見出し画像

中小企業診断士の実務補習を受けてみて

私は現在、中小企業診断士の実務補習の15日コースを受講中です。実務補習については、ググっても詳細があまり出てこないので、ネットではあまり出てこない情報を中心に、実務補習とはどんなものかを簡単にまとめさせていただきます。

ちなみに、15日コースなので、チームのメンバーはみんな初めての実務補習です。

初日まで

1日目の一週間前に、指導員の先生からメールが届きます。内容は、①診断先の企業名、②業種特性として具体的に調べておいて欲しいこと、③審査辞典が見られるのであれば、その業種とその業種の川上・川下の業種について④参考となる書籍の紹介などです。

審査辞典とは金財の業種別審査辞典のことで図書館にあります。貸出禁止の分厚い辞典なので、コピーを取っておきます。

診断先の企業のHPは簡素なことが多いので、リクナビなど求人サイトで調べた方が、何を行っている会社なのか具体的に分かりやすかったです。

ちなみに、口述試験の合格発表が1/31で、メールが来たのが1/26なので、「まだ正式に受かってないんだけどな」と不思議な感じです。

あと、実務補習テキストが送られてきたり、YouTubeでガイダンス動画を事前に視聴してと言われます。

1日目

1日目は神田の会議室に集合。てっきり同じ班の6人だけしかいないと思っていたら、全部で10班の計60人の診断士のたまごが同じ会場にいました。だからと言って他の班とはまったく交流しないです。

指導員の先生から、テキストに沿って今日行う内容の説明があります。1日目は診断先を伺って社長にヒアリングを行うことが全てです。

9時に集合して、12時に出発する超タイトなスケジュールの中、役割分担(経営戦略、営業、生産、人事、情報、財務担当)を行い、各自で質問する内容を決めます。

質問時間は1人10分程度なので、聞けても6~7問ぐらいです。傾聴して相手の話を引き出すことが大切です。

ちなみにこの日、診断士協会のパンフレットをもらいます。東京協会には6個の支部があって、どこに入っても良いのですが、入会にあたり「推薦書」が必要なので、結局は指導していただいた先生が所属している支部に入会することになるのかなと思っています。

12時に神田を出発して、14時30分から診断先でヒアリングを行いました。結局ヒアリングは1時間30分ぐらいかかりました。

で、先生と班のメンバーの計7人で軽く飲んで初日は終了。

2日目

2日目から4日目は、先生が予約した会議室で終日報告書の作成作業です。とにかく2日目が大変で一番きついです。逆にここを乗り切れば、後は作業負荷は高くないです。

前日にヒアリングした内容をもとに、PEST、5フォース、3C、SWOT、クロスSWOTで提言のコンセプトを決定します。私たちはポストイットをホワイトボードに貼り付けて作業を行いました。

提言のコンセプトとは「目指すべき会社の姿」みたいなものです。

実務補習においては、ヒアリングした内容が事実です。ヒアリングした内容が2次試験でいう与件文なので、頭にある知識や経験則でポエムを作らない方が望ましいです。

ヒアリング内容と、ネットで調べられること、各指標の3つがベースとなります。

ブレストするときに、さすがみんな診断士試験を突破しただけあって活気のあるブレストができて楽しかったです。ただ、その情報を積み上げて、まとめて、そこから1つの提言コンセプトを決定することがめちゃくちゃ時間がかかります。

コンセプトをもとに、各部門に課題を振り分けて2日目は終了。9時~19時30分ぐらいまでかかりました。

2日目から3日目まで

2日目で決定した担当部門の課題をもとに、報告書の作成作業に入ります。だいたい各人10ページです。

構成は、現状分析(ヒアリングした内容のまとめ)、問題点の指摘(目指すべき会社の姿になる上で問題になっている点)、改善策(問題点の具体的な改善策)

「改善策」は診断士試験を通して培った知識をもとに、白書に記載されている実際の企業の事例や、各種統計データを使って作成するパートで、ここの部分が各自の自由裁量の余地があるので作成していて楽しいです。

3日目と4日目

みんなの報告書をレビューして、全体の方向性が統一されているか、付け足した方がよい項目はないか、内容が被っていたらどっちのパートで使うか(生産と情報で内容が被りがち)などの作業をします。

4日目には、「てにをは」などのチェックなどを行って全てのパートを合体させて約90ページの提案書を完成させます。

3日目と4日目は9時-17時の時間内で終わります。

最終日

診断先の企業を訪問し、社長に対して各自10分で報告を行います。具体的な事例や、詳細なやり方が記載されていると社長の食いつきもよいです。

午後には両国に行って、作った提案書や、受講記録、アンケートなどを提出します。東京エリアで実務補習を行ったチームが一斉に両国に集まります。

ある程度、時間帯で提出時間が分かれているのですが、両国駅を降りたら、同じようなグループ(年配の先生を先頭にした7人組のスーツの集団)がたくさんいました。

で、最後は両国の居酒屋で打ち上げ。この時のビールの味は格別でした。

今回は以上になります。15日の補習が全て終わったら、一番大変な2日目のことを中心に、また記事を書こうと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?