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Fear, and Loathing in Las Vegasの曲名キャピタライゼーションルール

<更新:2022/9/17>

このnoteは、神戸のロックバンド「なんちゃらラスベガス」ことFear, and Loathing in Las Vegas(以下、Falilv)の曲名をスマホで打つとき、文字に書き起こすとき、「あれ、ここは大文字なんだっけ、小文字なんだっけ」と一度でも思ったことのあるちょっとだけ几帳面な方におすすめです。

逆にそんなの気にしたことがないって方にはあんまりおもしろくないと思います。

1. プロローグ

自分は高校生だった10年以上前からFalilvのライブに行くのが好きで、近頃は自分が行ったライブのセットリストをExcelに書き起こしてはそれを眺めて余韻を楽しむことを趣味としています。

そんな自分が、(カバー楽曲を除いて)全曲英語のFalilvの曲名の大文字・小文字のレギュレーションやルール(専門的に言うと「キャピタライゼーションルール」らしい)があるのか気になって眠れなかったので、調べてみました。

※こちらの記事はただ外国語学部出身というだけの素人によるお遊び&妄想記事です。Falilvが好きすぎて勝手に想像して書いているだけなので、それ以外の意図は一切ございません。また、内容の正確性については保証しませんのでご承知おきください。

2. ルール

原則

Falilvの曲名ルールは、基本的にAPA(American Psychological Association)スタイルに準拠し、以下のルールで作られています。
→ https://www.sanctio.net/apa/

  • 文頭、文末の単語の先頭が大文字

  • 名詞、代名詞、動詞、形容詞、従属(従位)接続詞、副詞の先頭が大文字

  • 冠詞・等位接続詞・前置詞・不定詞のto小文字

  • 等位接続詞、前置詞については、5文字以上になると大文字

逆に言うと「冠詞・4文字以下の等位接続詞・4文字以下の前置詞・不定詞のto」以外の語頭は全部大文字。例を挙げるとこんな感じです。

  • Step of Terror(ofは前置詞なので小文字)

  • Defeat and Beat(andは等位接続詞なので小文字)

  • Counterattack by the Sesame Sized Bodies(byは前置詞なので小文字、theは冠詞なので小文字)

  • The Courage to Take Action(toは不定詞のtoなので小文字)

  • Keep the Heat and Fire Yourself Up(theは冠詞なので小文字、andは等位接続詞なので小文字、upは副詞なので大文字)

4文字と5文字の壁

ややこしいのが、等位接続詞と前置詞は「5文字以上かそれ未満か」で大文字か小文字かが変わるということです。「等位接続詞ってなんだ?」という方はお父さんやお母さんに聞いてみてください。

4文字以下の場合。

  • Escape from the Loop

  • Burn the Disco Floor with Your "2-step"!!

5文字以上の場合。

  • Rain Inside Your Eyes

  • Something to Gain After the Pain

  • Fight Against the Limit

同じ単語でも品詞が違うと

大文字か小文字か変わるんです。

  • Short but Seems Long, Time of Our Life(このときのbutは等位接続詞「~だがしかし」)

  • Thoughtless Words Have No Value But Just a Noise(このときのbutは副詞「ただ、ほんの、・・・でしかない」)

なんか普通に大学入試試験に出てきそうですね。

3. 例外

ただし、例外もあります。

全て大文字

  • SHINE

  • LLLD

  • CURE

はじめてSHINEが発表されたときは「Falilvに大文字のタイトルをつけさせるなんて、これがWarnerのやり方か・・」と思いました(嘘です)。

LLLDが「Limited Life, Limited Days」の略であることはご存じの通り。多分ですが3曲とも、強調の意味で大きくしているのでしょう。

動詞が小文字

  • How Old You are Never Forget Your Dream

  • In the End, the Choice is All Yours

  • Gas Will Blow You Away as Only Brakes is Boring

be動詞ではありますが、こちらは単なる制作上のミスの可能性、もしくはFalilvチームの中でもルールが不明瞭なのではないかと思います。

「Because You Are Here」や「The Stronger, The Further You'll Be」は大文字なのでルール通りです。

冠詞、4文字以下の前置詞が大文字

  • Why Couldn't I Say The Last Goodbye To You?

  • The Stronger, The Further You'll Be

前者はライブで演奏されると古参のFalilvファンが狂喜乱舞する最初期の曲ですが、ミスというよりも、おそらく初期にルールが定まっていなかったことが予想されます。

後者はコンマ後なのでややこしいですが、「In the End, the Choice is All Yours」があることを思うとコンマの後ろは小文字が正なのかなと思います。ただ、小文字にすると非常にコレジャナイ感が。

4文字以下の前置詞が大文字

  • My Dear Lady, Will You Dance With Me Tonight?

  • Hey Girl!! Why Not Party Like a Bitch!?

前者は「Why Couldn't I Say The Last Goodbye To You?」と同じ理由で、初期のルール未整備が理由かなと思っています。

後者はlikeに動詞「~が好きだ」の意味もあるのでわかりにくいのですが、ここでは前置詞「~のように」として使われているので、ルールに沿うと小文字であるのが正しいです。

従属接続詞が小文字

  • Scream Hard as You Can

  • Stay as Who You Are

おそらく皆さんがもっとも躓くところだと思います(まじで入試みたいになってきた)。

asは前置詞「~として」として使われているのであれば小文字にするべきですが、今回の用法は従属接続詞「~ように、~のままで」としてなので大文字にするのが本来の用法です。

※参考文献(https://www.sanctio.net/capitalization/)では、asは等位接続詞として記載されていますが、asが接続詞として使われる際には文の主節と従属節を結びつける役割以外を見たことがないので、本稿では従属接続詞として扱っています。

【未解明】ハイフンでつながれた語

  • Burn the Disco Floor with Your "2-step"!!

  • Rave-up Tonight

  • Ley-Line

参考文献によると「(固有名詞・固有形容詞でない場合)とくに統一した見解はない」ようです。

Falilvの曲でも大文字にする場合とそうでない場合があります。2-stepやrave-upは一般単語だけど、Ley-LineはFalilvが作り出した固有名詞だからってことでしょうか。コロナ禍が終わって物販にメンバーが出てきてくれるようになったらメンバーに聞いてみたいですね。


ハイフンの後の頭文字は大文字と小文字のどちらにすべきか
ハイフンの後の語が固有名詞もしくは固有形容詞の場合は必ず頭文字を大文字にしてください。
(例) The Non-English Language of the Bilinguals

それ以外の場合は、とくに統一した見解はありません。迷ったら大文字にするのが無難です(例えば、Self-reportではなくSelf-Report)。詳しくは
Capitalizing Hyphenated Words in Titles
をお読みください。

https://www.sanctio.net/capitalization/#index_id6

4. おわり

上に書いたこと全部、ライブで曲が流れたら踊り狂わされちゃってどうでもよくなっちゃうので、みんなFalilvのライブに行きましょう。





参考文献


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