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制作日記「40歳になって考えた(略) 第4話掲載」

現在発売中の小説幻冬9月号にエッセイ漫画「40歳になって考えた 父親が40歳だった時のこと」第4話が掲載されております。8P。
よろしくお願いいたします。

原稿描いてたのはちょっと前なので、今読み返すと何とも恥ずかしい内容になっております。
描いている時は「まあこういう漫画もありか。」という気持ちもあるのですが、時間が経つと、「誰がおれの親父に興味あるんや?」というごくごく自然な質問が浮かんでしまい、夜布団に潜りながら、うんうんと頭を抱えてしまいます。
いつものように「これ面白いのか?」「いやいや大丈夫大丈夫。」を日々繰り返しながら描いています。
絵についても同じことがいえまして、原稿は先行して10話目あたりを描いているんだけど、今はもう少しデフォルメした感じで描いているので、このトップ画をみるとまだ等身に「リアルさ」が残っていて、それを恥ずかしいと感じてしまいます。
少し不思議な感覚です。
そんなに長くはなりませんので、今しばらくお付き合い頂けますと幸いです。よろしくお願いいたします。
というわけで今号から1ページ。


すでに描き直したい

今回はちょいと気まぐれに作画時間の話をさせていただきますと、現在連載中のギャグ漫画「笹塚高校コスメ部」は30ページを描くのに大体14日かかっています。
この「40歳エッセイ」は8ページを2日くらいで描いております。
ということは単純計算だと1枚あたりコスメは0.46日、エッセイは0.25日くらいの作画時間がかかっているということになり、あくまで僕の場合は、ですが、エッセイは普通の漫画の1/2くらいの労力で描いているということになりそうです。
ということは仮にコスメが終わって、「今後はいっちょエッセイばっかり描いてやろう」と思ったら、ムッキムキに気合いを入れれば、月に60枚くらいは描けることになり、「そうなったらそれなりにお金入ってくるやん。」と一瞬思いもしましたが、ちょっと想像しただけでも「いやいや、しんどいしんどい。」と考えを改めました。
なぜならエッセイ漫画の絵はあえて線をシンプルにして、立体感もなくしてタッタカタッタカ描いてるから早いんだけど、その分同じ角度や同じ構図を何枚も描くことになり、それを考えると「それはそれで超つらそう。」と思ってしまいます。
コスメの方はいろんなキャラが出るし、構図やポーズを考えたり、光の当たり方によってベタの入れ方を変えたり、ファッションを考えるのも時間はかかってめんどくさいですが、それが楽しい部分だったりします。
まあ何でもかんでもつらいつらい言ってたら何もできないわけですが、エッセイで月産60枚はさすがになさそうです。
そもそもそんなにネタもないし。
押忍!


第1回 世界首脳作業工程改革会議

まあこの制作日記ブログシリーズでも何度か言及しておりますが、「もう少し早く原稿が描けないだろうか。」というのが、ここ数年の主な悩みであります。
「やれたかも」を描いていた頃は月産約30枚。コスメをやり始めても大体同じぐらいで、エッセイが始まって月産40枚くらいに微増しました。「
やれたかも」をやっていた頃もツイッター漫画などをちょこちょこ描いていたので、それを入れると40枚くらいは描いていたかもしれない。


つまり「月産40枚」が現在の自分のやり方の限界ぽいのです。


別に誰かと比べるものでもないですが、これは漫画家平均ではかなり少ない枚数ではないでしょうか。
43歳。寿命を考えますと、まだ若いのだからもう少し描いてもいいんじゃないですか。
いや、というよりも、今描かないと今後この数字が減ることはあっても、増えるとは考えにくいのです。
じゃあ、いつやるの?
今でしょ(2023)!
というわけで、これを増やすには何か抜本的な作画工程改革が必要なわけですが、今回思いついた作戦はこちらです。
だだん!

「写真を見ずに描けるところは先描いちゃおう」作戦です。
作業工程改革会議といいつつ、これは「40歳エッセイ」を描いてて思いついたことなのですが、先述の通り、エッセイの方ではデフォルメした絵を描いていることもあり、ほとんど人物の写真を撮らず、作画しています。

今現在のコスメの作画方法は大体3ページ分のポーズを自撮りしたり妻にポーズを撮ってもらったりして、人物の写真を用意して、それを見ながら作画して、それが終わったらまた3ページ分のポーズを撮ってという感じで、つまり全てのコマのポーズを写真に撮っていたのですが、よくよく考えてみれば、「もしかしたらコスメの方も写真見なくても描けるコマがあるんじゃね?」と気づいたのです。

手とか足とかは難しいんですけどね。顔のアップとか、バストショットとかまでは何とかなりそうなので、それを先にガーっと描いていって、その後描けないコマを写真を撮って描くという作戦でいきたいと思います。
肘とかね。無理だから。見ないと。

今のところ、この方法でトライしております。

これで作画時間が短縮になるのか、それとも人物デッサンにありえない狂いが出て、やばい原稿になってしまうのか。そして月間生産枚数は増えるのか。

どのような結果になるのかはまたご報告させていただきます。



ではではみなさま季節の変わり目、寒暖差の激しい時節になります。

お身体に気をつけてどうかすこやかにお過ごしください。
押忍!



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