwitterの普及を受け、多くの企業がTwitterを新たなマーケティングのツールとして利用することに関心を寄せている。


Ⅱ.研究の背景

 ソーシャルメディア、特にTwitterの普及に伴い、国及び地方公共団体等の公共機関によるTwitter利用が増加している。


 そのような流れの中、警視庁犯罪抑止対策本部(以下、「犯抑」という。)では、平成24年11月1日から警視庁として初めてTwitterの利用を開始した。これは、同月に実施された「振り込め詐欺撲滅月間」に合わせて、従来、警察のメインターゲットであった高齢者に対する広報啓発には限界があり、高齢者を取り巻く家族や地域コミュニティへのリーチを獲得する必要があると判断したからである。


 筆者は、犯抑のTwitterアカウント(@MPD_yokushi)開設当初から、その運用を担当している。


 運用開始当初は、Twitterを単なる広報媒体としてとらえ、都内におけるオレオレ詐欺の電話がかかっている情報や一般的な防犯情報などを自動的に(注5)投稿するだけであった。


 そのような「お知らせメディア」的なアカウント運用を行っていたが、フォロワー数が増えず(注6)、マスメディアとしての機能すら十分に発揮し得ていなかった。


 そもそも、ソーシャルメディアとは、インターネット上で展開される情報メディアのあり方で、個人による情報発信や個人間のコミュニケーション、人の結びつきを利用した情報流通などといった社会的な要素を含んだメディアのことをいう。すなわち、ソーシャルメディアは、「コミュニケーションツール」なのであり、それをマスメディアのような使い方をしていたのでは、ユーザーに受け入れられないのも当然であった。


 このような反省から、平成24年11月半ばころから、当初発信していた事件情報や防犯情報に加え、Twitter担当者のパーソナルな内容を含んだ投稿(つぶやき)を織り交ぜることとした。そのようにしたところ、そのつぶやきがTwitter内のインフルエンサー(注7)の目にとまることとなった。そして、それらインフルエンサーがリツイート(注8)をしたことにより、多数のTwitterユーザーに認知され、一気にフォロワーが増えた。(注9)

Ⅲ.研究の目的及び方法

 研究の背景で述べたように、Twitterをお知らせメディアとして利用していた間はフォロワーが増えず、担当者のパーソナルなつぶやきを交えるようになってからフォロワーが急激に増加した。


 その要因をコミュニケーションの変化とそれに伴うマーケティング手法の変遷及び組織マネジメントの転換、日本発祥の交番(駐在所)という警察施設又は制度と関連させて考察し、ソーシャルメディアにおける警察による情報発信の位置づけを探る。

Ⅴ.研究の結果

1 コミュニケーションルネサンス
 マスメディアが発達する以前、人々はどのようにコミュニケーションをとり、情報の伝達はいかに行われていたのか。


 その時代、人々のコミュニケーションは基本的に対面という直接的な方法により行われていた。そして、情報は主にクチコミにより伝達されて行った。そこでは、誰もが情報発信の主体であり、発せられる情報の力に大きな差はなかった。また、情報伝達の速さも人から人に伝わる伝言ゲームのようなもので、ゆっくりとしていた。


 そこにマスメディアが登場し、情報の伝達は一変した。


 情報は、数少ない主体が独占し、そこから一方的かつ大量に発信されるようになった。人々は、情報の受け手としてのみ存在し、情報を発信する術を持たず受動的であった。情報伝達の速さでもマスメディアは個人のクチコミでを凌駕した。


 そこでも対面によるクチコミは相変わらず存在していたが、マスメディアにより発信される情報の洪水の中では、個人のクチコミはあまりにも無力であった。


 個人の情報発信力が相対的に無力化された時代といってよい。


 その後、インターネットという技術の普及に伴い、個人でも世界に向けて情報を発信することが可能となった。さらに、2000年代からは、ブログ(注10)やSNS(注11)、Twitter、facebookなどといったソーシャルメディアが登場し、2010年にはそれらが爆発的に普及し、巨大な資本を有しない市民が容易に世界に向けて情報を発信することが可能となった。そして、ソーシャルメディアの普及は、個人と個人をつなぎクチコミを拡散させることを可能とした。


 ソーシャルメディアによるコミュニケーションは、デジタルなネットワーク内のことではあるが、情報伝達の手段が対面によるかネットワークによるかの違いがあるだけで、コミュニケーションの質や内容自体に本質的な差異はなく、個人対個人のパーソナルなコミュニケーションである。その一方、情報伝達がインターネットを介することから、情報伝達(拡散)の速さと範囲が飛躍的な進歩を遂げた。


 「ソーシャルメディアは何か新しい事態を作り出したのではない。以前から当然のこととして存在していた、顧客同士が影響を与え合うプロセスを加速し強化したのだ」(イスラエル2010)。ソーシャルメディアによりコミュニケーションのあり方がマスメディアが普及する前の形に戻ったにすぎない。


 コミュニケーションルネサンスである。


2 個人のエンパワメント
 今や個人は企業をもしのぐ強大な力を持った。その一例を紹介する。


 九州電力やらせメール事件(2011年)は、個人のソーシャルメディアによる告発が大企業のトップを辞任に追い込んだセンセーショナルな事例である。


 個人の「武器はブログなどのソーシャルテクノロジーだけではない。スマートフォン(注12)を使えば、いつでも、どこでも、個人同士がつながることができる」(バーノフ2011)ようになった。対面のコミュニケーションのように特定の時と場所で会話するという「同期作業」が不要となった。個人は、自分の好きなときに情報にアクセスしコミュニケーションすることができるようになった。時間と場所に制約されないコミュニケーションの場を得て能動的な存在となった。


 斉藤徹(2011)は、「生活者は対話交流の場を得て、能動的存在となった。購買の意向、商品の使用感、電話窓口での顧客対応、店頭での顧客サービス、購入後のトラブルサポートにいたるまで、ありとあらゆる顧客体験が日常的にシェアされる。そして、企業の不誠実な言動は告発される透明性の時代が訪れた」と述べ、個人が能動的な存在となったことの結果として、日常がシェアされるようになったこと、その内容もあらゆることに及び企業の不誠実な言動も告発される透明性の時代になったことを指摘している。


3 マーケティングの変遷
 ソーシャルメディアの技術は、企業と消費者の関係を大きく作り替えた。


 「顧客同士がお互いに与える影響は、どんな強力な販促キャンペーンよりもはるかに大きい。われわれは広告が言うことをうのみにはしない。しかし、信頼できる友達の勧めには耳を傾ける」(イスラエル)。「インターネットは、利用者側に圧倒的に選択権がある世界となっており、マスマーケティングで行われてきた企業から利用者への一方通行の情報の押しつけが非常に難しくなってきている」(澁谷育人2012)。「私たちは、巨額の広告予算で派手なテレビCMを流す会社や商品に、もはや関心を示さない。伝統的なマーケティング・テクニックは、もはや効果を発揮しない。なぜなら、消費者はそういった『自分が望まない情報』をブロックする技術を進歩させてきたからだ」(ハリガン2011)など、多くの論者がソーシャルメディアの出現による従来型マーケティングの限界若しくは終焉を指摘している。


 マーケティングは、1950年代、60年代は製品管理中心の概念であった。1970年代、80年代には顧客中心の概念へと進化し、その後さらに進化して1990年代から2000年代にかけてブランド管理という柱が加わった(コトラー2010)。


 インターネットは、利用者が自由に情報を選択することができる世界であり、従来行われてきたマスマーケティングによる企業から利用者への一方通行の情報の押しつけが非常に難しくなっている。このことについてコトラーは、「企業が打ち出す広告を信頼する消費者は減っている。消費者は新しい信頼できる広告形態としてクチコミに期待している」と述べている。


 このような消費者の意識、行動の変化に応じたマーケティングをコトラーは「マーケティング3.0」と呼んだ。コトラーは、マーケティング3.0について次のように述べている。「マーケティング3.0は企業のPR活動ではない。企業が自社の文化に価値を織り込むということなのである。マーケティング3.0は、マーケティングのやり方が消費者の行動変化や態度変容によって大きく変えられる段階だ。それは消費者がより協働的、文化的、精神的なマーケティング手法を求める、より洗練された形の消費者中心段階である。」


 「グローバル資本主義は、すべての価値を貨幣に換算して評価する風潮を世界中に蔓延させた」(斉藤)。そこでは、個人も数字とみなされ記号化された。ソーシャルメディアは、そのアンチテーゼとして作用した。人々に「共感、信頼、評判、尊敬といった感情をともなった関係性の大切さ」(斉藤)を再認識させエンパワメント(注13)した。


 ソーシャルメディアは、情報の洪水に溺れる個人を救い出した。人々は、ソーシャルメディアにより「知っておくべき情報」をフィルタリングすることが可能となった。「このフィルターは抽出機能だけはない。共感でき情報、逆に反感を感じる情報などを拡散させる拡声器としての機能もあわせ持っている」(斉藤)ことに大きな特徴がある。この拡散という機能がソーシャルメディアの特徴でもあり、クチコミや共感の形成に重要な役割を果たす。拡散は、時に企業が恐れる「炎上」を引き起こすことにもなる。


 ソーシャルメディアの世界においては、我々がマーケティングの教科書で学んだような「4P」(注14)がほとんど役に立たない。消費者は、自分たちのニーズを満たす製品やサービスだけでなく、自分たちの精神を感動させる経験やビジネスモデルを求めているのである。


 すなわち、「マーケティングとは共感にほかならない」(バーノフ)のである。


 このようなマーケティング手法の変遷は、我々にとってチャンスでもある。ハリガンによれば、これらの変化により私たちは三つの「暗黒」から解放されるという。まず、私たちは、財布の大きさ(予算の大小)によって決定される「マーケティングの暗黒」から解放される。さらに、売り込みのために「人々の生活に強制介入しなければならない暗黒」から解放される。最後に「自社を知ってもらうためにはマスメディアに依存しなければならない暗黒」からも解放される。


 マーケティングは、4Pという武器を失ったのではない。自由になったのだ。


 ソーシャルメディアを利用したマーケティングは、「メディア」を介してはいるが、基本的にソーシャル(社交的)であり、店頭での接客と大きく異なるところはない。店頭で顧客に対して一方的に商品やサービスの説明だけを繰り広げるようなことはしない。顧客からの質問があれば待たせることなくそれに応じる。不手際がありクレームがあれば、ただちに不手際を詫びて対策を講ずる。嘘偽りのない顧客第一主義である。


4 共感、信頼の源泉
 今日におけるマーケティングのキーワードである「共感」や「信頼」は、何によってもたらされるのだろうか。


 相手への信頼が何によって導かれるのかという問いに対しては、「相手への能力認知と公正さ認知が信頼をもたらすという、イェールコミュニケーション研究プログラム以来の伝統的な見解が半世紀以上にわたって主流の回答であり続けた」(中谷内2008)。能力認知とは、専門性のことである。専門性は、技術的な知識や能力についての評価によってもたらされる。公正さ認知(注15)は、研究者により様々な変数があげられている。たとえば、「相手への思い」や「誠実さや正直さ」、「透明性」などがある。これらの共通していることは、「信頼を寄せている相手に対して、意図的にひどいことをするつもりはない」(中谷内)という態度であると解することができる。


 この伝統的な見解は、情報の送り手の信憑性に関する研究を出発点としている。そこで重視されていたのは「説得的コミュニケーション」であった。


 これに対して、近年、相手への信頼をもたらすモデルとして主要価値類似性モデル(Salient Value Similarityモデル=SVSモデル)が注目されている。SVSモデルは、人は相手の主要価値が自分のそれと類似していると認知するとき、その相手を信頼すると予測する。


 ここでも、マーケティング手法の変遷と同じように、価値や共感といった精神的な要素が重視されていることに注目する必要がある。


 マスマーケティングが消費者の信頼を取り戻すということは、「われわれが『新しい消費者信頼システム』(注16)と呼ぶものを取り込むことだ。新しい消費者信頼システムは横の関係に支えられている」(コトラー)。大量の情報を一方的に送りつける縦の関係ではなく、共感やクチコミといった横の関係を築くことが今日のマーケティングにおける最も重要な課題であるといえる。


5 ソーシャルメディアがマネジメントに与えた影響
 「『マスメディアの時代』が『会話の時代』になって一番大きな変化は、企業が顧客と接する最前線での迅速な決断がより強く求められるようになったことだろう」(イスラエル)。これは従来行われており、現在でも広く取り入れられている、そして「自明の理」とすら堅く信じて疑わない管理職も多い「指揮命令系統」に基づくシステムと真逆の事態である。


 管理職が従来行ってきたマネジメントや信念がどのようなものであろうと、ソーシャルメディアの時代におけるこの流れを覆し後戻りさせることはできない。「好もうと好まざるとにかかわらずこれを受け入れなければならない」(イスラエル)のである。


 さらに進めて言えば、主要な意思決定の場が末端の現場に移動しただけではない。そこから先、すなわち意思決定の主体が「顧客の手に落ちている」(イスラエル)のである。


 このことは、企業のブランドについても妥当する。企業がブランドをコントロールすることは、もはや不可能に近い。「ブランドは消費者のものであり、ブランドのミッションはもう消費者のミッションになっている。企業にできるのは、自社の行動をブランドのミッションと一致させることだけ」(コトラー)である。


(1)速度の加速化
 一昔前であれば、組織の評判が危機に瀕するような問題が発生しても、組織のコミュニケーション部門には、その事態に対応するための時間が少なくとも1日から2日の猶予があった。その間に、危機対応チームは法務などの関係部署と調整し、あらゆる選択肢を検討することができた。そして、想定問答などの対応原稿を書き万全の準備を整えた上で公の場に出ることができた。その事実がニュースとして出回る頃には、批判の火の手も弱まっていることが多かった。


 ところが今は、「一度ソーシャルウェブで広がり始めた危機に対応するまでに、企業のコミュニケーション部門に与えられた時間の猶予は、1時間もありません。1時間もないどころか、実際にはわずか10分程度かも」(ブランチャード2012)しれない。(注17)


 従来型のマネジメントでは、このような事態にすばやく対応できない。「所定の手続きを経なくてはいけなかったり、部門間の壁に邪魔されたして、どうしても動きが遅くなる」(バーノフ)ことが避けられないからである。


(2)マイクロマネジメントからマクロマネジメントへ
 マイクロマネジメントとは、上司が部下の業務に細かく干渉することをいう。マイクロマネジメントを行う管理職は、業務のあらゆる手順を監督し、意思決定を任せない。


 軍隊という長い歴史を持つ組織のマネジメント手法がこのマイクロマネジメントである。そこでは、従業員の発揮すべき技能がコモディティ化(注18)してしまっていている。個人が数として必要ではあるが交換可能な存在でしかない集団を率いる場合、このマネジメントは強力であるといえる。


 特に日本型組織では、「報告・連絡・相談」(ホウレンソウと略される。)が重視される傾向にある。これが適切に機能していればよいが、往々にして上司が部下の仕事に細かく干渉する結果となり、誰の仕事であるのかも分からなくなるマイクロマネジメントに陥ることがある。


 しかし、エンパワードされた顧客を相手にするためには、現場で顧客と接する従業員に力を与えて、問題解決にあたらせる必要がある。


 日産自動車のCEOであるカルロス・ゴーン氏は、日経ビジネスオンラインのインタビューに対してマネジメント手法に関して次のように述べている。
「まずマネジャーに対してパワー、つまり権限を委譲することがとても重要です。そう、権限委譲です。その一方で、決してマイクロマネジメントをしてはいけない。」(注19)


 このような問題解決の必要性から、みずからの力でテクノロジーを使いこなし、顧客の問題を解決する従業員が現れた。バーノフは、このような従業員をHERO(Highly Empowered and Resourceful Operatives)と呼んだ。「大きな力を与えられ、臨機応変に行動できる従業員」という意味である。


 テレビCMが一方的なモノローグ(注20)であるのに対してTwitterは会話である。しかもきわめて個人的色彩が強い。Twitterのコミュニティにおいて重要とされるのは発言者である個人の信頼性である。マスメディアと会話メディアの本質的な違いは、意思決定がトップダウンかボトムアップかというところに現れる。マスメディアの時代における消費者に対するアプローチは、少数の経営幹部が、会社が発表する情報をすべてコントロールしていた。しかし、会話メディアの時代には、日々最前線において顧客と接している従業員に何をどう伝えるのかという決定権を任せた方が賢明であり、コストの節約にもなる。


 このようなマイクロマネジメントからマクロマネジメントへの転換は、管理職の能動的な意識改革により成し遂げられるものではない。10年前であれば、マスメディアのチャネルを利用して会社の代表として振る舞うことを許された従業員など考えられなかった。それが、現在では「会社で働く人なら誰でも、許可のあるなしに関わらず、会社の代表になることができるようになってきた」(ブランチャード)。そして、こうした変化は一時的なこととして無視することはできず、また、この潮流に逆らいコントロールしようすることも、もはや選択肢にない。


(3)無謬性より誠実さ
 個人の情報ソースがマスメディアからソーシャルメディアへと変化したことは、そこに発信される情報の質も変容させた。


 従来の企業及び行政の広報は、免責条項に溢れ、あいまいで、いかに瑕疵を作らないかという無謬性に重きが置かれていた。それらは「企業語」あるいは「官庁用語」と呼ばれ、もはや一般用語から乖離した人間性すら失われたものであった。


 ブランチャードによれば、「カンバセーション(注21)やコンテンツ(注22)が『人間的』でくだけた感じになっていけばいくほど、その効果はどんどん高まります。反対に、注意深く練り上げられた『専門的』な雰囲気が高まると、本当のコミュニケーションのように感じられなくなるようです。今、企業やブランドのコミュニケーションは、より正直で、現実的で、私的な言葉や雰囲気のあるコミュニケーション環境へと整えていく必要があります。堅苦しくて古臭いプレスリリースやロボットみたいなコピーは、もう役に立」たなくなっている。


 ソーシャルメディアの利用者は、「個人がたまたま一つの組織に属しているからといって、すべての活動において一枚岩のように意見が一致している必要などないことにも気付いている」(イスラエル)。


 消費者は、役所や報道機関のように執拗に情報の完全性を求めない。人は間違いを犯すものであるという前提でコミュニケーションをとっている。その代わり、「彼らが常に求めるのは、素晴らしい商品やサービスであり、真摯で誠実な態度であり、迅速な対応であり、生活者と同じ目線で言動すること」(斉藤)である。ソーシャルメディアの世界では、このような「個人の基準」によりクチコミが形成され、拡散されていく。


 そして、このクチコミの世界では、間違いを犯すことよりも間違いを隠すことやごまかそうとすることが強く非難される。過ちを率直に認め謝ること、しかもこれは迅速に行われなければならない。そうすることによってソーシャルメディアでの感情は沈静化する。Twitterでは、つぶやきの削除を行うことも「都合の悪いことを隠そうとした」として非難の対象となる。


6 犯抑アカウント運用の分析
 Twitterの犯抑アカウントが運用開始後1年で6万人のフォロワーを集めたのは、これまでみてきたソーシャルメディアにおけるさまざまな理論や実践を踏まえたからではない。


 それらは、いわば「後付けの理屈」に過ぎない。たまたま犯抑アカウントの運用が多くのTwitterユーザーの目にとまり、受け入れられた。その原因や背景について、「今になって思えば」というレベルでの検討を加えたものである。


 犯抑のアカウント運用は、もっぱら「肌感覚」によるものである。理論を熟知し、それを実践しさえすれば共感を得られるというものではない。このことをブランチャードは著書の中で次のように述べている。長くなるが引用する。「ソーシャル空間で働くには、知識やノウハウ以上に、非常に特別な種類の人間性が求められます。つまり、複雑な社会環境の中で上手く立ち回れ、リスクやプレッシャーからも逃げず、すぐに怒らないという、本質的な社交的な人間が必要なのです。コミュニケーションの専門家は、内容だけでなく、雰囲気についてまで、コンマ何秒のタイミングで決断できなくてはなりません。マニュアルや上司に頼らなくても、瞬時に顧客サービスモードから、伝道者モードや理性の声モードに切り替えられる能力も必須です。さらにソーシャル空間では、人と関わるのが大好きであることも大前提です。誰にでもできることではありません。ソーシャルメディアが従来のチャネルに浸透し始めたため、厳しい質問や否定的なコメントが押し寄せてきますが、ちょっとしたことで大騒ぎするようなコミュニケーション専門家では、もはや、ブランドや企業のコミュニケーションの中で大衆と対峙する立場にふさわしいとは言えないのです。


 ここに述べられていることは、これまで検討してきたソーシャルメディアを企業や公共機関が利用しようとするときに必要とされる要素が過不足なく列挙されている。「人間性」「社交性」「コンマ何秒の決断力」(=マクロマネジメント)といったことである。


 また、数多い公共機関アカウントの中で、Twitterユーザーに注目され、フォローを獲得し維持するためには、発信するコンテンツにも工夫が必要である。そのようなコンテンツのことをイスラエルは「突き抜けたコンテンツ」と呼んでいる。


 突き抜けることの重要性は、「インターネットを効果的に使うことで、より多くの見込客へアプローチできるわけだが、その分、ライバルとの戦いも熾烈になる。なぜなら、あなたの情報を見込客に公開するということは、世界中の競合他社にも、あなたの情報が筒抜けになるからだ。したがって、徹底的に突き抜けることで、他社が追随できず、差別化が可能となる」(イスラエル)からである。


 さらに、イスラエルは、突き抜けるための戦略をふたつ挙げている。第一の戦略は、市場の伝統的な境界線を踏み越え、代替のアイデアを発想する戦略だ。第二の戦略は、既存のルールが支配する市場の中でも、とにかく、何かしらの「世界一」を目指す戦略だ。


 この戦略は、岡星竜美(2009)が言うところの企画の考え方に通じる。岡星によれば「本当の企画」とは、提案された人が「そう来ましたか!」とびっくりするような「奇画」、「そこまでやりますか!」と愕然とする「鬼画」、「そんなことやっていいんですか!」とびびる「危画」をいう。


 犯抑アカウントが「突き抜ける」ための戦略として執った「企画」は、「マニアック」である。警察という極めて公共性の高い組織のアカウントでありながら、広く一般に受け入れられる可能性の低いマニアックな企画を敢えて採用した。従来の広報スタイルである「すべての受け手にとって『不可』な部分がない」ことを意図的に放棄した。「不特定多数の「マス」を相手にするのではなく、見たい人が見てくれればいいというスタンスを明らかに」(ハリガン)した。
 実際に実施したマニアックな企画を紹介する。


(1)「萌え」イラスト
 最近におけるオレオレ詐欺の手口のトレンドである現金手渡し型犯行に対する注意を喚起するため、「知らない人に現金を手渡さない」と「イヌのお巡りさん」の語感を組み合わせた「テワタサナイーヌ」というキャラクターを設定し、萌えイラストにより製作した。(図1)


(2)ケモノ娘
 テワタサナイーヌは、図1から分かるように犬をモチーフとしている。犬、猫などの動物をモチーフとした女性キャラクターは「ケモノ娘」(注23)と呼ばれるマニアックなジャンルである。


(3)被り物
 テワタサナイーヌは、イラスト設定にとどまらず頭全体を覆うマスクを製作した。このような美少女マスクもまた極めてマニアックな趣味に分類されている。(写真1)


 この他に、他の追随を許さず差別化を図るために執った「鬼画」がテワタサナイーヌを利用した警察幹部へのインタビューの敢行である。これは、フォロワー33,333人を記念して副総監へのインタビュー、同50,000人を記念して警視総監にインタビューを行っている。被り物が警視庁のトップ2である警視総監及び副総監にインタビューを行ったという例は、いまだかつてない。


 バーノフによれば「 公務員のほとんどは、自分に力があるとは感じておらず、臨機応変に行動もしていない。これらの分野では、HEROとその革新的な試みを支援すれば、もたもたしているライバルに差をつけられる」のである。

Ⅴ.考察


 東京警視庁が設置された明治7年、巡査を東京の各「交番所」に配置した。ここでいう「交番所」には、当初は、現在の交番のような施設は置かれておらず、巡査が活動する場所として指定がなされているだけであった。巡査は、交代で屯所(とんしょ)から「交番所」まで行き、そこで立番等の活動を行った。これが交番・駐在所の起源である。


 その後、交番が「派出所」と改称され全国に設置されるようになったのは明治21年のことであり、同時に、「駐在所」も設置された。「派出所」の施設を拠点に交替制勤務を行う警察官と、「駐在所」の施設に居住しながら勤務する警察官が、地域社会の安全の確保に当たるという、交番・駐在所を中核とする現在の地域警察の原型がここに生まれた。


 それから100年以上の月日を経て、平成16年4月1日現在、全国に交番は6,509か所、駐在所は7,592か所設置されている。この数は、全国の市町村数の約5倍であり、正に全国津々浦々に交番・駐在所が設置され、地域住民の生活に密着した警察活動の拠点となっている。(注24)


 警察は、交番・駐在所という施設を通して、ソーシャルメディアはおろかインターネットすらなかった明治時代から地域コミュニティに入り、住民とのコミュニケーションを図ってきた。そして、その制度や精神は、マスメディアの発達によるパーソナルコミュニケーションが相対的に力を失っていた時代においても連綿と受け継がれてきた。


 交番・駐在所では、日々住民と直接接している。そこでは、事件や事故、相談ごとなど様々な事象が舞い込み、いずれもその対応に即断即決が求められている。すべての事象で第一線警察官に独自の判断を行う権限が与えられているわけではないが、相当数の事象は現場の警察官の判断に委ねられている。


 住民との接点で住民に貢献するための権限を与えられた警察官。これはバーノフが言う「HERO」にほかならない。新しいテクノロジーを活用するという要件からは外れるが、それはHEROの定義の中でさほど重要なものではない。


 つまり、警察は明治時代からHEROが活躍している組織である。


 コミュニケーションルネサンスの項で述べたように、ソーシャルメディアにおけるコミュニケーションは、ソーシャルメディアという技術を用いているという点を除けば、人びとが古くから行ってきた対面による個人対個人のそれである。


 コミュニケーションという側面からみたとき、ソーシャルメディアの性質と交番・駐在所という制度は、きわめて親和性が高い。また、警察には市民との直接的なコミュニケーションに関する長い伝統に培われたノウハウとマインドがある。


 警察のTwitter利用については、イスラエルが「ツイッターが広まりつつある領域として、2番目に取り上げるのは警察組織だ。まだ初期段階ではあるが、急速に広まりつつあるようだ。間もなく、市民と公共の安全を守る警察とが相互理解をするために、ツイッターで対話を始めることになるだろう」と述べ、警察分野でのTwitter利用が拡大するであろうと予測している。


 市民と直接に接する機会が非常に多い警察がTwitterを利用することは、ごく自然な流れであり、必然であったとすら言える。これは、平成25年警視庁重点目標の基本方針の一節である「住民の思いを知り息吹を感じ」という行からも読み取ることができる。


 このことを犯抑アカウント宛のメンション(注25)で端的に指摘したユーザーがいた。


「(犯抑)のツイートは大都市東京を管轄する警視庁らしく無い。えらく人間臭く、身近な感じなのだ。村の駐在所さんの様な感じ。駐在さんが近所の顔見知りとして地域にとけこむ様に、らしく無い警視庁の試みがネット空間へととけこみ、互いに良き隣人となれると良いね・・・・」

 このツイートは、これまで長々と述べてきたことをわずか120文字あまりで言い尽くしている。

 Twitterで利用できる文字数には制限がある。したがって、Twitterでは、非常に簡潔で単調直入な言葉が用いられる。虚飾を排した率直な表現により、市民と公共機関が共通の言葉で交流することができるようになる。


 ソーシャルメディアの中で活動する警察官は、警察という組織を代弁する広報担当者ではない。交番や駐在所の「お巡りさん」そのものである。お巡りさんは、市民との会話にその都度上司の決裁を仰がない。ソーシャルメディアでも同様に考えることが必要である。


 警察は、明治以来続く交番・駐在所という制度のマインドをもっている。ソーシャルメディアという空間の中においても、そのマインドを活かし市民と良好なコミュニケーションを図るのに最も適した組織である。


 ソーシャルメディアのパーソナルな側面から考えると、交代制勤務により勤務員が入れ替わる交番というより、ひとりの警察官が日夜そこに寝泊まりしながら地域とコミュニケーションを図っている駐在所に近い機能を有しているといえる。


 これが「ソーシャルメディア駐在所論」である。

Ⅶ.今後の課題

(1)マイクロマネジメントとの調和
 警察は、軍隊型の組織でありマイクロマネジメントが効果的に作用する場面が多い。組織の特性上、それはやむを得ない。


 「HEROを率い、マネジメントするという仕事は一筋縄ではいかない。新しいことをしようとする者は秩序を乱す。HEROのアイデアはほかの従業員にとっては、不愉快で脅威に映るかもしれない」(バーノフ)。これは当然起こりうる反応である。


 ソーシャルメディアを従来型の広報媒体であると考えれば、ソーシャルメディアといえども組織の看板を背負って発言する以上、それは組織の公式な広報となる。しかし、ソーシャルメディアは、従来の広報に対する理解の範疇を超えるコミュニケーション技術である。広報に対する理解と実践にコペルニクス的転回が必要となる。これを解決するためには、ソーシャルメディアの本質に対する理解を得る努力が必要である。


(2)「悪意の中に飛び込む必要はない」の克服
 Twitterを含めたソーシャルメディアの中には、警察に対する悪意に満ちた発言や動画などが山ほどある。ソーシャルメディアを使い始めることにより、自分たちの悪いことばかり言われたらどうするのか、あるいは、なにも自分から悪意の中に入って行く必要はないといった考えもある。


 しかし、悪口はすでに言われている。それは、我々がソーシャルメディアに入って行こうが行くまいが関係なく言われていたことであり、これからも言われ続ける。ソーシャルメディアがあるから悪口が増えるわけではない。たとえソーシャルメディアが存在しなくても悪口は言われている。それがソーシャルメディアによって顕在化したにすぎない。


 また、このような「臭いものには蓋をする」という考え方が通用しないのがソーシャルメディアである。都合の悪いことを隠そうとしたり、ソーシャルメディアの中で起きていることから目をそらしていると、かえって事態を悪化させることになる。


 我々は、悪口を聞くためにソーシャルメディアに参加するのではない。むしろ、自分たちについてどのようなことが言われているのかを聞かないことの方が不利益である。ソーシャルメディアを使えば、否定的なコメントや不満が出てくると、すぐにそれを見つけることができる。それに対して迅速に対応できれば、否定的な感情を最小限にとどめることが可能となる。


(3)検証
 Twitterの活用によりどれだけの共感を得ることができたのか。これには、大川陽聡ら(2012)による「Twitter上で共感を生み出すツイートの性質に関する考察」などの先行研究がある。


 このような「共感」を定量化して測定し、Twitter利用の効果を把握するため、警察庁の科学警察研究所犯罪行動科学部犯罪予防研究所(注26)と共同した研究に取組みたい。

【参考文献】
・シェル・イスラエル「ビジネス・ツイッター 世界の企業を変えた140文字の会話メディア」日経BP社、2010年
・ジョシュ・バーノフ、テッド・シャドラー共著「エンパワード ソーシャルメディアを最大限活用する組織体制」株式会社翔泳社、2011年
・斉藤徹「ソーシャルシフト これからの企業にとって一番大切なこと」日本経済新聞出版社、2011年
・澁谷育人「ソーシャルシフトを用いたクチコミマーケティングの研究」文教大学情報学部経営情報学科幡鎌ゼミナール卒業研究、2012年
・ブライアン・ハリガン、ダーメッシュ・シャア共著「インバウンド マーケティング 見込客を引き寄せ、永久顧客にする次世代マーケティング戦略」すばる舎リンケージ、2011年
・フィリップ・コトラー、ヘルマワン・カルタジャヤ、イワン・セティアワン共著「コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則」朝日新聞出版、2010年
・中谷内一也「リスク管理機関への信頼:SVSモデルと伝統的モデルの統合」社会心理学研究第23巻第3号、2008年
・オリビエ・ブランチャード「ソーシャルメディアROI ビジネスを最大限に伸ばす、リアルタイム・ブランド戦略」株式会社ピアソン桐原、2012年
・岡星竜美「キラリ★開眼物語 明日から企画のホープと呼ばれる本」文芸社、2009年
・大川陽聡、高間康史「Twitter上で共感を生み出すツイートの性質に関する考察」人工知能学会第2回情報アクセスと可視化マイニング研究会、2012年

【注釈】
(1)(IT用語辞典e-Words)http://e-words.jp/w/E382BDE383BCE382B7E383A3E383ABE383A1E38387E382A3E382A2.html(2013年10月24日閲覧)
(2)https://twitter.com/
(3)https://www.facebook.com/
(4)http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h23/html/nc232310.html(2013年10月22日閲覧)
(5)いわゆる「bot」によるつぶやきの投稿をいう。
(6)平成24年11月1日から同月8日までのフォロワーは、約150名であった。
(7)オンライン上の大勢の人に影響を及ぼすことができる人物。
(8)Twitter上において、他の誰かのツイートを再投稿すること。Twitterのリツイート機能を利用すれとすばやくツイートを共有できる。https://support.twitter.com/articles/229621-rt(2013年10月23日閲覧)
(9)平成24年11月9日から同月11日までの間に、フォロワーが約150名から9,500名に増えた。さらに、同月12日から平成25年4月10日までの間に28,000名となり、4月11日から13日までの間に45,000名へと増加した。
(10)個人や数人のグループで運営され、日々更新される日記的なWebサイトの総称。内容としては時事ニュースや専門的トピックスに関して自らの専門や立場に根ざした分析や意見を表明したり、他のサイトの著者と議論したりする形式が多く、従来からある単なる日記サイト(著者の行動記録や身辺雑記)とは区別されることが多い。(IT用語辞典e-Words)http://e-words.jp/w/E38396E383ADE382B0.html(2013年10月23日閲覧)
(11)ソーシャルネットワーキングサイト(Social Networking Site)人と人とのつながりを促進・サポートする、コミュニティ型のWebサイト。友人・知人間のコミュニケーションを円滑にする手段や場を提供したり、趣味や嗜好、居住地域、出身校、あるいは「友人の友人」といったつながりを通じて新たな人間関係を構築する場を提供するサービス。(IT用語辞典e-Words)http://e-words.jp/w/SNS.html(2013年10月23日閲覧)
(12)個人用の携帯コンピュータの機能を併せ持った携帯電話。(IT用語辞典e-Words)http://e-words.jp/w/E382B9E3839EE383BCE38388E38395E382A9E383B3.html(2013年10月23日閲覧)
(13)個人や集団が自分の人生の主人公となれるように力をつけて、自分自身の生活や環境をよりコントロールできるようにしていくこと。(障害保健福祉研究情報システム)http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/glossary/Empowerment.html(2013年10月24日閲覧)
(14)製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、プロモーション(Promotion)の4のつマーケティング・ツールを活用し、標的顧客(市場)に受け入れられる組み合わせを検討し、戦略的に販売強化を図ろうとする考え方。この4Pを組み合わせることを「マーケティング・ミックス」という。
(15)「動機づけ認知」とも言われる。
(16)コトラー(p58)を参照のこと。
(17)UCC上島珈琲のケース:UCCは、2010年に実施したTwitterを活用したキャンペーンにおいて、自動でつぶやくbotと呼ばれるソフトウエアを用い、キャンペーンに関連したキーワードをつぶやいた大量のユーザーへ一方的にメッセージを送りキャンペーンサイトへの誘導を行った。これが、メッセージを受け取ったユーザーにスパムと映り、フォローしていないアカウントからプロモーション的なメッセージが送りつけられてくる上、複数のアカウントが稼働していたため、UCCを偽装したスパムbotではないかとのつぶやきが投稿された。この投稿がインフルエンサーにより拡散されたこともあり、キャンペーン開始から1時間も経ずしていわゆる「炎上」状態に陥った。
(18)所定の製品カテゴリーにおいて、品質、機能、形状などの競争における差別化特性が無くなり、顧客からすると製品に違いを見出すことのできない状態。
(19)http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20110720/221565/?P=2&mds (2013年11月2日閲覧)
(20)一人芝居
(21)「会話」「対話」
(22)内容、中身という意味の英単語。メディアが記録・伝送し、人間が観賞するひとまとまりの情報、すなわち、映像や画像、音楽、文章、あるいはそれらの組み合わせを意味することが多い。(IT用語辞典e-Words)http://e-words.jp/w/E382B3E383B3E38386E383B3E38384.html(2013年10月23日閲覧)
(23)(ピクシブ百科事典)http://dic.pixiv.net/a/%E3%82%B1%E3%83%A2%E3%83%8E%E5%A8%98(2013年10月23日閲覧)
(24)平成16年度版警察白書から引用
(25)特定の「@ユーザー名」を含むツイート。
(26)http://www.npa.go.jp/nrips/jp/index.html

 この記事は、2013年にイベント総合研究所発行の論文集に寄稿したものであり、内容は当時のものとなります。

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