見出し画像

8話-上には上がいる〜誰でも出来ることをしてきただけ

長尾のボクシング初試合は負けた。

2ラウンド レフリーストップ負けだ。





愛する森本はどうだろうか?

試合開始のゴングと同時にいつもの森本スタイルで相手を攻めいていく。

ボクシングには基本動作があり、その基本を派生に
大きく分けて3つスタイルがある。

①ファイター
自分から仕掛けてどんどん行くタイプ
森本・幕内一歩(マンガ)・京口・八重樫・畑山
②ボクサータイプ
長尾・ボルグ(はじめの一歩)・井上尚弥
③アウトボクサー                             宮田くん(はじめの一歩)・メイウェザー


この様に分かれることになる。



森本はファイター型でどんどん攻めて行っていた。

しかし相手は全国チャンピオン。

圧倒的に強かった。

そして森本は何ラウンドだったか忘れたが、

長尾と同様にレフリーストップ負けになってしまった。


全国チャンピオンはまず試合始まる前からのオーラから違う。

強者の空気がムンムンだった。

余裕があるというかなんというか。

俺は今でもカッコいいなと思う人は余裕はある人だ。

正確に言えば、大きなことを成している人で余裕がある人。

そんな男に今でも近づいていきたい。


次の日、帰る前に俺が負けた選手の決勝戦を観に行った。

上林(広島)vs清水(岡山)だった。

なんと2ラウンドまで一方的にボコボコにされていた。そして2ラウンド、レフリーストップ負けで終わった。

なんと結果は、



清水くんの圧勝だったのだ。

(その後、ロンドンオリンピック銅メダリスト)
(現在東洋太平洋フェザー級チャンピオン)
(井上尚弥と一緒な大橋ジム)



上には上がいるなぁと思って帰った。

この時、日本一になる!という目標は諦めてなかった。

まず自分がやるべき事は
負けた上林に勝つこと。
上林以上に実力をつけること。

自分の練習を再開する前に、自分と上林の違いをノートに書きだした。

俺は勉強ができないので、頭で考えをまとめる能力が少ない。
今でも必ずノートを鞄の中に入れてて、気がついたこと考えた事はノートに書き出している。

このおかげでこれからのビジョンや自分がほんとに思っている事は何なのかということがわかりやすく抽象的に見ることができる。

もっと正確に言えば分解することができる。

頭でわかっているようなことをわざわざノートに書く。その繰り返しをして脳の中で余白を増やしていくんだ。



もし自分がある程度勉強できていたら、このようにノートを書く事はしなかったかもしれない。


最初から「俺覚えれないからノート書こっと」
というノリだった。


負けた次の日から練習をした。


サンドバックをただ単に打つのではなく、試合で負けた上林を思い出しながら打ちまくった。

シャドーボクシングはウォーミングアップが終わった後、試合形式で頭の中で鮮明にイメージしながらシャドーボクシング行った。

これがびっくりするぐらいしんどい。

この頃からシャドーボクシングをより試合をイメージしてクオリティを上げていくことになる。


そもそもシャドーボクシングのクオリティーとは

①試合の緊張感を再現すること
②相手にパンチが当たり、倒すチャンスの場合
③ダウンと取った、取られた時の対処法

このクオリティーシャドーボクシングのおかげで、今後の試合にダウンをとられた場面はいくつかあるが、冷静に対応することができた。


ボクシングはシャドーが命だと今でもジムを経営していて思う。

シャドーでできたことは他でもできる可能性高くなる






一応、鳥取県代表ということで、インターハイ出場することになる。

フライ級 赤川くん
(現在ワンバランスボクシングジムの会員さん)
バンタム級 長尾
(現在ワンバランスボクシングジム代表)
フェザー級 森本
(現在ワンバランスボクシングジムトレーナー)
ライト級 原田
(北条ボクシングジム)あんま絡みがなかったので、素性知らない笑。次回のインターハイで仲良くなるメンバー


中国大会後もすぐに練習を再開した。



初のインターハイ出場。広島の上林にリベンジだ!ということだけを胸に挑むぜ!



そのまま優勝したるわーーーーーーー!!!


この時までは笑

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?