0623


高校に入学して初めてのクラス。
クラスに馴染めなくて一人でご飯を食べていた時、ある男子グループに目をつけられた。
自動販売機の前で偶然に出くわしたら、げ、とわざわざ聞こえる声で一言言われる。
授業中にうたた寝してたら五人くらいに指差されて笑われてた。(薄目開けてて確認した)
目薬をさしてたら注目されて、ひぇーって言われた。
何がきっかけかは分からない。その人たちと話しをしたこともない。けれど陰では何かを言われてる。何が面白いのかも、何が笑えるツボなのかもこちらには分からない、ただそれだけのことだった。その気配を感じながら三年間過ごしてた。クラスは気まずく居づらくて代わりに部活に打ち込んだ。

就職して始めての会社で気に入られた。
スーツとか、鞄とか、必要な品物一式を買い揃えるたびにレシートを渡して金を貰った。皆んなにそうしているからと言われて、何も分からずそうしていたけど、後から私だけの扱いだと知った。
4人で行く出張だと言われて向かったら仕事でもなく4人でもなく2人で行く旅行になってた。
反発したり抵抗していると怒号を飛ばせられるようになって萎縮した。
ようやく辞められて勤めた次の職場に、何も知らせていないのに二度ほど来たことがあって戦慄した。

三つめに働いた会社でずっとやりたかった仕事に就いた。
楽しく仕事に打ち込んだ。終電を逃しても休みがなくても働くことを優先した。
一年経ってようやく慣れ始めた頃、何がきっかけかトップの態度が豹変した。急に仕事が与えられなくなった。急に降格を言い渡された。その人のミスを、私に責任転嫁され私のせいだと周囲に言いふらして笑い者にする。わざわざ私が送ったメールの文面を印刷して周りに見せびらかせ、文章が変でおかしいと言って、私へ蔑みと呆れの眼差しを向けるようにする。順調に進めていた物件を嘘と理不尽な理由から担当を外されそうになり、抵抗すると辞めさせてやるとしつこく怒鳴られたりした。どうしても続けたくて楽しかったしごと、離れざるを得なくさせられたこと、そうさせられたことを憎くて恨んでる。
なにもかもが私のせいになり誰に聞いても私が悪いことで満場一致だった。思い詰めて苦しくなりどうしても死にたくなった。死ねば終わると思っていたし死んだところを見せたかった。勇気がでなくてやめた。勇気が出ないことが情けなくて駅のホームで泣いた。勇気があったら死んでた。そんなことを続けてた。

そんなことをずっと忘れられないでいる。すぐ忘れたいし失くしてしまいたい。終わりにしたい。一番いらない

パワハラだとか訴えれば勝つとか結局どうでもいい。私が傷ついたということ。深く、忘れられなくて苦しくて辛いことだけが事実で確かだ

相手を許したりできるわけがない。
私がこういう風に思っていてもいいことを許されることが先だ。

人がどうにも信じられない。話をするのはその人が安全だと知ったあとじゃないとできないようになってしまった。

怖がらないで、避けたりしないで。私は何も悪くない。呆れたり蔑んだりもするな。変に扱わないでくれ。私は何もしていない。

あなたと何ひとつ変わらないよ。
何ひとつ変わらない、ふつうの人間だよ

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